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INTERVIEW

BLVCKBERRY

2023.02.13UPDATE

2023年02月号掲載

BLVCKBERRY

-続く「SiX RAVENS」はひと足早くライヴでも披露されている楽曲ですよね。

凛乃佑:僕たちはライヴの本数がとても多いので、「Wake up CHARISMA!!」(2021年12月25日リリースのデジタル・シングル)のようにライヴ映えする曲がもう1曲くらいほしいと昨年から猟平さんにリクエストしていたんです。なので、メンバー待望のライヴ曲です。

詩季:猟平さんはサンタさんみたいなところがあるので、ずっと言い続けてれば持ってきてくれるんです(笑)。

猟平:今「Wake up CHARISMA!!」みたいなという話があった通り、「Wake up CHARISMA!!」の延長線上にあるような曲を作ろうと思って制作を始めました。それに、ちょうどツアー("BLVCKBERRY 1st ONEMAN TOUR「NATURAL BORN ERRORS」")が渋谷で始まって渋谷で終わるというところも意識しつつ、センター街にいるカラスがBLVCKBERRYのイメージにもハマるなと「SiX RAVENS」のモチーフができた感じですね。

-楽曲が上がってきたときのことは覚えてますか?

巧人:楽曲が上がってくる前の制作段階のタイミングで、猟平さんにどんな感じの曲なんですか? って聞いたら口で曲を再現してくれたことがあったんですけど、上がってきた曲がそのまんますぎて面白かったです(笑)。

一同:(笑)

凛乃佑:"Wake up CHARISMA!! 2"を想像していたんですけど、いい意味でイケイケで勢いだけじゃなく、ちゃんと表題曲感もあるのが違いかなと思いますね。

-この曲のイントロには凶暴なスクリームが入っているのも聴きどころのひとつかと思います。

猟平:当初はもっとおバカっぽいガヤの声で行こうかと思っていたんですけど、みんなから届いたプリプロのデモの中にひとりだけホンモノの方がいて、こっちがいいなぁって(笑)。

詩季:もともとバンドやってるときはシャウトも使っていて、BLVCKBERRYになってからは喉の負担も考えて封印していたんですけど、プリプロくらいだったらいいかと思って送ったらそのまま採用されてしまいました。

-また、この曲から"あの丘"というLINE CUBE SHIBUYAを意識したワードが出てくるようになりました。

猟平:やはりLINE CUBE SHIBUYAって独特ですよね。あの丘の上にあるLINE CUBE SHIBUYAを目指して坂を登っていく高揚感は、人工的に作られた建物の中を通っていく会場とは違う空気を感じるので、あの会場が"聖地"とか"ロックの殿堂"と言われる所以はあるなと思うし、渋谷から始まって渋谷で終わるこのツアーの終着点に向かってファンのみんなとあの丘を目指すというのは、自分の中でも大事にしたいなと思っていたテーマでもありました。

-活動初期に比べて、楽曲に込められたメッセージや歌詞に、ファンへの想いやファンとの関係性が反映されているなと感じます。やはり、ファンの存在は大きいですか?

猟平:非常に大きいですね。正直ファンがいなければ僕たちは何者でもないわけですから。そういった思いは活動を重ねて規模が大きくなっていくにつれてどんどん大きくなっているし、楽曲や歌詞におけるメッセージもファンを意識しているというよりは、自然とそっちに寄っていってるという表現が正しいかもしれないですね。

-そういう意味では同じ延長線上にある「Wake up CHARISMA!!」と「SiX RAVENS」は、楽曲の持つメッセージ性にファンが含まれているかどうかの違いがあるかもしれないですね。

風葵:たしかにそうかもしれないですね。あのときはまだ活動初期で、必死に自分たちのことを楽曲で表現しようとしていた時期だったし、ファンの子たちに対して僕たちの活動のスタンスを理解してもらおうと必死にもがいている時期だったと思うので。

-「Wake up CHARISMA!!」では"これが俺らの存在証明と/歌舞いていこう"と歌っているのに対して「SiX RAVENS」では"もう歌舞かなくたっていい君こそが証明で"と歌っていて、ある意味過去の否定のようにも感じます。

猟平:今でこそそんなことは少なくなってきましたが、当時の僕たちはシーンの中では異端で嫌われ者でした。だからこそ、それでも我が道を行こうと突っ走ってきたわけです。その道すがら出会ったのがファンの子たちで、嫌われ者だった僕たちを肯定してくれた。それがどれだけ心強かったか。先ほどの"生まれながらにガラクタだった僕ら。"の話ではないですけど、僕たちのことを肯定してくれる存在が見つかったことで、お互いでお互いを補い合ってひとつのかたちになっていることに気づいて、もう虚勢を張らなくてもいいんだというふうにマインドが変わっていきました。

凛乃佑:当時はやってることも斬新だったし、かっこいいと思ってやっていることを受け入れてもらえないことへの苛立ちや焦りがあったのは事実ですね。

風葵:でも、活動を続けていくにつれて見てくれている人や認めてくれる人が増えて、そういう子たちに対してずっと気を張っているのも違うし、ありのままでもいいんだと気づいたあたりから心の距離はぐっと縮まった印象はあります。

-そして「摩天楼」はBLVCKBERRYにとって様々な新しさが詰まった楽曲ですね。

巧人:スルメ曲です(笑)!

一同:(笑)

巧人:これまでの楽曲との振り幅があるぶん、こういう楽曲を僕たちが歌うとわかりづらいところもあるかと思うんですけど、何十回、何百回って聴いていくと段々良さに気づいていく曲なんじゃないかなと思います。

猟平:この曲はZeppワンマンを見返したときにセットリストが全曲フル・スイングすぎたので、いい意味で肩の力が抜けた曲があってもいいなと思って制作を始めた楽曲なんです。

詩季:昨日の横浜でのワンマン(※取材は1月30日)で初披露させてもらったんですけど、気持ちをいったんリセットさせることができた実感もあるので、今猟平さんが話していることを聞いて腑に落ちました。

-サウンド面に関してはどのように作っていったのでしょう?

猟平:当初は完全なシティ・ポップにしようと思っていて、ビートももっと軽くしようと思っていたんですけど、そうするとBLVCKBERRYの既存の楽曲との混ざりが悪くなってしまったので、ビートだけ変えて2023年にやるシティ・ポップというイメージで作っていきました。

-なんといってもこの曲は遥斗さんと優瑠さんがメイン・ヴォーカルを務めることもトピックのひとつかと思います。

猟平:僕としては彼らにこういう役割を与えようみたいな気持ちはまったくないし、僕自身グループにおけるセンターという概念は嫌いで、あくまで適材適所でその人が一番輝ける場所にあてがうというのがモットーなんです。その中でこの曲に関しては、遥斗がBLVCKBERRYのYouTubeの歌ってみた企画でYOASOBIのAyase(Composer)さんの「夜撫でるメノウ」を歌っていたのがめちゃくちゃ良くて、こういう少し大人びた楽曲には遥斗の声がハマる確信がありました。

-そういう背景があったんですね。

猟平:優瑠に関しては、もともと歌い込んだ部分に関してはすごく上手なのは知っていて、ここでフィットすればもっと次のステップに行けるだろうなというふうに見ていたなかで、実際に「摩天楼」でうまくフィットしている手応えもあったので「NATURAL BORN ERRORS」の歌割も安心して預けることができました。こうやってメンバーのステップ・アップにも繋がっているし、新しい一面が見れてるんじゃないかと思います。

-前回のインタビューの際にBLVCKBERRYとSPVRKがタッグを組む強みとして、強みと弱みを理解したうえで楽曲を制作できて、なおかつ普段の生活からインプットしたものを未来に向けてアウトプットするというサイクルを生み出すことができること、とおっしゃっていたのがまさに今回反映されているなと感じました。

猟平:まさしくです。

-それを受けておふたりはどうでしたか?

優瑠:もちろん嬉しかったです。ただ、メイン・ヴォーカルだ! っていうよりは振付を頑張ろうという気持ちが大きくて、そのうえでBLVCKBERRYにとってこの曲をどう輝かせようかという思いのほうが強かったですね。

遥斗:嬉しい反面、責任も大きいなと思いました。なので、しっかり歌えるように練習しないと、と一段と気が引き締まったのを覚えています。

-現在絶賛ワンマン・ツアー中ですが、2月22日にはツアー・ファイナルとしてLINE CUBE SHIBUYAにてワンマン・ライヴ("1st ONEMAN TOUR「NATURAL BORN ERRORS」GRAND FINAL at 渋谷公会堂")を行います。初のホール・ワンマンへの意気込みを教えてください。

優瑠:Zeppワンマン同様に今回のLINE CUBE SHIBUYAワンマンにおいても不安がなく、自信しかないです。というのも、ここまで苦楽を共にしたメンバー、スタッフ、それを近くで見てくれていたファンと一緒に歩んできたこの道筋と時間がこの自信に繋がっているんだと思います。なので、その絆を表すにはLINE CUBE SHIBUYAという舞台は相応しい場所だと自信を持って言えるので、当日は最高のパフォーマンスをお見せして最高の1日にできればと思っています。

風葵:ここまで1年半活動してきて、日に日にファンからの愛を感じるようになっていて、"BLVCKBERRYじゃなきゃ嫌だ"とか"BLVCKBERRYだから応援したい"と言ってもらえることも増えました。そういうファンに支えてもらっているからこそ、恩返しじゃないですけど、LINE CUBE SHIBUYAという壁を一緒に乗り越えて、公演が終わったときに"私たちが応援してるグループってすごいんだよ"って誇りに思ってもらえるようなライヴにしたいと思っています。

LIVE INFORMATION

"BLVCKBERRY 1st ONEMAN TOUR「NATURAL BORN ERRORS」"
2月22日(水)LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
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