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INTERVIEW

Jolly Bobby SEX

2019.06.19UPDATE

2019年06月号掲載

Jolly Bobby SEX

Member:RYU(Dr/Vo) AKA(Gt/Cho) NAOKI(Ba/Cho)

Interviewer:山口 智男

-そして、RYUさんが歌うようになったタイミングで、NAOKIさんはギターからベースに変わったわけですが、ベースを入れようという話にはならなかったんですか?

NAOKI:その話は出なかったですね。ギターがふたりいたので、どちらかがベースに回ればいいんじゃないかってなったんですけど、もうひとりのギターが、ギター・ヒーロー感がちょっと出てたので、"じゃあ、俺がベースかな"ってなりました。

-ベースは初心者だったんですか?

NAOKI:触ったこともなかったです(笑)。どうにかこうにか手に入れて、3人になってからやる初めてのライヴに向けて練習したんですけど、最初は全然面白くなくて。ギターは弦の本数が多いぶん音が鳴るじゃないですか。それと比べると、物足りなかったです。それから8年やってきて、最近ようやく面白くなってきたかな。

-そして、AKAさんが2016年に加わったわけですが。

AKA:同じ大学で別のバンドをやっていて、お互いに知ってはいたんですけど、僕は一度バンドをやめて、それから5年ぐらいギターも触ってなかったんです。そしたら、とあるきっかけでRYUと久しぶりに会ったとき、"ギターが抜けるから入らないか?"と誘われて。もう1回バンドをやるつもりは全然なかったので、あのとき誘われなければ今もやってなかったと思います。

-AKAさんは、どんな音楽を聴いてきたんですか?

AKA:同世代なので、当時流行っていたメロコアももちろん聴いてたんですけど、中学時代は周りにハード・ロック好きが多かったり、高校、大学時代はパンクが好きな先輩や友達が多かったりしたこともあって、Jolly Bobby SEX以前にやっていたバンドは、パンクが多かったですね。UKパンクみたいなバンドをやっていたこともあるんですよ。

-なるほど。さっきRYUさんは、90年代の日本のメロコアのコピーからスタートしたとおっしゃっていましたが、今回の作品の印象とはちょっと違ったので、どういうことなんだろうと不思議だったんです。ひょっとしたらAKAさんが加わったことが、それ以降の音楽性に影響を与えたかもしれないわけですね。

RYU:もちろんギターの音にその影響は出ていると思うんですけど、出会ったとき、"俺は、洋楽は聴かない。日本のバンドしか聴かない"と言ってた前のヴォーカルが、19歳のときにMTVを観るようになってから、"やっぱり海外のバンドでしょ"って180°変わって(笑)。もう洋楽だったらなんでも聴くようになったんです。パンクはもちろんですけど、ポップスもヒップホップも聴き始めて。そしたら作る曲も変わってきて、Jolly Bobby SEXになった頃には、RANCIDとか、NOFXとか、いわゆるUSメロディック・パンク/ハードコアの影響が出るようになりましたね。僕は自分でCDを掘ることはないんですけど、そいつの家とか機材車の移動中とかにそいつが流すCDとか、そいつが作る曲を死ぬほど聴いたので、その影響が今の曲に出ているのかもしれないです。

-ところで、RYUさんがリード・ヴォーカルに、そしてNAOKIさんがベースに変わった2011年以前と以降では、全然別のバンドという気持ちもあるんですか?

NAOKI:あぁ。今となっては別バンドになっているとは思います。曲調も違うし、活動そのものも今の方がガツガツとできているんですよ。

-当時、気持ちを入れ替えて再出発しようみたいな話はしたんですか?

NAOKI:逆に曲を作る奴が抜けるなんて致命的だから、もう活動できないだろうと思って、僕は"もう抜ける"という話をしたんです。でも、RYUさんの気持ちが強くて。

-RYUさんは、そこでバンドを終わらせたくなかったと。

RYU:そのときは、やめようとはこれっぽっちも考えなかったですね。ただそのあとオリジナル・メンバーのギターがやめるときは、"もう無理かな"って思いました。4人から3人になったときは、NAOKIがギターをベースに持ち替えるだけでなんとかなったけど、3人からふたりになったら、ひとりメンバーを探して、そこから同じ温度にしないといけない。それは大変だし、オリジナル・メンバーも自分ひとりになっちゃうんだったら、もうやめようと思ったんですけど、waterweedってバンドのOhga(Tomohiro Ohga/Ba/Vo)から、"うちもオリジナル・メンバーは俺ひとりやで"って言われて、"そっか。ひとりでも続ければいいんだ"って続けることにしました。

-AKAさんは、加わってすぐRYUさん、NAOKIさんと同じ温度感になれたんですか?

AKA:僕も入ってすぐに前作の『Beyond Bobby』(2017年リリースのミニ・アルバム)のレコーディングだったんですよ。だから、入ったら1ヶ月後にライヴが決まってて、レコーディングがあって、そのままツアーに連れて行かれてって感じだったので、なんだかわからないまま引きずり回されているうちに今に至るっていう(笑)。

NAOKI:それ、俺も経験したことだよ(笑)。

-そして、今回の作品からTOTALFAT、Northern19らを輩出したレーベル"CATCH ALL RECORDS"の所属となりましたが、バンドにとってどんな転機になると期待していますか?

RYU:前回『Beyond Bobby』を自主で出したとき、自主でやる限界を感じたんですけど、そういうことを相談できる仲間というか、味方というか、そういう大きなものがひとつできたと思います。"CATCH ALL RECORDS"にはもともと仲のいいバンドが多いんですけど、そこも今まで以上に協力できている感はあるので、そういうところも変わったんじゃないかなと。