LIVE REPORT
THE CREEPSHOW | PUNKSPRING 2010
2010.04.04 @幕張メッセ
Writer 山本 真由
サイコビリー・ファンのみならず、早耳なパンク・ファンならTHE CREEPSHOWの1stアルバム『Sell Your Soul』のホラーでキュートな魅力に既にやられて、彼らの来日を心待ちにしていたに違いない。そして、紅一点・世界中のサイコ野郎からアツい視線を集めるSarah Sin(Vo&Gt)率いるTHE CREEPSHOWが、これまた世界中のパンク・キッズの尊敬を集める番長Tim Armstrong(RANCID)のレーベルHellcat Recordsと契約し、晴れてここ日本でも大々的に紹介されるに至ったというのは、なんとも素晴らしい事件だった。
勿論、今回PUNKSPRING 2010でのライヴにだって否応なしに注目が集まっていた。しかし正直、コアなファンが多いだろうと予測していたので、この日GREEN STAGEに集まったファンの多さに驚いた。(同刻メインステージでは30年以上第一線で活動しているあのTHE STRANGLERSがライヴをやっていたにも関わらず!)
ホラー映画のようなSEが鳴ってメンバーが登場。ステージのバックには、まるでゾンビ映画の金字塔George A. Romeroの「Night of the Living Dead」を思わせる2ndアルバム『Run For Your Life』のジャケット・アート・ワーク。世界観は完璧。そして一曲目はその2ndから、「Rue Morgue Radio」!カッコイイ!の一言です。Sarahのパワフルなヴォーカルも、The Reverend McGintyが独特の世界観を生み出すオルガンも、Sean Sickboyのアグレッシヴなスラップ・ベースも、Matt Pomadeのドラムが刻むパンキッシュなリズムも。全てが一体感を持ったTHE CREEPSHOWのサウンド。
ダンサブルでキャッチーな「Shake」では、間奏でMCが入り、オーディエンスにコール・アンド・レスポンスの練習をさせるというパフォーマンスも。結果、最後のサビはみんなで大合唱!これは盛り上がる!!そこから立て続けに、メロウなヴォーカルから入る1stアルバムの名曲「Zombies Ate Her Brain」、SeanとSarahの掛け合いから疾走するビートになだれ込む「Grave Diggers」、そしてハードな曲が多い2ndの中ではポップでメロディが印象的な「Take My Hand」と、新旧織り交ぜたセットも完璧。
ラストは、これぞ"ザ・サイコビリー"な「Psycho Ball and Chain」。Sarahの挑発的なヴォーカルにオーディエンスはモッシュ&ダンスで応戦!本当に楽しすぎるライヴだった!!
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