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SKRILLEX世代の読者のために説明すると、THE PRODIGYは、エレクトロニック×ロック(当時で言うデジタル・ロック)のオリジネイターだ。前作『Invaders Must Die』は若いリスナーからも絶大な支持を受け、Crossfaithが「Omen」をカバーしたことで、ラウドロック・リスナーにも認知度が広がった。6年ぶり、待望の新作は、もちろんレイヴィーでマッシヴでアッパーなビートが炸裂!そしてTHE PRODIGYがズバ抜けているところは、やはりトラック構成の奥行きと多彩さだ。さらに今作は、ラウド/メタリックなエレメントが強くなっている。強烈なパーカッションと極重なリズムが融合された、タイトル・トラック「The Day Is My Enemy」、先行シングル「Nasty」の破壊力、SLEAFORD MODSをフィーチャリングしたTrack.4「Ibiza」は、前作の流れをわかりやすく踏襲しつつも新鮮な響きをもたらし、先日MVが公開された「Wild Frontier」は意味深な内容で、憂いのあるメロディとゲームのようなピコピコした音が絶妙にマッチしている。「Rhythm Bomb」では、イギリスのDJ/プロデューサーFLUX PAVILIONを迎えており、ダブステップ・ブームの中でも激しいサウンドが特徴で目立っていたアーティストなので、わかりやすいダブステップの曲なのかな?と思いきや、四つ打ちで始まり、途中でLED ZEPPELINのようなギター・リフが入り、アルバムの中でも一際異彩を放っている。フロア映えする速いテンポの「Roadblox」、シンセ音が頭に残る「Get Your Fight On」、オリエンタルなエレメントを巧みに使用し、歌メロとMCが際立つ「Medicine」、暗黒的な雰囲気でディストーション・ギターのメロディがテーマとなっている「Invisible Sun」、そしてラストは、その名の通りのハードコア・レイヴなトラック「Wall Of Death」で締めくくられる。 『The Day Is My Enemy』は、THE PRODIGYがこれまでに培ってきたエレクトロニック・ダンス・ミュージックの集大成であり、さらには、2007年から台頭したニュー・レイヴ、その後のダブステップ~現代のEDMブームまでをまるっと昇華し、多勢との圧倒的な実力の差を見せつけた作品となっている。 THE PRODIGYの1番の代表作は、1997年にリリースされた『The Fat Of The Land』だが、それから18年経っても、決して廃れることのない、奥深く享楽的なダンス・ミュージックで、我々を狂乱のフロアへと誘う。 音だけが激しいダンス・ミュージックは珍しくないが、彼らは本気で怒っている。その怒りの本質は、アルバムを聴けば一瞬でわかるだろう。闘志を込めてステップを踏もう! KAORU

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  • "SONIC MANIA"
    2015年8月14日(金)
    幕張メッセ
    OPEN 20:00 / START 22:00
    http://www.sonicmania.jp/

  • "SUMMER SONIC 2015"(大阪)
    2015年8月15日(土) / 16日(日)
    舞洲サマーソニック大阪特設会場
    OPEN 10:00 / START 11:00
    http://www.summersonic.com/

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