DISC REVIEW
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米アリゾナ出身、1980年代から活動を続ける大ベテラン・スラッシャーが放つ、衰え知らずの強力な最新作! 通算15枚目となる本作は、高い評価を得た前作『Blood In The Water』と同じメンバーで制作されたこともあり、クランチーなリフが炸裂する貫禄のスラッシュ・メタルと、劇的なパワー・メタルの要素が絶妙に融合した近年の彼等のスタイルが、さらに研ぎ澄まされ、よりいっそう強化された印象だ。矢継ぎ早に繰り出されるアグレッシヴなリフと華麗なソロ、緩急自在のグルーヴは、アルバム全曲において最初から最後まで緊張感が途切れることなく、キャッチーになりすぎない高揚感を与えるコーラスはシンガロング必至。文句なし、貫禄の1枚である。 井上 光一