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INTERVIEW

PORFIDIO

2018.11.05UPDATE

2018年11月号掲載

PORFIDIO

Member:shouta(Vo) もゑ(Gt) ちゃんげん(Gt) タロ(Ba) Ryosuke(Dr)

Interviewer:宮久保 仁貴

-まさに、より音像がくっきりしている印象を受けました。そして、本作を締めくくる「GOLDEN HOURS」に関しては、曲全体の雰囲気として、どこか優しさを感じました。

shouta:曲作りの中でもゑやちゃんげんが選ぶコードは、悲しさや寂しさを感じさせるような、心に突き刺さる音が多いんですよ。自分ももちろんそういう要素は好きなんですけど、ただ、今回は温かい音に乗せても、よりエモを表現できるんじゃないかな? と思って作ったのがこの曲ですね。

-エモに対するPORFIDIO流の新しい解釈ですね! ちなみに、本作の制作はどちらのスタジオで制作を進められたのでしょうか?

shouta:太宰府の音楽堂PLUMというスタジオです。前作からお世話になっています。

タロ:福岡のバンドはここで録ることが多いですね。

-前作に続き、間違いない仕上がりとなりましたね! また、本作からは「ORIGIN」のMVが公開されましたが、裏話などあれば教えて下さい。

タロ:以前「skyfall」と「Salvia」(『skyfall / Salvia』収録曲)のMV制作をお願いした森本敬大さんに引き続き監督をお願いしました。制作工程としては、森本さんに曲を聴いてもらい、彼の中でできあがったイメージをバンドに確認してもらう形で進めました。第三者が聴いたときの自分たちのイメージが映像に投影されているので、ある意味答え合わせですよね(笑)。Aメロ、Bメロ、サビ、それぞれ伝えたいことをお互いに意識して作りました。

shouta:スタジオ内でも撮ったし、ロケもやって。みんなバラバラの場所で撮ったりすることもあったんですよ。

タロ:結構大変だったね(笑)。長い場合は昼過ぎから深夜まで2日間連続で続くときもありまして......。お陰様で少し痩せました(笑)。

一同:(笑)

shouta:今回は個々の出演パートもそうなんですけど、プロジェクターを使って音のイメージを投影してもらったんですよ。"ORIGIN"って言葉の意味は"原点"だと思うんですけど、ここではそう思っていなくて。PORFIDIOが始まってからの過去はもちろん、もゑとRyosukeが加入してから今現在まで、それらすべてを引っくるめてPORFIDIO、そして"ORIGIN"だと思っています。映像としては、もがいて、苦しんで、路頭をさまよって、最後にはPORFIDIOのライヴ映像が流れるんですよ。最初から最後まで映像を観ないとその真意が出てこないので、最初からチェックしてほしいですね。

-映像もPORFIDIOの世界を知るのに重要な要素ですね! 話は変わりますが、みなさんはめんたいロックの聖地福岡出身ですよね。近しいシーンだと、Paleduskや神はサイコロを振らない、ポルカドットスティングレイなどの素晴らしいアーティストが輩出されていますが、そんなシーンで活動するうえで感じていることを教えてください。

タロ:全国で活動している先輩や友達のバンドの影響で、福岡のシーン全体も盛り上がっている雰囲気は感じますね。とはいえ、バンド・シーンは狭いので、みんな仲良くやっています。そして、僕たち自身も全国で頑張っている福岡バンドと一緒に、もっといろんなところでライヴして、シーンを盛り上げられたらいいなと思います!

-これからのご活躍に期待しています! ちなみに、結成から5周年を迎えられますが、今まで活動してきたなかで、印象深かった出来事を教えてください。

タロ:昔、真冬の遠征で夜に機材車で高速道路を走ってたんですよ。そのとき僕は寝てたんですけど、急いで起こされたので"何があったんだ......?"と思ったら、高速のど真ん中で、ガス欠が原因で車が止まっていたんですよ。そのときは運悪く土砂降りで、みんなでガードレールに寄って傘差してJAFを1時間半待ちました。

Ryosuke:しかも僕が入って最初の遠征だったんですよ。当時は周りの友達から、"お前よくこのバンドやめなかったな!"とさんざん言われました(笑)。

shouta:今思えば笑い話ですけど、あのときは生きた心地がしなかったですね。感動した話をすると、PORFIDIOはもゑとRyosukeが加入してから世界観が広がったんですけど、あるライヴで初めて自分たちの曲を聴いて泣いてくれる人がいたんですよ。そこから歌詞やメロディ、ライヴのスタンスにさらに磨きをかけるようになりました。あの光景があったからこそ、"泣けるラウド"を掲げている今の自分たちがあるんじゃないかなと思っています。あのとき感動して泣いてくれた人の顔は、今でも覚えています。

-いい出会いに恵まれましたね。PORFIDIOももちろんそうですが、近年は昔に比べてラウドロックがより一般的なものとしてオーディエンスにも受け入れられているように思います。このことについてどう思われますか?

タロ:少し前の話になりますが、ARTEMAがメジャー・デビューしたじゃないですか(※2013年にメジャー・デビュー、2016年に解散)。当時って、"ラウドロック"って言葉すらまだまだ認知されていなかったと思うんですけど、そこからシーンの流れとして、世間でいう歌モノとメタルコアがツーマンやったりツアー回ったり、はたまたフェスに出演したりして......。今ではそれが一般的になりましたよね。年々お客さん自身もこういう音楽に抵抗とか聞きづらさがなくなっていると思います。そして、PORFIDIO自身もジャンルレスなイベントに出演したり企画したりすることもあるので、ジャンルやシーンの壁を飛び越えて、自分たちの音を発信していきたいですね。

-その一環として、地元福岡のEarly Believers(11月9日)から"ORIGIN TOUR 2018-2019"を開催されますね(※取材日は10月中旬)! 九州はもちろん、東は東京まで、数々の場所で公演を行われますが、今回は東名阪シリーズ初挑戦、ツアー・ファイナルは地元に帰ってきて福岡Queblick(2019年2月1日)で開催されます。こちらへの意気込みをどうぞ。

タロ:公演数は10本以上ありまして、PORFIDIOとしても、もゑとRyosuke加入後初めてのロング・ツアーになるんですよ。地方でお世話になっているライヴハウスやバンドの力を借りて、今回のツアーを組みました。本当に感謝しています。一本一本大事に回りつつ、お世話になっている方々へライヴで恩返しできれば幸いです!

-このツアーが新たなきっかけを生むといいですね! それでは、最後に激ロック読者へのメッセージをどうぞ。

shouta:メンバーが新しく加入して、諸々経てここまで来ましたけど、今回の『ORIGIN EP』はPORFIDIOの歴史の中で、初の全国流通作品になります。ただただ過去の原点に帰るだけじゃなくて、これからの未来を含めてこそがPORFIDIOの原点です。この作品を聴けば、今のPORFIDIOが体感できると思うので、ぜひ手に取って、ライヴを体感しに来てください!

タロ:今日2回目の100点満点(笑)!