INTERVIEW
ゼリ→ 全国ツアー開催直前座談会
2020.01.08UPDATE
2020年01月号掲載
Member:YAFUMI(Vo) 勝田 欣也(Gt) Sxun(Gt) SOHEI(Ba) ISHIMARU(Dr)
Interviewer:杉江 由紀 Photo by 新倉映見
-なるほど。パンクというものに対しての捉え方は、人によっても千差万別だと思うのですが。ここではみなさまにとっての"パンクとは"ということについても、少しうかがってみたいです。まず、勝田さんはSTANCE PUNKSというバンドも長く続けていらっしゃるわけですが、ご自身にとってのパンクとはいかなるものになりますか。
YAFUMI:うわー! それすげー訊いてみたいわー(笑)。
勝田:パンクですか......これがパンクだという定義みたいなものを語る人もいっぱいいるけど、俺としては何かの枠を決めるって"パンクじゃないな"って思います。PUNKって、もともとは青二才っていう意味を持った言葉ですからね。それなのに、"パンクはこうじゃなきゃいけねーんだよ"みたいなことを言うヤツはほんとにクソ(苦笑)!
一同:(笑)
勝田:別にミュージシャンに限らず、自分の信念をもって自由にカッコいいことをしている人は、それがコックさんであっても、なんの仕事をしていても、たとえ他がロクデナシな人であっても、みんなパンクなんじゃないかなって思いますね。
ISHIMARU:パンクとはなんなのかって、10代の頃から何回も考えたことはありますけどね。結局は、楽しむことがすべてであるような気がしてます。あとは、欣也君が言うように自由にやるっていうことくらいですかね。楽しんだもん勝ちなんじゃないでしょうか。
SOHEI:パンクとは......破壊っすかね。精神的にも、いろんな意味でも、破壊です。
YAFUMI:言うねー! お前その言葉、似合うよな(笑)。
Sxun:SOHEIさんのあとって、言いづらいんですけど(苦笑)。それに、正直なことを言うと僕はよくわかんないです。音楽的には間違いなく通ってるんですけど、精神的な面で言うと未だにそこは説明しにくいですね。ゼリ→に参加するとなったら、絶対こういう質問はされるだろうなとも思ってたんですけど、そういうときは素直に"わかりません"って言うって決めてました。変にわかったフリをするほうがサブくなっちゃうし。今は、ゼリ→での活動を通して日々パンクについて学習していってる感じですね。
-では、改めましてYAFUMIさんにもあえてうかがいます。あなたにとってのパンクとは?
YAFUMI:魔法の言葉、かな。生きてたら、誰かと合わせなきゃいけないこととかも出てくるでしょ。それが社会というものなんだろうし。だけど、パンクって言った瞬間にちょっとだけ自分が強くなれる気がするというか。何かを乗り越えてかなきゃいけないような場面で、力を発揮するのがパンクとかロックっていう魔法の言葉なんじゃないかと思うんです。それを信じている人だけが、その魔法にかかれるというね。俺はまだ、その魔法を信じてるんですよ。
どうせなら思い切りハミ出しまくってほしい!!
-次のツアーでは、ぜひその魔法をみなさんに強くかけていってください。いやはや、これは[ゼリ→ 20th Anniversary Tour "+×" (plus times)]が楽しみですよ。
YAFUMI:ロックを20年間、ここまで本気でやってきた男に何が歌えるのか。何が表現できるのか。そこを受け手には感じてほしいし、感じさせるようなライヴをやっていきたいと思ってます。久しぶりに来るヤツもいるだろうし、あとは各地のみんなと本気で向き合っていくだけですね。パンク・バンドなんで、ほかのことは適当でいいんじゃないかな(笑)。
勝田:とにかくいいツアーにしたいですよね。ただ、俺も自分のバンドをここまで22年やってきてるんですけど、2020年の年末までゼリ→が続いていくとなると、いつどこで誰とケンカするのかな? っていうのが個人的にはちょっと気になってます(笑)。
YAFUMI:あー、そこかー! たぶん、Sxun君が真っ先に暴れだすと思う(笑)。
勝田:明け方とかにね(笑)。
-となると、それはアルコールが入っているシーンとなりそうですけれど(笑)。
勝田:まぁ、そういうところも含めて楽しみですよ(笑)。まだ見えていないものが見えてきて、それぞれの中にある扉がどんどん開いていくのがね。この1年みんなと一緒に付き合っていくなかで、何が生まれてくるのかに期待してます。そして、もしケンカしたときには仲直りができるようにしたいです。
-今まさに話題にあげられたSxunさんとしてはいかがです?
Sxun:最初のライヴが終わったとき、"またすぐやりたい!"って思ったのと同時に、SOHEIさんの"もっとハミ出しても良かったかな"っていう言葉に"たしかに"って思ったところがあったんですよ。あの赤坂のときは間違えないようにキチっと弾こうとしていた自分がいたんですけど、SOHEIさんの言葉で"そもそもパンク・バンドってそういうもんじゃないよな"て思ったんですね。だから、今度のツアーではムチャクチャしたろうかな! って思ってます(笑)。
-SOHEIさんご本人は、次のツアーに向けてどのような思いをお持ちですか。
SOHEI:(Sxunと)一緒っすね。
YAFUMI:やっぱりシンプルな答えなんだね(笑)。
-先ほど、ISHIMARUさんは今度のツアーに向けて"少し鍛え直したい"とおっしゃっていましたが、ほかに何か考えていらっしゃることはありますでしょうか。
ISHIMARU:個人的に演奏自体のクオリティを上げたいっていうのはありますし、あとはドラムって一番後ろにいるのでみんながどう動くのかがよく見える立場でもあるんですけど、まだどこで誰がどう来るかは探っているところでもあるんですね。すでにリハーサルを通して掴みつつはあるので、今度のツアーではそこの感覚をもっと確かなものにしていきたいと思ってます。
YAFUMI:これはみんなにもよく言ってるんですけど、ゼリ→の復活って1年の限定ですからね。マイナビBLITZ赤坂が終わった途端に、僕としては"あぁ、終わりが始まっていくんだな"っていう気持ちになるんだろうなって予想してたんです。だけど、いざ始まってみると今はリハーサルとかも含めてほんと楽しいんですよ。そういうみんなとの関係性も生かしながら、今度のツアーは観に来る人たちも楽しめるようなものにしていきたいですよね。自分としては、別にそんなキッチり上手く演奏してくださいなんて思ってないし(笑)。BLITZの時点でもう整ってるなと感じたんで、あとはみんなで好きにやりましょう! っていうことくらいかな。どうせなら、思い切りハミ出しまくってほしい!!
TOUR INFORMATION
[ゼリ→ 20th Anniversary Tour
"+×" (plus times)]
2020年1月17日(金)名古屋BOTTOM LINE
2020年1月25日(土)大阪umeda TRAD
2020年2月2日(日)福岡BEAT STATION
2020年2月9日(日)新宿BLAZE
[チケット]
前売 ¥5,000(D代別/税込)
■一般発売中
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