DISC REVIEW
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2016年にデビュー・アルバム『Total Tranquility』をリリース、界隈で話題を呼んだスウェーデン産4人組の最新作2nd。我が道を行く派手なルックスが"体は音を表す"が如き痛快なスリージー・ハード・ロック・サウンドは今作でも健在で、自分たちが鳴らすべき音を骨の髄まで理解しているのであろう徹底した音作りは清々しいほどである。同時にヘヴィなギター・リフは現代的な質感を持ち、キャッチーなメロディと適度に導入されたシンセの音色には北欧らしい湿り気をほのかに感じさせる。骨太なベース・ラインがタイトなバンド・アンサンブルの中で時に重く、時にしなやかなグルーヴを演出しているのもポイント高め。期待を込めて新作を待っていたファンなら大満足の1枚だろう。 井上 光一