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INTERVIEW

DARK MIRROR OV TRAGEDY

2018.09.18UPDATE

2018年09月号掲載

DARK MIRROR OV TRAGEDY

Member:M.Pneuma(Vo) Senyt(Gt) Gash(Gt) Reverof(Ba) Confyverse(Dr) Genie(Pf)

Interviewer:菅谷 透

"ダーク・シンフォニック・メタル"を標榜する韓国の6人組メタル・バンド、DARK MIRROR OV TRAGEDYがニュー・アルバム『The Lord Ov Shadows』をリリースする。構想からリリースまで約19年かかったという今作は、"闇の支配者"をテーマにツイン・ギターとシンセ・サウンドが慟哭のメロディを奏でる、壮大なコンセプト・アルバムに仕上がっている。激ロックでは、8月に東名阪ツアーのため来日した彼らに取材を敢行。音楽に向き合う真摯な姿勢と、人柄の良さが垣間見えるインタビューとなった。

-激ロック初登場ということで、まずは読者に向けて自己紹介をお願いできますか?

M.Pneuma:はじめまして。俺たちは2003年に結成したDARK MIRROR OV TRAGEDYというシンフォニック・ブラック・メタル・バンドだ。激ロックのような有名なマガジンにインタビューしてもらえて光栄だよ。

-2003年に結成されたとのことですが、これまでの活動について教えていただけますか?

M.Pneuma:結成してから、2005年に1stアルバム『Dark Mirror Ov Tragedy』、2009年に2ndアルバム『The Pregnant Of Despair』をリリースした。2010年には『Under A Withered Branch』というEPをリリースして、2014年に3rdアルバム『The Lunatic Chapters Of Heavenly Creatures』と、日本のEthereal Sinとのスプリット・アルバム『Arcane Of Ancient Asia』も発売しているよ。そして、韓国、日本を含めた世界でニュー・アルバム『The Lord Ov Shadows』をリリースするんだ。

-バンド名は中世の予言者、ノストラダムスに由来するそうですね。なぜ彼に着目したのでしょうか?

M.Pneuma:俺は日頃から、現実というのは嬉しいことより悲しいことの方が多いと思っているんだ。それで悲劇に関するキーワードを探していたところ、彼が黒い鏡を見て未来を予言していたという言い伝えを見つけて、とても興味深く感じたんだよ。特に、鏡に映った事象は悲劇的な内容ばかりだったというところが俺の考えにそっくりだと思ったんだ。

-バンドにはブラック・メタル、シンフォニック・メタル、ゴシック・メタルなど様々な音楽性が備わっていますが、どのようにしてこのスタイルに辿り着いたのでしょうか?

Gash:メンバーによって好みの音楽性が違うんだ。リーダーのM.Pneumaが好きなダークな音楽のスタイルが中心にあって、他のメンバーがそれぞれ肉づけしていくような感じだね。

-影響を受けたアーティストなどがいれば教えていただけますか?

M.Pneuma:一番影響を受けたところだと、EMPEROR、CRADLE OF FILTH、そしてDIMMU BORGIRだね。この3バンドは大好きなんだ。中でもEMPERORは、作曲方法は直線的でどちらかと言えばシンプルだけど、それでいてインパクトのある曲を作るところに驚かされた。バンドを始めたころは彼らの作曲スタイルを真似しようとしてたけど、それは彼らだけのものであって、自分のものにするのは不可能だと気づいたんだ。それからは独自の色を見つけられるように努力した。他にはちょっとマイナーなところだと、ポーランドのLUX OCCULTA、フランスのELENDってバンドもよく聴いていたよ。クラシックだとベートーヴェンとバッハが好きだね。

-日本だとなかなか情報が入ってこないのですが、韓国のメタル事情について教えていただけますか?

M.Pneuma:日本で韓国のメタル・バンドが知られてないのも無理はないかもしれないね。日本だとLOUDNESSがいるけど、彼らほど知名度のあるバンドはまだ韓国にはいないよ。

Senyt:以前は"NAVER"(※韓国のポータル・サイト)などのWEBで国内のメタル・バンドの情報を共有していたんだ。韓国では雑誌みたいな紙媒体の情報が少ないから、今はFacebookなどのソーシャル・メディアで主に情報交換をしているよ。

-これまでに何度か来日公演を行っていますが、日本で行うライヴにどのような印象を持っていますか?

Confyverse:どのライヴ会場に行っても、音響が非常にクリアだね。スタッフも多くて、サウンドや音響にこだわってチェックをしてくれるような印象を受けたよ。

Reverof:あまり大きな違いは感じていなかったんだけど、サウンド・チェックをするときに、韓国ではひとりがすべてを担当してチェックするのに対して、日本は大勢のスタッフがいろいろな角度でチェックしてくれるよね。

Senyt:日本はマニアックなメタル・ファンが多い印象だね。バンドのTシャツを着てライヴを観に行ったり、バンドのグッズを購入したりと、韓国に比べて、自分の好きなものに対して積極的に行動する姿が印象的だったよ。