INTERVIEW
CYPRESS HILL
2010.04.01UPDATE
2010年04月号掲載
Member:SEN DOG(Rap)
Interviewer:KAORU
-そうでしたか。この曲にはどんなメッセージが込められているんでしょうか。
「この曲はメッセージっていうより、曲が醸し出すフィーリングとかヴァイブが重要なんだ。それ自体がメッセージだと言ってもいい。すっごく個人的なところから送り出されるもの。つまりは、Mikeが心を込めて書いたものを、ごく親密な形で伝える。そこに、あいつはこだわっていた。“まだ親密感が足りない”って言って、3回ぐらい書き直しをしてたもんな。内容は、あの時点でのMikeの人生・・・そう言うとシンプルだけど、実はそういう個人的なことにこそ深みがあるんだよ。そうだろ? あれも、ほんとディープだ。あいつと一緒に仕事をしてみて俺が思ったのは『だからこの人はMike Shinodaはこんなに成功してるんだな』ってこと。わかる?ハンパじゃなく物事を深く考えてるんだよ、あいつは。
-Mikeとはどんないきさつで?
メンバーのEric Bobo(CYPRESS HILLのパーカショニスト) がFORT MINORのツアーに参加したいたんだ。そのときにMikeからCYPRESS HILLのためにトラックを作らせてくれってオファーをもらったんだ。随分前だけど、LINKIN PARKと一緒にツアーしてから、リスペクトしあう仲間だよ。あのツアー最高に楽しかったなぁ!
-SYSTEM OF A DOWNのDarron Malakianとはどんないきさつで?
Tom Morelloとの作業がひと段落したところで、こういう熱くてテンションあがるヤツもう一曲欲しいな、ってメンバーとスタッフみんなとで話していたんだ。で、俺らはSYSTEM OF A DOWN のファンで、Daronの演奏も曲も好きだから、声をかけたんだよ。アイツとはマネジメントも一緒でね。だから話は早いよ!あいつこの曲のギターとドラムを両方やったんだぜ!すごいよな。どっちもすごく上手いし、すごく柔軟で多彩なやつだよ。
-で、これはどういう曲なんですか。
「Trouble Seeker」はもう・・・ほら、ヤンチャやってる連中の歌だよ。それがライフ・スタイルになっちまってる連中のこと。ライヴに行けば率先してモッシュピットに飛び込み、恐れを知らないというよりも、自分からトラブルを求めているような、そういう連中のことだ。で、俺たちもそんな生き方が決して嫌いじゃない。バッド・ボーイってやつだな(笑)。バッド・ボーイ賛歌だ!
-「Armada Latina」はCROSBY STILLS NASH & YOUNGの「Suite: Judy Blue Eyes」がサンプリングされていますが、ラテン・サウンドと見事に融合していて素晴らしいですね。このアイディアはDJ Muggsのものですか?
残念ながらMuggsのアイデアでも、俺のでもないよ(笑)。あのステキなアイデアは、プロデューサーのJim Jonsinのものだ。Crosby Stilles Nash & Youngをサンプリングするのもあいつのアイデアなら、PitbullとMarc Anthonyをフィーチャリングすのもあいつのアイデアだった。Jimが二人に電話したら、2人ともその週たまたまLAにいてさ。俺はただ、後ろにどっかり座って、あいつのマジックを間近に拝見させていただいただけ(笑)。
-CYPRESS HILL は言うまでもなく大成功を収め、ヒップホップを一般リスナーに広めた立役者ですが、長い間ヒップホップ・シーンを見てきたあなた達から見た、今のメインストリームのヒップホップ・シーンをどのように思いますか?エキサイティングですか?それとも退屈ですか?
正直、メインストリームのシーンは俺、あんまりフォローしてないな。もちろんクールなのもあるし、クラブのサウンド・システムから流れてくるやつを“いい感じじゃん”とか思いながら聴くことはあるけど。自分から聴くとなると、Commonとか、Q-Tipとか、Talib Kweliとか・・・。だから、どっちかっていうとアンダー・グラウンドなやつになる。ラジオでよく流れてるやつに関して言うと、あんまり面白いとは思わない。
-あなた達が最近注目しているグループやアーティストがいたら教えてください。
今?今だと、SLAYERの最新アルバムにゾッコン。あれは最高だ(笑)!
-来日の予定はありますか?また、日本に対してどのような印象をお持ちですか?
具体的なことはまだ言えないけど、今年の夏いけるように調整中だよ。約15年日本には行けていないんだよ。ご無沙汰もいいところだよ(笑)。日本のファンに言っておきたいのは・・・ドモアリガト(笑)。CYPRESS HILLに対する長年の素晴らしいサポートと信念に感謝するよ。海外にファンがいてくれるというのは、本当に特別なことなんだ。日本のファンの応援は、俺たちグループにとってハンパじゃなく大きな意味がある。近い将来、日本を襲撃するのを楽しみにしてるよ。最高のショウを観てもらわなきゃな。そこでみんなと会えるのを、心待ちにしている。みんなでRISE UPしてくれよな(笑)!
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<ちょっと時間があったのでロック・ネタで詳しく追及>