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INTERVIEW

ILL NINO

2004.08.06UPDATE

ILL NINO

Member:Cristian(Vo.) Dave(drums)

Interviewer:ムラオカ 通訳:Tsukasa

-新作「ONE NATION UNDERGROUND」完成おめでとうございます。アルバムが完成した今の感想を教えて下さい。

Cristian:バンドのキャリアの中で最高のアルバムができたって感じだよ。ILL NINOというバンドそのものっていうアルバムだと思う。以前よりももっと複雑で文化的なアプローチをしたところが特徴的かな。ピュアで生身をさらけ出してる感じで、攻撃的でいてプログレッシブだし、文化的に美しくもあるしコンセプトもある。バンドのメンバー皆を誇りに思っているよ。今のところアルバムを聴いた人の反応もすごく良いんだ!

-アルバムを作っていく上で前もってこういうものにしていこうというようなコンセプトはありましたか?

Cristian:"ONE NATION UNDERGROUND"という言葉は、支配や分裂、あるいは人類の統一した意識の崩壊、人間が人間に仕えることに対する反乱から社会が崩れゆく状態、すなわち社会の衰退を引き起こしたものを表してるんだ。アルバムではそういったものを自分達の視線や言葉を通して表現している。自分達の考えに同意してほしいというわけではないけど、社会の分裂や腐敗の背景にある真実を表現していることは少なからず分かってもらえると思う。それでも、未来が良い方向に変わっていく可能性はまだあることを信じているよ。

-あなたがたの曲つくりのプロセスを詳しく教えてください。

Dave:最初はメンバーがリフとかアイデアを持ち寄って、皆でジャムったりしてセッションしてる。その中で良い感じのものになったら、より具体的な形にしていくって感じだね。ダメだったものはバッサリ捨ててしまうよ。

-メロディの比重が大きかった2nd「CONFESSION」と今作の「ONE NATION UNDERGROUND」を比較するとかなりアグレッシヴなサウンドに変化しており、1stアルバムの「Revolution Revolucion」の頃のアグレッシブさを取り戻したという印象を受けたのですがそれについてはどう思いますか?

Cristian:サウンドや歌詞はもちろんアルバム作りに関わる全てに全力を注いだから良いものに仕上がったんだと思う。今回プロデュースしてくれたEddie WohlとDave Chavarriは、ILLNINOがオリジナリティ溢れるバンドだと理解してくれたと思う。特に、Eddieはニューヨークのミュージックシーンのために自分のことのように愛を注いで頑張ってくれた。NYハードコアからラテンジャズといったもの全てに対して。サウンド面では、彼はこうしろと指図するわけでもなく確実にオレたちを成長させてくれた。歌詞の面では、"CONFESSIONS"ツアーを始めた頃から頭の中で膨らませていたイメージを具体的な形として表すことに成功したんだ。とにかく自分達の魂をすべてアルバムに捧げたってことだね。それはとても良い経験になったよ。

-ただアグレッシヴさだけでなくメロディの美しさは「CONFESSION」に匹敵するところが素晴らしいと思います。あなたがたの作りだす曲はどんなにHEAVYな曲でも、メロディはLINKIN PARKにも通じる、聴き手の魂を揺さぶる素晴らしいメロディだと思います。LINKIN PARKに例えられるのはいやですか?

Dave:個人的にはLINKIN PARKのことを尊敬してるし彼らの音楽も好きだよ。素晴らしいフックを作るバンドだよね。ヴォーカルにも関わるメロディーのアプローチは、全てCrisのおかげだよ。彼はとても広い心を持っているし曲を書く才能があるしね。

-前作に比べるとDANNYのパーカッションが今まで以上に派手で目立っていますね?

Dave:Dannyのパーカッションはとても民族音楽的になってて、キューバの黒人的なリズムとかサンテリア(キューバの宗教)のリズムとかを参考にしたみたいだよ。Dannyはとても才能があるし、ブラジル出身というバックグラウンドを十二分に活かしているよね。

-今回アルバムに収録される曲の歌詞を何曲かピックアップして紹介、説明してもらえますか?

Cristian:"This Is War"は、都会での厳しい日常生活でみんないろんなことに耐えながら生きている、いわばサバイバル社会であること、人口が多過ぎて犯罪が蔓延っていて政治も腐敗してるような社会で生きている中での様々なことについて書いているんだ。"La Liberacion of our Awakening"は、社会の支配に関してのダイレクトな個人としての考えを表している。経済的な利益を寡占したり法律で規制したりしているエリート達だけの手で、まるでモノポリーゲームが行われているかの如く、自分達の社会が支配されているという考えを表現したんだ。"My Resurrection"は、自己啓発によって今よりもさらに優れた力を見つけることが大切だということを書いている。人間が作り出したものを破壊することなくさらに発展させようとすることができなくなってしまったら、自分を見つめ直して生まれてからこれまで当たり前に普通だとされていた物事を変えて行かなければならない。そういうことが自己啓発だってことだよ。