INTERVIEW
BLACK SWEET
2019.03.12UPDATE
2019年03月号掲載
Member:鷲塚 真志(Vo/Gt) 楠 聡史(Gt) 吉田 淳(Ba) 楠 大地(Dr)
Interviewer:杉江 由紀
温故知新の精神を持って、BLACK SWEETは、自らにとってのライヴ・アンセムとなっていくであろう作品を完成させるに至った。BLACK SWEETにとって1stシングルとなる今作『We Are One』は、80'sのハード・ロックやヘヴィ・メタルが持っていたグッド・メロディと豪快なサウンドを融合させることによって生まれる醍醐味を、2019年のこの時代に改めて具現化したパワー・チューンが、表題曲として収録されているのである。なお、今作からはサウンド・プロデューサーとしてGALNERYUS/ALHAMBRAのキーボーディストであるYUHKIが参加しているとのこと。より磨きのかかったピュア・ロックがここに炸裂する。
"もっとひとつになろうよ!"という感情を込めて作ったのが「We Are One」
-BLACK SWEETは2014年に別の名前で始動しているバンドではありますが、このたび1stシングルとして『We Are One』を発表されることになったそうですね。これまでにはアルバム『Time To Depart』(2017年)も出されておりますが、今作に関しては資料などに"新章突入を告げるニュー・シングル"なる表記が見られます。まず初めにこの言葉が何を意味するのかというところから教えてください。
鷲塚:実を言うと、前にもシングルは一度出したことがあったんですよ。ただ、僕らは2017年の4月にバンド名を"BLACK SWEET"に変えているので、今回のシングルは今の名前になってからは初めてのものということになるんですね。それと、一昨年の11月にアルバム『Time To Depart』を出したあと僕らはツアーに出たり、先輩方とライヴをやる機会に恵まれたりしたんですが、そのなかでGALNERYUS/ALHAMBRAのキーボーディストであるYUHKIさんと出会ったんです。これまではセルフ・プロデュースで作品を作ってきてはいたものの、その一方で漠然とではありますけど"客観的な意見をくれる人がいてくれてもいいのかな"ということを感じていたのも事実なので、今回のシングルからは、心機一転でYUHKIさんと一緒に作っていくことになったという意味でもこれは"新章突入"ということになります。
-なるほど。その大事な転機に提示する楽曲として、今作『We Are One』には表題曲「We Are One」と「Walk In The Rain」が収録されていますが、これらの楽曲たちはそもそもこのシングルのために作られたものだったことになりますか?
鷲塚:YUHKIさんと出会った当時僕らが持っていた新曲がちょうどこの2曲だったんですよ。そこから、シングルにするのかアルバムにしていくのかも決めずに、まずは一緒にレコーディングをしてみた結果、"今回はこの2曲でいこう!"という手応えが得られたのでこうして出すことになりました。実質的にはアルバム以来約2年ぶりの音源になるということもあり"とにかく今のBLACK SWEETの音を届けてみんなに聴いてもらいたい"という気持ちも強かったです。
-「We Are One」は鷲塚さんが詞と曲の両方を手掛けられておられますが、ここにはバンドからのメッセージが色濃く凝縮されている印象です。ある意味タイトルどおりの思いをここには込めたということになるのでしょうね。
鷲塚:まさにそうなんですよ。アルバムを出したあとにやったツアーで出会ったファンの方々や、各ライヴハウスで一緒にやったバンドさんたちのことを思い浮かべながら、"もっとひとつになろうよ!"という感情を込めて作ったのがこの「We Are One」なんです。だから、曲調の面でも歌詞の面でも、ライヴ・アンセム的にみんなで一緒に歌えるようなものを作ろうという姿勢で仕上げていくことになりましたね。
大地:以前から"ライヴ・アンセムを作りたいね"という話はバンドの中で出ていたので、曲に対するヴィジョンは今回かなり明確に描けたと思います。それにこの曲はすでにライヴでも何度かやっているんですけど、手前味噌ながら、僕らのライヴの中におけるキラーチューンになっていきそうな予感が、もうすごくしてるんです。
聡史:「We Are One」は歌詞やタイトルも、僕はすごくいいなと思ってます。この「We Are One」にはBLACK SWEETからの大切なメッセージが本当に目一杯詰まっていますからね。今この曲をシングルとして出せることになったのが僕らとしてはとても嬉しいです。
-ちなみにYUHKIさんを交えてのシングル制作はいかがでしたか?
鷲塚:YUHKIさんには今回アレンジの段階から作業に入っていただいたんですけど、できあがっていく音はガラッと変わったと思います。セルフ・ジャッジとは違う百戦錬磨なYUHKIさんの客観性が入ったことによって、前よりも曲にメリハリが出たんじゃないかなと。
大地:ドラム・ソロ・パートに関しては、フレージングに対してどうこうというより"君、上手いね。ただもっとガッツが欲しいかな。もっと元気良くいこう!"みたいなアドバイスを貰えて、だいぶテンションが上がりました(笑)。
吉田:大地の叩くリズムってすごくいいからね。そこを活かしてあえて音を少なくしていくという選択肢を、YUHKIさんからアイディアとして貰ったんですよ。個人的にはサビのひと回し目とふた回し目でフレーズを変えているのも大きなポイントです。
-なお、「We Are One」ではメンバー全員でのコーラスもされたそうで。
鷲塚:普段からうちのライヴでは聡史も淳も大地もコーラスをとって歌うんですよ。最初は聡史だけだったんですけど、自分がギター&ヴォーカルということもあって、みんながだんだんと助けてくれるようになったんです。そして、やっていくうちにみんなのレベルも上がってきたので、今回は初めてレコーディングでも3人が全力でコーラスをしてくれました。
-それによって、「We Are One」の持つ意味性や"We Are感"はより深まったことになるのでしょう。
聡史:3月31日には[ONE MAN SHOW~"We Are One" Release Party~]もありますし、今後はステージからこの曲を僕らが届けるだけじゃなくて、お客さんたちにも"We Are One!"って一緒に歌ってもらったりだとか、ライヴの空間を共に作りあげていくことを目指していきたいなと思ってます。
-この曲はBLACK SWEETにとっての代表曲、鉄板曲になっていきそうですね。
鷲塚:もともと僕らは"グッド・メロディをハードなサウンドで"というキーワードを意識しながらここまで活動してきていて、ルーツとしてはメンバー全員80年代の古いハード・ロックとかメタルが大好きなんですけど、「We Are One」ではそこをさらに明確な形で音として表現することができたと思うんですよ。それも、2019年の今のBLACK SWEETの音として。そういう意味では、80年代の音楽をリアルタイムで聴いていた人たちから僕らとおんなじ若い世代の人まで、いろんな人に聴いてほしいです!
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