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DISC REVIEW

ヒトトナリシアター

ふざけているのだろう。それはもう、とても真剣に。Meth.蜃気楼が今作を発表するにあたり披露した公式ヴィジュアルは、なんと写真ではなくアメコミ風のイラストであった。しかも、そこには"日本よ、これがMeth.蜃気楼だ。"のコピーまでもが付けられていたのである。一方、作品自体の内容はと言えば......コミュ障の杞憂を描いた「【ぼっちあるある】」や、SNS疲れを呈する世俗を揶揄した「カメレオン」に、溢れ出すリビドーが迸る「性戦 ~アディショナルタイム0:72の悲劇~」と終始ネタ満載。だがちょっと待ってほしい。全編にわたり手堅さを感じさせる音作りや、ラストに収録されている真摯な「愛ゆえに」にこそ、彼らの正体が託されているのではなかろうか。いずれにせよ、彼らが曲者であるのは間違いない。 杉江 由紀