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INTERVIEW

Not Secured,Loose Ends

2024.07.11UPDATE

2024年07月号掲載

Not Secured,Loose Ends

Member:メイユイメイ 秘我未也ゆちおみ 楪おうひ 如月愛海

Interviewer:吉羽 さおり

前身グループ ゆくえしれずつれづれの解散から約3年半を経て、当時のメンバーだったメイユイメイを中心に、秘我未也ゆちおみ、楪おうひ(TOKYOてふてふ)、如月愛海(ぜんぶ君のせいだ。)という新たな布陣で始動したNot Secured,Loose Ends(以下:NSLE)が、7月17日に1stシングル『GENESIS』をリリースする。今年1月にはゆくえしれずつれづれの楽曲を英語詞化したアルバム『OUROARBOROS』(ウロアボロス)も発表したが、このNSLEでは前身グループでのエモ、ポストハードコア・サウンドやエッセンスを受け継ぎつつ、全編英語詞で再構築している。起源を意味するタイトルを冠したシングル『GENESIS』は、ゆくえしれずつれづれがピリオドを打ったあの日からの時間を感じさせながらも、新たにここから始めよう、叫びを上げようと高らかに歌われる、まさにNSLEとしての第一声となった。インタビューではグループ始動に至った流れや思いから話を訊いた。

-メイユイメイさんはもともとゆくえしれずつれづれのメンバーであり、解散後にぜんぶ君のせいだ。に加入した経緯がありましたが、こうして今、ゆくえしれずつれづれの曲を英語で歌うNSLEとして新たにスタートしたのは、どんな流れがあったのでしょうか。

メイユイメイ:ぜんぶ君のせいだ。が昨年の(日本)武道館公演("ぜんぶ君のせいだ。日本武道館 単独公演~この指とまれ~")のあと、無期限活動休止になることが決まって。活動休止中、ここから何をするんだろうと考えた時期があったんです。そのときに風の噂で、NSLEとして、英語詞だったらゆくえしれずつれづれの曲をやってもいいんじゃないかと社長が会議で言ってたと聞いて。絶対にやりたいって思ってすぐに社長に連絡をしたんです。本当はひとりで始めるつもりで社長と話を進めてたんですけど、ぜん君。(ぜんぶ君のせいだ。)が活休に入った頃、ゆちおみがコドモメンタルのオーディションを受けに来ていて、おめぐ(如月愛海)や社長から"NSLEに合いそうな子が来たよ"っていうのを聞いて。会ってみたらたしかに見た感じもそれっぽいし──。

秘我未也ゆちおみ:こんな感じなので(笑)。

メイユイメイ:声も魅力的で低めなんですよね。社長的にもメイの歌声とゆちおみの歌声だったら、低音と高音でいい感じに重なるんじゃないかっていうのがあって、2人で進める話が出たんです。そのあとにおうひも入れて3人でやる案やおめぐを入れて4人でやるっていう案とかが出て。

如月愛海:いくつか選択肢を用意して、最終的にメイがどうしたいかということだったんです。そしたらメイが"じゃあ4人で"っていう感じで。

メイユイメイ:やっぱりNSLEの楽曲をいろんな人に聴いてほしいし、知ってもらいたかったので。1人でやるより、メンバーがいたほうが広がるんじゃないかなってことでこの4人にしたんです。あとはやっぱり、ライヴとかそれ以外の面でも絶対的に信頼できるおめぐにいてもらったほうが自分ももっと頑張れるんじゃないかなっていうのも考えましたね。

如月愛海:ありがとうございます。

-ゆちおみさんはどんな経緯でコドモメンタルのオーディションを受けようとなったんですか。

秘我未也ゆちおみ:ゆちは小さい頃から歌うことが好きで、歌に関する活動をずっと続けてきたんですけど、ちょうど何もしていない時期に、どうせなら最後にめっちゃかっこいい曲を歌いたいと思っていろいろ探しているなかでコドモメンタルに出会ったんです。それでオーディションに応募したんですけど、まさかNSLEに入るとは思っていなくて。オーディションを受けたときはまだグループにそんなに詳しくない状態で、合格後に全部のグループの曲を聴いて、ゆくえしれずつれづれの曲が一番好きだって思ったんです。絶対ゆくえしれずつれづれに入りたい! って願っていたら入れました(笑)。

メイユイメイ:ゆくえしれずつれづれに入りたいって思ったって言うんですけど、もうそのとき解散してたんですよね(笑)。まだNSLEをやるって話もなかった頃だったんじゃない?

秘我未也ゆちおみ:ちょうどXで動き出したくらいだったかな。

メイユイメイ:そうか、もしかしたらあるかもって思ったんだ。

秘我未也ゆちおみ:可能性はあるなって。オーディションの面接の段階でもゆくえしれずつれづれの名前は出ていて、それで意識していたんです。

-実際、NSLEに加入するにあたってはどんな感じで話があったんですか。

秘我未也ゆちおみ:実はアー写撮影の日までNSLEに入ることは知らなくて(笑)。突然LINEグループに招待されて、その名前がNSLEだったんですよね。そのグループ内にいるのがこのメンバーで、そういうことなのかなっていう。

-おうひさんはどの段階で、どんなふうに話を貰ったんですか。

楪おうひ:私は今TOKYOてふてふというグループをやっているんですけど、もうひとつグループをやってもっとボロボロになっていかないとダメだぞって社長に言われたんです。

如月愛海:えぇと、すごーく言葉が足りないんですけど(笑)。

メイユイメイ:だいぶ足りてないね(笑)。

如月愛海:補足をしますと、ぜん君。やゆくえしれずつれづれ、KAQRIYOTERRORや星歴13夜といったグループもそうだったんですけど、新しい人が入ったり、脱退があったりと良くも悪くもメンバーの入れ替わりがあって。そういうことを経験するとかなりハートも強くなるし、何か新しい風が入ることで自分も変わらないといけないっていうのがあったり、ファンとの関わりもより密接になっていったりするんですよね。TOKYOてふてふは脱退こそありましたけど、ずっと同じメンバーで来たので、メンバーそれぞれが新たな経験を積んだほうがいいんじゃないかということだったんですよね。

楪おうひ:それ! そうです! グループとして成長したり、もっともっと上を目指すんだったら、やっぱり違うこともしていかないといけないっていうことで、おうひはNSLEに入ってもいいんじゃないかという話を貰いました。

-その話を貰ってどうでした?

楪おうひ:率直に嬉しかったです。私を選んでもらえたことも、このメンバーでできることもとても嬉しくて。基本的に暇なのが苦手な人間なので、やることが増えるのは自分的には活力にもなるし。いっぱい活動ができるのが自分のためにも、TOKYOてふてふのためにもすごくいいことだなって思いました。

-この4人となって、ライヴやゆくえしれずつれづれの曲を英語詞化し再構築したアルバム『OUROARBOROS』のレコーディングへと動き出したわけですが、そもそもなぜゆくえしれずつれづれでなくNot Secured,Loose Endsとして、そして英語詞で歌うとなったんでしょう。海外での活動も視野にあったんですかね。

如月愛海:ゆくえしれずつれづれは"解散"したので、そこも大事にしたいんですよね。コドモメンタルINC.で初めて解散したグループだし、解散は解散でメンバーが決めたことであればいいことだと思っているから。

メイユイメイ:そうだね。

如月愛海:解散をしたということは、ゆくえしれずつれづれの日本語詞のままで歌うとなると、当時いたメンバーのことをまったく知らない今のメンバーも、思いを重ねなきゃいけないというか。それは難しいことだし、新しく始めるのにその思いを引きずるのはゆくえしれずつれづれに失礼だと思うので。そもそもそのまま日本語詞でやるというのはなかったと思うんです。

メイユイメイ:そうだね。あとは海外でもライヴをしたいというのは、解散前のゆくえしれずつれづれでもぜん君。でもずっとあったので、英語詞で全世界に向けて戦っていきたいなというのはありました。この間の6月12日のライヴ("Not Secured,Loose Ends FREE ONEMAN LIVE~fundamental~")でも、海外から来てくれた方が結構多かったんですよね。イギリス、チェコ、フランスなどのヨーロッパ圏や、アメリカ、台湾、香港から来ましたとか。

-海外のファンも、ゆくえしれずつれづれの解散後もずっと注目してくれていたんですね。

メイユイメイ:解散したのがコロナ禍真っ只中で、解散のときも海外からライヴ("ゆくえしれずつれづれ ONEMAN LIVE~The Scream~")に来れなかったという方が多かったので。当時から聴いてくれたり、好きでいてくれた海外のファンの方からもNSLEは注目されているんじゃないかなって。