DISC REVIEW
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Tom DeLonge(ex-BLINK-182)率いるパンク・ロック・バンド ANGELS AND AIRWAVESが約7年ぶりにリリースした6枚目のスタジオ・アルバム。全体を通して、特にシンセやコーラスのサウンドから、熱心に宇宙の研究に携わるDeLongeならではのスペーシーな雰囲気が感じられる。しかし、彼が少年期に聴いて強く影響を受けたパンクのエッセンスも確かに共存しているほか、歌詞では人間関係や、今までは言及を避けてきたという昨今の社会情勢について歌っているこのアルバムは、地球に住む我々にとって非常に身近な作品と言える。だからこそ、夜空を見上げながらその向こうにあるかもしれない、このような悩みや問題から解放されたどこか遠く離れた場所に思いを馳せたくなる1枚だ。 内堀 文佳