INTERVIEW
NO❤︎AF
2024.08.07UPDATE
2024年08月号掲載
Member:心安 かなえ 虹乃 ひまり 黒坂 せいら 雫姫 みゆう
Interviewer:フジジュン
2022年、スカとアイドルを融合した"スカ・アイドル"として活動開始。軽快なスカのビートにキュートな歌が映える独創的な楽曲と、切れ味鋭いスカ・ダンスが観る者を圧倒するステージングが話題を集めるNO❤︎AFが、ミニ・アルバム『OPERATiON iDOL』をリリース。スカ・パンク・ファンもニヤリとさせるタイトルと、リード曲「REVOLUTION (with GELUGUGU HORN)」等、GELUGUGUのホーン隊を迎えた楽曲も収録され、本格スカ・サウンドでしっかり聴かせる。さらにメンバー作詞の楽曲や王道アイドル・ナンバーと、"これがスカ・アイドルです!"と堂々アピールする今作で、NO❤︎AFが日本をスカ・ダンスで踊らせる! メンバーやグループについて、そして手応え十分の最新作について、さらに8月に控えた自身最大規模のワンマン・ライヴへの意気込みをメンバー4人に訊いた。
-ミニ・アルバム『OPERATiON iDOL』を完成させたNO❤︎AFですが、まずは作品が完成しての率直な感想から聞かせてください。
心安:NO❤︎AFとしてのアルバムは2枚目なんですけど、まず2枚目を出せるということが本当に皆様に感謝ですし、メンバーも変わらずこの4人でずっとやれているので、すごく嬉しいなと思います。それとこのミニ・アルバムをリリースするにあたって、定期ライヴで毎月新曲をお披露目していて、そこで披露できる新曲がたくさんできたっていうのもすごく嬉しいなと感じていますね。
虹乃:今回、カッコいい曲やかわいい曲やいろんな曲が入ってて、様々なNO❤︎AFが聴いていただけるんじゃないか? と思ってすごく嬉しいです。私、ずっとレコーディングが苦手だったんですけど、前回よりは上手くできたんじゃないか? と感じてて、個人的にもちょっと成長できたと考えています。
黒坂:実際のライヴと違った良さがあると思います。遠くてライヴに来られない人も、全国の人がゲットできるし、ミニ・アルバムを聴いて"いいな"と思ってライヴに来てくれても嬉しいし、すごくいいなと考えてますね。
雫姫:このミニ・アルバムで、みんなにもっと知ってもらいたいですね。
-では、NO❤︎AFをもっと知ってもらうため、改めて1人ずつ自己紹介をしていただいて。それぞれ得意なことや好きなことを教えてください。
心安:心安かなえです。私は名前に"スカ"が入ってるのが、1つ大きなポイントですね。あとはもともとピアノの調律師をしていて、調律検定2級を持ってる珍しいアイドルです。学生のときはピアノ専攻で、もともとクラッシックをやっていたんですが、クラッシックのコンサートって音を立てちゃダメなので、スカのライヴでみんなが暴れてたりするのを見て最初はすごくビックリして、"音楽って幅広いな!"と思いました(笑)。
-でも、音楽のいろんな楽しみ方を知ることで、より音楽が好きになったところもあるんじゃないですか?
心安:そうですね。アイドルってところでも、バンドのライヴってペンライトを振らないけど、アイドルだとペンライトがあるので、ステージから見える景色も全然違って。今はスカ・アイドルをやってて、"スカが好きな人とアイドルが好きな人にどうやって一緒の空間に来てもらうか?"っていうのが、めっちゃ難しいところです。
-それを形にできたらすごいです。クラシックとスカ・パンクとアイドルの良さを知ってて、作詞もできるアイドルなんて聞いたことないんで、すごい武器になると思います。
心安:作詞は活動を初めて1年経ったくらいから始めて、思いつくときは30分くらいで書けるし、思いつかないときは全然書けないんですけど。最近意識してるのは、その曲のメロディや後ろで鳴ってるのがどんな音で、どんなイメージなのか? っていうのを自分で考えて作詞することで。曲の楽しい/悲しいってイメージだけじゃなくて、それがなんの音なのか? っていうのをいろいろ考えて、そこから文字を出すようにしてます。
-僕は最新作を聴いて一番グッと来た曲が、心安さん作詞の「君は誰推しなのか問題」で、テーマに沿った歌詞の中に、思いや伝えたいことが詰まってました。
心安:ありがとうございます! その曲はいつもとちょっと違う感じで作詞していて、NO❤︎AFって、かわいいかわいいアイドルって感じではないと思うんですけど、その曲だけは本当に素直に書けたというか。
-うん、"ずっと僕はアイドルなの"ってフレーズにアイドルとしての自信やプライドも感じて、そこにグッと来て。素直な気持ちがしっかり出せてると思います。では続いて、自己紹介お願いいたします。
虹乃:虹乃ひまりです。アイドルが好きで、見てるととにかく幸せになれるんです。自分の持っていないものを持ってる人が好きで、卒業しちゃったんですけど、夜光性アミューズの神楽ひなこさんが好きで。すごく歌が上手くて、そこも自分の持ってないところだから好きだったと思うんですけど、尊敬というのも好きな理由にあると思っていて、私も誰かのそういう存在になれたらいいなと思います。
黒坂:黒坂せいらです。カッコいい系のダンスが得意です。カッコいい系のダンスを覚えるのは得意で、新曲の「REVOLUTION (with GELUGUGU HORN)」もすぐに覚えました。ミニ・アルバムの曲は新しい感じの曲も多くて、覚えるのは少し時間がかかったりしますけど、やりがいがありましたね。
雫姫:雫姫みゆうです。人のいいところを見つけるのが得意なのと、NO❤︎AFの中ではライヴ中に人にレスを送るのが得意だと思います。アニメが好きで、人と話すのが大好きで、話すのが好きなんですけど、語彙力がないので、寛容な心を持って私を理解しようとしてくれる人や、全てを許してくれる人だとグッと距離を縮めることができますね(笑)。
-雫姫さんは7月28日に生誕祭("雫姫みゆう 生誕祭")を控えています(※取材は7月上旬)。
雫姫:ヤバいです。やりたいことはたくさんあるんですけど、どうしましょう!? って感じで。私は歌もダンスも上手じゃないから、いかにみんなに楽しんでもらえるか? ってところで試行錯誤しています。みんなの笑顔を見るのが一番嬉しいんで、唯一主役になれる日に、どれだけみんなにお返しができるか? っていうのをいっぱい考えたいと思いますね。
-そして、NO❤︎AFは2022年10月デビュー。まもなくデビューから2年になろうとしていますが、結成から現在までで、変わったこと変わらないことを聞かせてください。
心安:私は(悩殺❤︎アフタービートから)NO❤︎AFに改名する前から、このグループにいたんですが、加入して最初のワンマン・ライヴが、2022年5月のキャパ100人のワンマン・ライヴ("悩殺❤︎アフタービート1ST ONE MAN SHOW")で。その後、黒坂せいらと雫姫みゆうが加入して、約1年後にはキャパ780人の名古屋ReNY limitedでワンマン・ライヴ("ReNYでいっちょ かましちゃいまSKA!!!!")をやって、たくさんのお客さんが来てくれた上に、メンバーも1人も変わってないことが私の中ですごく嬉しかったです。今年の8月13日にはもっと広い、DIAMOND HALLでワンマン("OPERATiON iDOL TOUR FINAL")が決まっていて、今も変わらないメンバーで頑張り続けられてることが、一番嬉しいですね。
-デビューから現在まで、同じメンバーで走ってこられたこと、そして活動を重ねるなかでお客さんが増えたのには、どんな理由があると思いますか?
心安:最初の頃は"スカ"を今ほどアピールできてなかったのかな? って自分の中で思ってます。去年の9月にアルバム『TOO MUCH TOO i DOL』を発表して、KEMURIの津田(紀昭/Ba)さんとか、POTSHOTのRYOJI(Vo)さんとか、GELUGUGUのGen(Vo)さんとか、スカのレジェンドの皆さんに楽曲提供していただいて。"こんなすごい人たちにスカ・アイドルを応援してもらえてるんだから、もっと頑張らなきゃ!"って気持ちになって、そこから自分たちの気持ちもどんどん変わっていって、スカ・ダンスもめちゃくちゃ勉強して、スカについていろんなことを調べるようになりました。最近はフロアでお客さんがスカ・ダンスをしてくれるようになって、"SNSで見ました"ってお客さんもだんだん増えてきて。アイドルが好きな人だけじゃなくて、スカが好きな人たちもフロアに来てくれるようになったから、お客さんも増えたんじゃないかな? と思います。
-自分たちが真剣になることで、スカが好きな新しいお客さんにもしっかり伝わったと。今の話を聴いてると、アルバムができて気合が入ったところもあると思うんです。よりスカが好きになれたし、スカを自分たちのものにすることができたんじゃないか? と感じたんですが、いかがですか?
心安:それはあると思います。あと、NO❤︎AFの衣装って黒と白の市松模様なんですけど、それを"NO❤︎AF柄"と言ってもらえたり、お客さんにとって"スカ=NO❤︎AF"というイメージになってきてるんじゃないかな? と感じていて。スカが好きな人がフロアに来るようになったから、自分もより深く知っていないといけないので、スカのCDとかもめっちゃ集めるようになりました。
-そこは大きな変化ですね。虹乃さんが思う変わったところ、変わらないところは?
虹乃:私は今のグループの雰囲気が、めちゃめちゃ明るくていいなと思っていて。初めてのライヴ映像と見比べてみると、今のほうが全員はっちゃけてるんですよ。それはそのときがまだコロナ禍で声出しができなかったっていうのもあるんですけど、フロアで楽しんでくれてるお客さんが増えてきたのは大きいと思います。
黒坂:私はデビューしたときよりパフォーマンスが上達したと思ってて。デビューしたときは歌って踊るってことしか考えてなかったんですけど、今はお客さんと一緒にライヴを楽しむのをめっちゃ意識できるようになってきたんです。自分が楽しむ余裕も出てきたと思うんですけど、そしたらお客さんの反応も変わった気がしてきていて。DIAMOND HALLも一緒に楽しみたいと思っています。
雫姫:私も歌やダンスが得意じゃないので、自分のことで精いっぱいだったんですけど、それを受け入れてくれるというか、ちゃんと見てくれてる仲間がいて、いろいろ教えてもらうなかで、"ちゃんと私を見て言ってくれてるんだな"って温かさや優しさをすごく感じて。メンバーのそういう優しさは最初から変わらずあるし、大好きなところだし、それで自分が少しずつ変わってきた結果が、最近はお客さんにも伝わってるんじゃないか? と思って、すごく嬉しいんです。NO❤︎AFに入ったときにみんなが温かすぎて"なんだ、このすごいグループは!?"と感じたし、このグループの良さを絶対みんなに伝えたい、それに私は協力しなきゃいけないと思ってここまで突っ走ってきて、DIAMOND HALLも決まって。今も"やれることはないかな?"って毎日模索しながら頑張ってます。