INTERVIEW
SONIC SYNDICATE
2010.04.02UPDATE
Member:Richard Sjunnesson(Vo)
Interviewer:ムラオカ
-Rolandが脱退し、新ヴォーカルにNathan J Biggsが加入しましたが、シンガー交代について詳しく教えてください。
バンドの慌ただしいツアー・スケジュールの問題があって、2009年に入ってから、バンドを辞めるというメッセージをRolandから受け取ったんだ。それでも彼はきちんとした紳士で、その時予定されていたショウをすべて終えるまで、バンドに留まってくれた。だから、ポーカー・フェイスを浮かべたまま、最後のツアーを行いながら、代わりのシンガーにこの上なく相応しい相手を探していたんだ。これはいきなり見つかるようなものじゃない。誰かがツアーが嫌になった時に、ぱっと決まるようなものでもない。バンド、マネージメント、それにレーベルが充分に準備を行い、問題全体に気合いを入れて取り組むんだ。正式に発表すると、1,000通を超える申し込みが世界中から届いて、メール・ボックスが溢れかえったよ。だから時間を取って、この山の中からこれぞという人物を見つけ出すために、一人ひとりに同等の注意を払ったんだ。タレント・スカウトのテレビ番組のようなところもあるけど、もっとメタルなんだ! 本当に限られた数名をスウェーデンに招き、リハーサル・スタジオで本物かどうか、個人的なケミストリーが正しいか、家族や友人や家の快適さを離れてロック・スターになるだけのやる気があるかを確かめた。そしてNathanが、ベスト中のベストとして選ばれたんだよ!
-Nathanを新メンバーに決定した決め手はなんでしょうか?
彼のパフォーマンスを最初に聴いたのは、彼が前にいた英国のバンドのミュージック・ビデオで、とにかくブッ飛んだよ。声もエネルギーもルックスも素晴らしかったし、自分の中では、彼で決まりだ、もう探すのは止めだと感じた。彼がリハーサル・スタジオに来るまで、“どうかアレを生でもやって見せてくれよ、この野郎!”と思っていたよ(笑)「Aftermath」だったと思うけど、最初に試した曲の後で、もう疑念の欠片も残っていなかった。Nathanが探していた相手だった! その後で飲みに行って、個人的なケミストリーを確かめるためのテストをしたんだけど、Nathanは本当に社交的でこの上なく楽しい奴だったから、バンドにぴったりだったんだ。
-今回の来日を記念して日本でシングル『Burn This City』がリリースされますが、ミドルテンポでサビが非常にキャッチーで印象的な曲ですね。ヨーロッパでは非常に評判がいいんじゃないんですか?
ヨーロッパでは凄い人気だよ! Nathanとの最初の数曲は、バンドの中で生まれた新しいやる気が良く反映されていると思うし、SONIC SYNDICATEらしさはそのままに、これまでやってきたこととはずっと違うものとなった。今はそういう等式をしっかり解くことができるんだよ(笑) これはキラー・ソングで、ライヴ・チューンであり、これまでで最も人気のあるシングルのひとつだと言っても大げさではないね。
-『Burn This City』は日本でも演奏する予定ですか?
もちろんさ!
-この曲のPVを拝見したのですが、まるで映画のような凝った映像作品ですね。このPVはどなたのアイデアですか?
監督のPatric Ullaeusとはこれまでに5本のPVを撮影してきたから、俺たちもPatricもこれまでのライフ・スタイル的なPVとはちょっと違った何かをやりたかったんだ。それまで緑色のスクリーンを使ったビデオでやったことはなかったので、そちらの方に目を向けてみたいというのもあった。それからMonster Energyがあの印象的な車を貸してくれたから、さらに全体にクールな要素が加わったんだ。大きな緑の壁の前で演じただけで、後はどうなるのかは判らなかったんだけど、最終的にどうなったのかを観たら、本当にびっくりしたよ! 間違いなく僕たちのビデオでは、これまででベストだね。
-またPV撮影時の苦労話やトピックがありましたら教えてください。
車の映像を撮っていて、埃の中を巨大なスワンプ・バギーが走り回っていると、跡には石だらけの谷みたいなものが残るんだ。ブロック内の車はどれもこのシーンの撮影後にひどく石でダメージを受けたと思うよ。それから映画クルーの多くが、飛んでくる石をかわさなければいけなくて、とても高価なカメラが壊れてしまったんだ。でもシーンは素晴らしい仕上がりだよ! 犠牲なくして良い映画なんかできないよね。
-現在ニュー・アルバムを制作していると聞いていますが、どのような方向性の作品になるのでしょうか?ヒントをいくつかいただけますか?
このアルバムは、より多くの人たちにとって受け入れやすいものとなるだろう。これまでのアルバムに比べて、このアルバムでは全体的なロックらしいヴァイブが存在している。プロデューサーのTobby Rightは、バンドのライヴが持つエネルギーを捉えたいと思っていた。だからこのアルバムは、Pro Toolsを使ってカット・アンド・ペーストで制作したものではなく、演奏のフルテイクだ。このことを示す良い例として、ヴォーカル・パートでのボディ・ランゲージやヴァイブを記録するために同時にレコーディングしたことが挙げられる。時間が掛かったし、苛立つこともあったけど、こういうやり方をして良かったと思う。曲を聴けば違いがはっきり判るはずだからだ。これは外科手術のようにして仕上げたアルバムじゃない。これはヴァイブとガッツ、つまりロックのアルバムなんだよ。