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INTERVIEW

HYDRIA

2011.04.07UPDATE

2011年04月号掲載

HYDRIA

Member:Raquel Schuler(Vo)  Marcelo Oliveira(Gt&Vo&Grunts)

Interviewer:道明 利友

-これまでに皆さんが行ってきたライヴの中で、WITHIN TEMPTATIONや元NIGHTWISHのTarja Turunenのオープニング・アクトに抜擢されたことは日本のロック・ファンも興味深い経歴だと思います。例えば、ライヴ自体の感想や勉強になったことなど……。その2組と共演した際の印象深いエピソードがあればぜひ教えて下さい。

M:そうなんだよ! 俺たちは、その経験からすごく前向きなことを学んだんだ。俺たちの憧れの人が数分後には立つという一緒のステージに立ててすごく興奮したし、自信を持っていいライヴをやろうという責任感を感じたんだ。色々なことを学んだけど、バンドにとっての飛躍となったのは、パフォーマンス、ミュージシャンシップ、オーディエンスとの交流だね。大勢のオーディエンスでやるということは、いつでもいいライヴでスタートしなきゃいけないってことだからね。

-2008年には1stアルバム『Mirror Of Tears』がリリースされました。このアルバムをまだ聴いたことがない日本のリスナーのために、サウンドのテイストや作品としてのコンセプトなどを解説していただけますか?

R:『Mirror Of Tears』のコンセプトは、とても深く自分自身を知るということなの。自分自身の色々な部分、自分の中の一番最低な部分や最高の部分を見つめ直すこと。それは素晴らしい旅になるかもしれないし、最悪な悪夢となるかもしれない。でも、それは誰にも分からないわね!

-その『Mirror Of Tears』から3年ぶりとなる新作『Poison Paradise』は、楽曲制作を振り返るとどんな思い出がありますか? 特に苦労した楽曲や、音作りでの試行錯誤についてなど、完成までの過程で印象に残っていることを教えて下さい。

R:もちろん、制作や自分たちでアルバムをプロデュースするのは簡単なことではなかったわ。本当にすごく大変だった。私たちは誰からも助けを受けなかったの。すごく責任が重かったけど、私たちは色々なことを学んで、才能があって同じゴールを目指している人達と一緒に仕事が出来たことは大きいわ。

M:感動的だったって言う必要はないけど、“とても面白かった”と言った方が合っているかな。俺が「When You Call My Name」を制作していた時、Raquelがこの曲を歌っていたのを聴いたんだ。全ての部分を覚えていたよ。俺が彼女に曲を送った時、彼女はすぐに“私の頭の中に全てのメロディがあるわ!”と言ったんだ。そして彼女は歌詞を書いて、次の日にはヴォーカルを録ったんだ。そこで、すごくエキサイティングだなと思ったのは、俺とRaquelが同じことを考えていたということなんだよ! バンドにはすごく強い音があるね。アルバムに自分が考えている全ての音を入れるということ。でも、今のところ、きちんとアルバムの中には入っているようだよ。ははは(笑)!

-そして、1stの『Mirror Of Tears』と比べてどんな部分に自分たちの変化や成長などを感じますか? また、作品トータルとしてのコンセプトやテーマがあればぜひ教えて下さい。

R:ええ、絶対そうね。今日私達が『Mirror Of Tears』を作った07年に戻ったとしても、同じ人じゃないわね。あなたとともにあなたの音楽が変化するのと同じように自然なこと。流れに身を任せているの。私達が自分の人生を通じて学ぶことや私達が聞いているものは、私達の音楽に凄く影響をもたらすことなの。『Poison Paradise』はもっと自然で私達の今日を反映しているわ。だけど、ヘヴィなサウンドとオーケストラという同じエッセンスがそこにある。私の声は少し変わったけどね。私はあの時17歳の少女だったし、今はもう一人の女性に成長したから(笑)。人々はいつも変わっていくように、私達の次のアルバムも更なる違いがあるでしょうね。

-そのタイトルでもある“Poison Paradise”というフレーズには、どんなテーマやメッセージが込められているのでしょうか。同タイトルのTrack.11「Poison Paradise」の歌詞のテーマなどと合わせて教えてください。

R:曲とアルバム・タイトルの“Poison Paradise”は、人間の矛盾について歌ってるの。私達が愛について語る時、まだ心の中に憎しみという気持ちが残ってる。平和について語っていても、戦争が起こる。自然保護について語っていても、伐採は進んでいる。私達は有毒なのよ。それが“Poison Paradise”のコンセプトなの。

-そのTrack.11「Poison Paradise」は、Rauelの美しい歌声とMarceloのデス・ヴォイス、そして疾走感のある演奏とドラマチックな展開など、1曲の中に様々な要素を共存させている聴き応えたっぷりな楽曲でした。この曲のサウンド・メイキング、アレンジ面についての解説をお願いします。

M:俺がこの曲を書いた時、この曲は自分の中にある“出口”だと思った。メトロノームと一緒にギターを弾き始めたら、リフがすごく自然に出てきたんだ。もう、なんか自分が元々知ってた曲のような感じで!「Poison Paradise」は、先にインストが出来上がって、全てが出来てしまったって感じかな。俺がギターを弾いたとき、オーケストラの音が聴こえて、ドラムも聴こえたんだ。