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INTERVIEW

MERRY

2014.12.10UPDATE

2014年12月号掲載

MERRY

Member:ガラ (Vo) ネロ (Dr)

Interviewer:TETU★KID

-昨年11月にリリースされたシングル『ZERO -ゼロ-』以来のインタビューなので1年ぶりの登場になりますね。この1年間を振り返っていかがですか?

ガラ:MERRYにとってはどん底な1年だったかもしれないですね。『ZERO -ゼロ-』は僕のヘルニア手術からの復活第1弾のシングルだったんですよ。すごく良い曲が出来て今から巻き返すぞってときにベースのテツさんが怪我をしてしまい、それでもバンドはずっと動き続けましたが、正直こんなにも大変なことが次から次へと起こるのかと思いましたね。

ネロ:その逆境に立ち向かい3年半ぶりのフル・アルバムが出来た今だからこそ言えますけど、この激ロックマガジンを読みながら"攻めてるバンドばっかだなあ。なんで俺らはこんな状態なんだろう"って思ったり、ネットを見ては他のバンドの良いニュースばかりが目について"俺らはなんでこんな心配をかけるニュースばっかりなんだよ"って思っていました。でも、こういう事が起きてしまった以上、バンド人生でこんなピンチもなかなか味わえないなと。ピンチをチャンスに変えられたらものすごい良い反動になるんじゃないかと思って頑張ってきましたね。

-なるほど。不動のメンバーでずっと活動してきたMERRYにとっては誰か一人が欠けるということは他のどのバンドと比べても苦難だったと思います。そんななかずっと前進できたのはなぜですか?

ガラ:ピンチだからこそ目の前にあることをしっかりとやっていこう、1歩ずつ前進していこうと心に決めていました。だからライヴも決してキャンセルしたくなかったんです。いろんなミュージシャンにベースを弾いて貰ってライヴ活動も止めませんでした。そのライヴのお蔭で俺たちには助けてくれる人がいて、俺たちは仲間に支えられているんだっていうことを改めて感じましたね。自分たちの力でだけでやってきたような顔してきましたけど、みんなの支えがあってここまでやってこれたんだなって思いました。

-先日(11/10)の渋谷CLUB QUATTROのライヴを観て感じたのですが、今まで以上の勢いがあってMERRYがいま前進しているのが伝わって来ました。

ガラ:いまテツさんは一生懸命リハビリをしてバンドに戻ってこようとしています。そのテツさんにいま僕らが出来ることは一つ、バンドを最高の状態にキープしていつでも彼が戻ってこれるようにしておくことだけなんです。

ネロ:今だから言えますけど、テツさんの事故が僕らを初心に帰らせてくれましたね。俺たちはどういうバンドで、これからはどう進化していかなければならないのか教えてくれました。こうなってしまって決して良かったとは言えないですけど、この出来事はMERRYにとっては必然だったのかなと思っています。

-そして3年5ヶ月ぶり、通算8枚目のアルバムをリリースすると。

ネロ:ベスト・アルバムのリリースなどはありましたが、今までの活動の中では1番リリース間隔が空きましたね。この長い期間にアルバム3枚分くらいの曲作りはしたかもしれませんね。60曲くらいかな。いま思うと3枚出せばよかったですね(笑)。

ガラ:"こういう曲が欲しい"って欲がどんどん出て、その欲にメンバー全員が応えてくれてたから本当に曲ができたよね。

ネロ:この3年5ヶ月の間にいろいろな人にお世話になって、刺激をもらって、そういう刺激からいろんなことを吸収しましたね。そういうことを踏まえてつくった14曲ですね。

-アルバム・タイトルの『NOnsenSe MARkeT』。このタイトルはMERRYの世界観にぴったりですね。アルバムを聴き終わった後にはさらにこのタイトルの意味がハッキリとわかった気がしました。このタイトルにした経緯を教えてください。

ガラ:タイトルはみんなで決めました。このアルバムを作ってるときにネロと"MERRYってなんなんだろうね"っていう話をしていたんです。MERRYって一見馬鹿なことだったり、無意味なことを真剣に取り組んできたところがMERRYらしさなんじゃないのって話をしてて。結成当初から僕らは"エログロナンセンス"ってコンセプトを掲げていて、"エログロ"っていうのは今まで何度かあったんですけど"ナンセンス"っていうのはやってなくて。そこから今回は"ナンセンス~"にしようとか"~ナンセンス"なのかとか考えました。メンバーの間で"マーケット"というキーワードが出てきて、MERRYがいるマーケット、市場があるとしたらろくなもん売ってねえだろうって。なにが売ってるんだろうね、っていうとこから世界観が一気に広がりました。