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INTERVIEW

Li-sa-X

2018.10.11UPDATE

2018年11月号掲載

Li-sa-X

Interviewer:荒金 良介

-どうしても弾けないときはどうするんですか?

う~ん、YouTubeでプレイ動画を観て、どうやって弾いているのか、何度も止めて観たりしてます(笑)。

-Marty Friedmanがその場で弾いたフレーズをLi-sa-Xさんがコピーする動画も観ましたが、Marty(Marty Friedman)からも"やるじゃん!"と何度も絶賛されてましたね。

はい(笑)。教えてくれるときもゆっくり弾いてくれたりして、すごく優しかったですね。

-今年1月には"The NAMM Show 2018"(2018年1月25日~28日に米アナハイムで開催された世界最大の楽器ショー)に参加して、ANGRA/MEGADETHに籍を置くKiko Loureiro(Gt)と共演してましたよね?

普段会えない方に出会えたり、海外で弾いたときにお客さんも盛り上がってくれたりしたので、すごく楽しくプレイできたんですよ。Kiko(Kiko Loureiro)さんと一緒に弾くことになったのはアメリカに着いてから決まったことなんです。

-そうだったんですか!

Kikoさんと一緒にプレイできるかもと言われて、本当にこんなことがあるんだ! って。私もKikoさんの「Gray Stone Gateway」という曲をカバーしていたので、一緒に弾いてみない? と言われたときは嬉しかったです。

-さらにPaul Gilbertの日本公演(2016年9月26日にZepp Tokyoにて開催された["PG-30" in ALL Zepp PAUL GILBERT:DEBUT 30th ANNIVERSARY SPECIAL CONCERT])でも同じステージに立ってますよね。ギター・ソロのシーンでLi-sa-Xさんがフレットを指で押さえるという(笑)。

ヒューマン・カポですね(笑)。あんなにたくさんの人の前で憧れのPaulさんと同じステージに立てたのは大きな刺激になったし、いつか自分もこういう舞台で弾けたらいいなと思いました。

-今の時点で会いたい人にはもうほとんど会えてるんじゃないですか?

PERIPHERYのMark(Mark Holcomb/Gt)さん、Spencerさん、Matt(Matt Halpern/Dr)さんに会いたいです! Misha(Misha Mansoor/Gt)さんには"The NAMM Show"で会えたし、前回来日したときにJake(Jake Bowen/Gt)さんにも会えたので(笑)。

-そんなに好きだったんですね。では、前作(2017年リリースのデビューEP『Serendipity』)を発表以降、どんな反応が耳に届きました?

初のオリジナル曲をみんながどういうふうに受け止めてくれるのか、楽しみでもあり、不安でもあったんですけど、応援の言葉をたくさん貰えたので、それも今作を作るうえでのモチベーションになりました。それもあって、もっとオリジナル曲をたくさん作りたいと思うようになったんですよ。

-前作はオリジナル曲「Serendipity」に加えて、DREAM THEATER(「The Dance Of Eternity」)から「アルプス一万尺」のカバーまでバラエティに富んだ内容でしたが、今作もその気持ちは変わらず?

そうですね。ジャンルを決めつけずに幅広くやっていけたらいいなと思っているので。今回はMateus Asatoさんのようにリズムやグルーヴを大切にした曲も作りたかったし、Paulさんみたいに正確なピッキングを意識した曲もありますからね。

-そして、今作は完成度が高くてビックリしました。やはり今回のタイミングではオリジナル曲で勝負したかった?

これから成長するためにも自分らしさを磨かなきゃいけないと思ったので、オリジナル曲を増やしたかったんです。

-今回はどれも前作以降にできた楽曲ばかりですか?

そうですね。フレーズは思いついたときに録音してストックを溜めているんですけど、最初にこういう曲調にしたいと考えて、そのイメージに沿ったものをストックの中から探して、曲を膨らませていく形ですね。フレーズのストック自体は前からあるものもありますが、そこから曲を作っていったのは前作を出したあとでした。

-「Serendipity」の曲解説では"よくこんなに詰め込んだな"って書かれてましたけど、実際そうだったんですか?

(その曲を決定づけるような)オリジナルの(長い)メロディがなかなか思いつかなかったので、短いフレーズを膨らませて、それをたくさん詰め込んだんですよ。今回は曲数を増やして、それぞれの曲調に合わせたフレーズを作って、詰め込んだ感じにはならないように気をつけました。

-自分のギター・プレイを押し出すよりも、楽曲を重視した作り方を心掛けているんでしょうか?

そうですね。聴いてくれた人が"この曲いいな"と思ってくれるプレイヤーになりたいですからね。レコーディングしたあとに少し冷静になって、"ここはダメだな"と思ったところは改善しました。リスナーの立場で自分の曲を聴こうと思って。

-20代、30代のバンドがライヴ経験を経て、2、3作目ぐらいで"今回は客観性を踏まえて曲を書いた"という発言はよく耳にするんですけど......。とても13歳のコメントとは思えないですよ。なぜそんなに落ち着いているんですか?

あはは(笑)、わからないです。

-Paul GilbertもMR.BIGでは楽曲が引き立つギター・プレイを何より重視してますよね。

曲の良さとプレイの的確さがマッチしてて、いい曲がたくさんありますからね。Paulさんからオンライン・レッスンでもギターのニュアンスに関していっぱい教えてもらったので、そういうアドバイスも生きてると思います。今作で自分らしさがちょっと見つけられたかなと。

-その自分らしさというと?

ジャンルを決めずに、自然といろんなジャンルを包み込んだ曲を作るのを目標にしているんです。Mateus Asatoさん、POLYPHIAみたいな曲を意識しつつ、自分なりにいい曲を作るように心掛けました。