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INTERVIEW

THE AGONIST

2010.03.08UPDATE

2012年07月号掲載

THE AGONIST

Member:Alissa White-Gluz (Vo)  Chris Kells (Ba)  Simon McKay (Dr)

Interviewer:米沢 彰

-初来日おめでとうございます。初めてのインタビュ-ですので、あなた達のことをまずは伺いたいと思います。結成の経緯を簡単に教えて下さい。

Chris(以下C):高校時代に今とは別のバンドでベースをやってたんだ。そのバンドを離れた後、モントリオールの音楽仲間を通してDanny(Gt)の兄と知り合って、そしてDannyと知り合ったんだ。それ以来、二人でジャムセッションをやるようになって、その後しばらくして、Alissa(Vo)を見つけて一緒に三人でやるようになったんだ。

-最初は三人だったのですか?

C:男性ヴォーカルも居たことがあったんだけど、上手く行かなくて、Alissaを見つけてからは3人で一緒にやるようになったんだ。それからバンドの形式になっていった感じだね。

-セカンド・アルバム『Lullabies For The Dormant Mind』はアルバムの楽曲がそれぞれ本当に異なっていて、ジャズやブル-スの要素を持っている曲もあれば、プログレッシヴな曲もあり、一貫したブル-タルなスタイルの上に様々な要素が取り入れられていますが、これはメンバ-全員で曲作りを行った結果なのでしょうか?曲作りの方法なども教えて下さい。

Alissa(以下A):基本的には、最初にDannyがギターでリフとかメロディとか曲の基本を作って、その後にベースやドラムを入れていって、最後に私がその曲全体を見ながらヴォーカルをつけていくの。それぞれのメンバーが自分のテイストを加えていくから、色んな要素が混ざり合ってそれぞれの曲が全く異なった曲になっていくんだと思うわ。

-歌詞の内容や言い回しが非常に文学的なように感じます。古典文学などについて学んでいたことがあるのですか?

A:確かに、少しだけど誌や英文学を学んだこともあるわ。でも、もちろん、自分のイマジネーションから出てくる言葉を中心に歌詞を書いているの。あと、以前の曲で構想としてはあったけど使わなかったものを次の曲で使ったりもしてるわ(笑)

-セカンド・アルバムのタイトル『Lullabies For The Dormant Mind』(休眠中の意識への子守唄)というのもかなり詩的ですが、どういった意味が込められているのでしょうか?

A:このタイトルは最初、曲につけようと思って考えていたアイディアだったの。子守唄というと普通、静かで、子供を寝かせるための歌なんだけど、ここでは『子守唄』を、逆に「元は眠ってる意識を起こす」ためのものとして捉えているのよ。アルバム全体を通して、激しくてエネルギーに満ちた『子守唄』が多く集まっていることを表しているの。

-ファースト・アルバムに収録されている「Business Suits And Combat Boots」のPVは、YouTube上で150万回以上再生され、また6千件近くの5つ星評価を得るなど、相当な人気になっていますが、そのことはご存知でしたか?

A:もちろん、人気があるのは知っていたわ。MTVでオンエアされた影響も大きいんじゃないかしら。幸いなことに、2008年のベストクリップとして取り上げあられたりもしたのよ。みんながビデオクリップを気に入ってくれたのは良かったわ。私達の音源を聞いたり、ライヴを見てもらうこと以外にもみんなに気付いてもらう機会が広がったってことだからね。

-そのPVでは目を覆いたくなるような動物達の姿や、戦争をイメ-ジさせる背景など、歌詞そのものを超えて更に映像として踏み込んだ表現を目指したように感じますが、PVの制作に当たってのアイディアは自分達で考えたのでしょうか?

A:私達のPVの制作は全部NYで活動してるプロデューサーのDavid Brodskyにお願いしてるんだけど・・・

C:ほんとすげーやつなんだよ!

A:そう本当に凄い人なの。「Business Suits And Combat Boots」のPVの制作については、私もこんな写真を使いたいとか色んなイメージを出したわ。制作は全部David Brodskyがもちろんやってるから、私はアイディアを出すだけだけど、かなり細かいところまでイメージを伝えたわ。出演者はDavidがNYの俳優とかエキストラを探してきて撮影したの。

-ところで、セカンド・アルバム『Lullabies For The Dormant Mind』の最初の曲が「The Tempest」と名付けられたのは、THE AGONISTに改名する前のバンド名“THE TEMPEST”と関連があるのでしょうか?

A:確かに、私達は以前にTHE TEMPESTとして活動をしていたわ。メンバーも今のTHE AGONISTと全く同じだから名前を変えただけね。それで、この曲にTempest(嵐)ってつけるときに確かに過去のバンド名だったことは意識したけど、実際にはこのタイトルには深い意味があって、この曲のストーリーに基づいているのよ。この曲は、「海上の嵐」と、「嵐に流された人間」の間の「会話」を描いているの。