DISC REVIEW
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90年代後半のラウドロック・ブームの中で頭角を現し、特異な個性で人気を得たバンドが再結成を果たし、13年振りとなる最新作をリリース。フロントマンのDez Fafaraは、DEVILDRIVERとしての活動も有名だが、DEVILDRIVERでは、よりエクストリームなへヴィネスを追及していたこともあり、本作で提示されたどこかシニカルな、いかにも90年代的な雰囲気に満ちたミクスチャー感覚を、COAL CHAMBERの音に触れたことのない若いファンがどう受け止めるのかが興味深い。甘さに流されない塩梅が絶妙にキャッチ―なフックも多く、刻まれるリフはヘヴィでありながらもダンサンブルだ。MINISTRYのAl Jourgensen御代によるゲスト参加にも注目。 井上 光一