INTERVIEW
THE SUMMER OBSESSION
2011.01.14UPDATE
2011年02月号掲載
Member:Fin(Vo&Gt)
Interviewer:山本 真由 Translator : 有馬 健一郎
-まずはNewアルバム『The Summer Obsession』のリリース、おめでとうございます。新作を完成させたお気持ちは如何ですか?
ありがとう!僕らも新しい作品をリリース出来て最高の気分さ。前回から相当長くかかったし、みんながどう思うのか早く知りたいね。
-9月にリリースした『Believe Nothing Explore Everything EP』は、無料配信という形のリリースでしたが、なぜそのような方式をとったのでしょうか?
長い間活動出来ていなかったから、僕らのファンに「やあ、みんな元気?」ってそんな気分であいさつしてみたかったんだよね。活動停止の時にでもファンのみんなはfacebookに連絡してくれたり、本当に勇気づけてくれたんだ。
-また、日本ではボーナス・トラックを追加した限定盤として、ディスクでのリリースとなりましたが、こちらはどういった経緯で決まったのでしょうか?
Chris(Dr)がMXPX All Starsで来日した時にbullionのDaisukeと会ったんだ。それで何か一緒にやろうという話になって、まずはEPをリリースしようと決まった訳さ。
-日本では、おそらくまだアメリカよりも、音楽をダウンロードして聴くよりディスクという形に残るもので所有したいというリスナーが多いようです。日本ではAmazonでもあまり配信音源は扱っていないんですよ。
そういったことについて、音楽を提供する側のバンドはどういう考えを持っているのだろうと思ったのですが…
僕個人としては、CDやビニールなどレコーディングされた音源がすでにアメリカでは下火になっていることに関してがっかりしているよ。いまだに大きなマーケットはあるんだけど、それは若い世代のためではないんだ。アートワークだって、手に取って見たいでしょ?DLじゃiPhoneやiPodに小さな形でしか残されてない。それっておかしいよ。
それからもっと酷いのはDLで音楽が供給されることによってレコーディングのクオリティーが格段に下がったということ。mp3の音は本当の音ではないんだ。ただ、利点があることも確かさ。もし僕がMySpaceでフリーDLを開始したとしたら、フレンド登録されている何万人が聴いてくれるだろう?だけどCDを何万人もに売る事は本当に大変なことだからね。
-『Believe Nothing Explore Everything EP』では、グルーヴィな「Feeling Out Inside」や、「So Called Life」のようなスローなナンバーが目立っていたので、Newアルバムはもっとダンス・チューンやバラードが中心のポップなものになると思っていました。
なので、一曲目の「If I Had A Button」を聴いた時は驚きました。EPと比べて作曲のやり方などを変えたのですか?
僕ら3人それぞれ好みが違うからね!実は僕はPROPAGANDHIが大好きだし、AGAINST ALL AUTHORITYなんかも好きだよ。Lucian(Vo&Ba)はFACE TO FACEが今でも好きだし、ChrisはMXPXかな?僕らはNOFXやMILLENCOLINみたいな速いバンドを聴いて育ったし、いつかそういうのも取り入れたいと思っていて、それが今だったんだろうね。もちろん、グルーヴ感のある曲もアルバムにはあるよ。
-打ち込みを多用して、アップビートなダンス・ミュージックよりの作品を発表するバンドが多い中で、そのようなブームに乗ろうとしなかったのは何故でしょう?
そういう音楽も好きだけどね。僕やLucianはソロでそれに近いことをやっているしさ。TSOではレゲエみたいなこともする。ブームがどうこうではなく、あくまで僕ら自身がやりたいかが重要なんだよ。
-本作は非常にハードでシリアスな印象を受けたのですが、そういったコンセプトはあったのですか?
今回のコンセプトはつながりだね。世界中はつながっているし、経済格差によって金持ちと貧乏が生まれて、そういう今の流れにアメリカにいながら疑問を感じるんだ。
-『The Summer Obsession』というセルフ・タイトルになったわけですが、ここに込めた思いはどんなものだったのでしょう?
本当は“Allegiance To The Fire(炎への忠誠)”ってタイトルだった。ちょっとダークだなと思ってさ。もっと明るい物にしようとした結果セルフ・タイトルになったよ。夏にはたくさん気分を良くしてくれる要素があるからね!
-特に思い入れの強い楽曲について、解説をお願いします。
Track.5の「We Are All Telepathic」だよ。練習スタジオで曲作りをしている時に浮かんだ。