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INTERVIEW

THE AGONIST

2012.07.10UPDATE

THE AGONIST

Member:Alissa White-Gluz (Vo) Danny Marino (Gt)

Interviewer:米沢 彰 Translator:Yuga

-10年の初来日以来のインタビューとなりますが、前回の来日の時のことは覚えていますか?初めての日本で印象的だったことなど、覚えていることがあったら教えて下さい。

Danny(以下D):たくさんの良い思い出がありすぎて選べないよ。 東京公演は本当に素晴らしかった。今でもあのショウは、俺の音楽キャリアの中で最高の公演だったと言えるよ。あの晩は全てが完璧だったよ。

-ニュー・アルバム『Prisoners』のリリースおめでとうございます。これで3枚目のフル・アルバムとなりますが、今のお気持ちを教えて下さい。

D:ちょうど今日リリースされたばかりなんだ。だからものすごい不安だよ!こんなにみんなに俺たちの音楽を聴いてほしいと思うのは初めてだよ!

-前作までのTHE AGONISTのスタイルを基本的に踏襲していながら、曲の構成がやや複雑になり、一方でAlissaのヴォーカルをより活かすような構成になったように感じましたが、実際のところはバンドとしてどういった点を意識して制作されましたか?

D:特に何かきちんと決まった方向性があったわけじゃないけれど、全体的には、可能な限り自分に忠実に曲を書いたよ。このアルバムで書いた曲は、自分が本当に好きな音楽ととてもよく調和しているんだ。特定のジャンルを目指そうとはしなかった。メンバーみんながより有機的なサウンドのアルバムにしたくて、たぶん思い通りの結果になったと思う。プロダクションの方法から構成まで、俺はとても気にしていたけど、結果にはとても満足しているんだ。

-少しテンポを落ち着かせ、変拍子を導入したり、展開の動と静の落差が激しい曲が増えたように感じました。この変化は個人的には、バンドとして成熟してきて、勢いやパワーだけではない“より豊かな表現”を目指しているように聴こえたのですが、ご自身ではいかがでしょうか?

D:“成熟”という言葉をレビューの至るところで見るようになったよ。それって素晴らしい褒め言葉だと思う。ありがとう。俺たちもこのアルバムでそう表現できるように望んでいたし、これまでもずっとリスナーが何かを感じ取れるような深い文脈を持った音楽を作るバンドになりたいと思っていたんだ。

-Track.8「Dead Ocean」のフュージョン的なギターの難解な和音使いや複雑なドラムのリズムなどは新しいTHE AGONISTのスタイルを象徴しているように思いました。このトラックはどのようにして作曲されたのでしょうか?

D:俺がそれぞれ独立したパートを全て書いたよ。でも、この曲はSimon (Dr)とChris (Ba)とリハーサル・ルームにいた時にものすごく進化したんだ。リフを何ヶ月もジャムしていたんだよ、長い即興を適当にやって楽しんでいたこともあったけどね。そして最終的にひとつの曲にして、Alissaがヴォーカルを付け加えたんだ。曲のほとんどの部分はアコースティック・ギターで作ったから、曲全体にああいったレイヤーが加えられたんだよ。

-どのトラックでも、Alissaのヴォーカル・スタイルが進化したように感じました。以前よりもグロウルを連続して長い間使っていたり、サビでもハイ・トーンのメロディが長く続いたり、技術的にも体力的にもこれは挑戦なのではないでしょうか?

Alissa(以下A): いいえ、スタジオであの曲たちをやることは挑戦ではなかったわ。ただ私の自然なトーンで歌ったの。だから何か変化や成長を他のアルバムと比べて聴いたのなら、それは私の声が年を取ってきたか、経験の成果よ。

-『Prisoners』というタイトルに込められた意味やメッセージを教えて下さい。

A:『Prisoners』に決める前、いろいろなタイトルと迷っていたわ。とてもシンプルな言葉って、様々な意味を様々な人に与えると思うの。だから解釈はみんなに任せるわ。

-今作も前作に引き続きCRYPTOPSYのギタリスト、Christian Donaldsonがプロデューサーを務めていますが、彼との制作はいかがですか?CRYPTOPSYはテクニカルで難解なトラックを数多く作っていますが、その影響はあるのでしょうか?

D:おもしろいことに、Chrisが俺たちに与えた影響は、CRYPTOPSYで聴けるものとは正反対のものだったんだ。彼はとてもメロディックでリズミックな気持ちを持っているよ。曲構成にはあまり影響しなかったけれど、彼のアイディアは度々、良いサウンドのためには、よりシンプルなものにするという意見が多かった。彼はブルータル・デス・メタルを作ることができるけど、全ての種類の音楽についてとても良い理解を持っていたよ。

-海外ではEPをリリースしたりもしていましたが、前回の来日からのこの2年間のあなた方の活動を教えて下さい。

D:このアルバムの曲制作とレコーディングだよ! あとはヨーロッパと、中国を初めてツアーした。10年から南北アメリカでも何度かツアーしたよ。