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INTERVIEW

INME

2009.09.11UPDATE

2009年09月号掲載

INME

Member:Dave McPherson (Vo&Gt)

-実際にSingle Of The Weekに選ばれそうなキャッチーな曲ですよね。

そうだといいよね。

-では次に行きましょう。

「Ferocity In Desire」は、バンドの力強さを歌った。INMEがひとつのユニットとしてより強力なバンドになったということを宣言しているんだ。誰も僕たちを止めることはできないし、もし失敗したとしてもこれが僕たちのやりたいことだしやるべきことだと分かっているということを、音楽を通して表現した。

「Happy To Disappoint You」は、時に人は自分の置かれた状況が怖くなることがあるよね。他人と比較して不安を覚えたり。たとえば9~17時で働く銀行員なんかが僕たちをちょっと見下して、<そんなことやってないでさ・・・>なんて言うこともあるけど、<君たちをガッカリさせているかもしれないが、僕たちは幸せだよ>って歌っている。その一方で、たとえば1950年代の音楽が好きな人たちからは<君たちがうらやましいよ>なんて言われたりするんだよね。時には毎月決まった給料のもらえるような仕事に就けば良かったかな、なんて思うこともあるけど、結局は自分の信念、やりたいことに忠実であることが大事なんだ。特に英国では今お金を稼ぐことが厳しい状況にあるし・・・

「I Will Honour You」は、2007年の1月に祖父が他界したその日に書いた。祖父は僕にとって父のような存在だった。愛に溢れていて、僕も祖父のようになりたいと思っているんだ。家庭を大切にして祖母のことをケアしていた人で・・・実は2人の名前、ダンダンとか呼んでいた愛称でタトゥーを入れているんだ。そんな祖父の人生を尊敬して書いた曲だよ。この曲を通して僕の中で祖父が生き続けてくれるといいなと思っているし、いつか僕も祖父のようになりたいなって願いを込めたんだ。

-ではこの曲はとても個人的であり、大切な曲なのですね。

「うん。レコーディングでは歌うのが辛かった。今でも歌うのは辛い。プロデューサーのEwan Daviesもレコーディングの時に泣いてしまったんだよ。

-改めてお悔やみ申し上げます。この曲は今作の中で本当に際立って美しい曲だと思いましたがそんな背景があったんですね。歌うのが辛い曲とは承知していますが、ぜひともライヴで聴いてみたいです。

すでにかなり演奏しているよ。この曲を演奏する時は僕がアコースティック・ギター1本のみで歌うんだ。

-では、次の曲に行きましょうか。

「A Mouthful Of Loose Teeth」は、悪夢を見たんだ。僕がガールフレンドとどこかを歩いている時に暴力的な人たちが来て、ガールフレンドを連れ去ろうとし、僕がボコボコにされるっていう。悪夢を見たことはあっても曲にしたことはなかったけど、今回チャレンジしてみたんだ。英国では暴力の歴史みたいなのがあって、10人の男が1人の男を取り囲んで、時には命を落とすまで暴力をふるうこともあったりする・・・そんな卑怯者な、卑怯な心について歌ったんだ。そんなことをしていたら意味のある人生を送ることはできないよってね。ほら、そういう人って喧嘩が原因で歯が抜けていたりするだろ?だからこのタイトルをつけた。ダークな、ギャング・カルチャーについての曲だよ。

「Master Storm」に出てくる海は、アルコールに溺れることの比喩として用いている。基本的に男性が海で溺れて遭難してしまい、恋人の女性は地上にいて・・・船がどんどん沈没していくように自分の人生も沈んで行くということを歌ったんだ。つまり、荒々しい天候の海をアルコールとかけているんだ。

-こうして伺ってみると、あなたご自身のダークな経験があったからこそ導き出された歌詞が多かったように思うのですが・・・

そうだね。若い頃から音楽業界に身を置いてしまったのと、僕の生い立ちが変わっているから。・・・たとえばアルコールを飲み過ぎてしまうこととか、悪いことを悪いと認識できない環境にあったんだ。さっきも言ったように両親もアルコールの問題を抱えていたし。でも、今年の2月からそういった自分におさらばして今はしっかりセルフ・コントロールできているからアルコールを飲んでも大丈夫になったんだよ。

-差し支えなければアルコール中毒になったきっかけを教えてもらえますか?

「恐らく自己破壊的な気持ちからだったと思うんだ。昔は友達と飲むことが楽しかったんだけど、性格上アディクトしやすくて。そんな生活を14歳からやっていたから無意識の内にアルコールを飲むことが自分の一部になってしまっていたんだと思う。でも、一緒に暮らしていた女性・・・婚約もしていた相手だったんだけど、上手く行かなくなって・・・そこからだったんじゃないかな。悪いことが起こったのを機に<このままじゃいけない>って思い立ってやっと目覚めたんだ。