INTERVIEW
DARRELL
2018.07.18UPDATE
2018年07月号掲載
Member:藍(Vo/Gt) 潤(Gt) JOKER(Ba) 真(Dr)
Interviewer:杉江 由紀
-ただ、「JOKER IS FUCKER A GO GO」でのベース・プレイは"いい子"という言葉の響きとは真逆のバリバリとした音で、凶悪ですけれどね(笑)。
藍:相当ゴリゴリです。これは、作っている途中でタイトルどおりにJOKERのことをテーマにした曲にしよう! となりまして、歌詞も結果こうなりました(笑)。
JOKER:この曲ができてこうしてアルバムに入ったことが、僕は嬉しくてしょうがないです!
-この曲は、ライヴでも絶対的に盛り上がりそうですね。それから、潤さんにもリズム隊と同等の質問をさせてください。今作をレコーディングしていくうえで、潤さんがギタリストとして重視されていたのは主にどんなことでしたか。
潤:僕はあまりきれいに弾きすぎない、ということを心掛けていましたね。粗削りな空気感を出したかったんです。それから、ギターを弾いていくときには右手を使うミュートというのも、しっかりやるようにしていました。
-大胆なプレイをしつつも、止めるところは止めるというメリハリをきかせたプレイをされていったわけですね。
藍:普段のライヴでもそうですけど、彼はバンドの音をぐいぐい引っ張ってくれるギタリストなんですよ。レコーディング中は、僕がイメージの部分で抽象的に"もっとこういう雰囲気にしたい"と頼んだりしたことにも、いろいろなパターンを試しながら、最終的には"それそれ、今の! 音としては少しヨレてるけど、でもそこがカッコいいよ!"みたいな感じで応えてくれて、ほんと助かりました。
-お話をうかがっていると、今回のレコーディングはなかなか順調だったようですね。
藍:自分にとっては、曲作りをしている段階はもちろん、作っている間中ずっとワクワクを感じられていましたね。だから、きっと聴いてくれる側にとっても、楽しいワクワクを感じられるアルバムに仕上げることができたんじゃないかと思います。
光も闇も、すべてを曝け出しながら突き進んでいきたい
-それだけの音楽的な満足度を実現できたアルバム『DARXNESS』の中で、藍さんが歌詞世界において表現したかったのはどんなことだったのでしょうか。
藍:そこもある意味、僕はずっと変わらないかもしれないですね。このアルバムは"DARXNESS"というタイトルですし、「DARKNESS」というリード曲も入っているんですが、自分が詞を書くときにいつも感じているのは、光と闇って背中合わせなものだよな、ということなんです。まぁ、人によっては闇を感じているときの方が心地よかったりするケースもあるかもしれないですけど、"DARXNESS"と銘打ってはいるものの、僕は別に闇のことだけを歌っているつもりではないし、作品として単にダークで激しいものをひたすら作りたいというわけでもないんですよ。
-物理的にも、陰が生まれるのは必ず光が射しているその裏ですものね。
藍:DARRELLの音楽を聴いてくれる人たちの中に、今もし闇を抱えている人たちがいるんだとしたら、こういうアルバムとかこういうバンドが存在していることで、"もうこれ以上、暗くなんないでしょ?"ということを伝えたいという、そんな前向きな気持ちもここには詰まっているんですよ。
-リード・チューン「DARKNESS」の歌詞にある"お前が望むのなら 光も闇も見せてやろう"という一節は、まさにその想いを凝縮して表したものなのでしょうか。
藍:そうなんですよ。光も闇もすべて、いろんなことをひっくるめたうえで、これからもすべてを曝け出しながら突き進んでいきたいし、こうして半ば家族みたいな関係性でいるメンバー同士はもちろん、DARRELLの音を聴いてくれるみんなとも、ここから一緒に歩んでいきたいという気持ちを言葉にしたらそうなりました。あるいは、これからDARRELLと出会ってくれることになるであろう人たちにも、僕らの表面だけじゃなく裏側まで込みで好きになってもらえたら理想だな、楽しんでくれたら嬉しいな、という想いも託してあります。
-そんな『DARXNESS』を発表したうえで行われる夏のツアー"DARRELL ONEMAN TOUR「SLASH THE DARXNESS」"(2018年8月に開催)にも、これは期待が高まりますね。
藍:このアルバムには、SE明けの実質的な1曲目として「RENDEZVOUS」という曲が入っているんですけどね。今回のアルバムではこの曲でも、自分は今こういう気持ちで音楽をやっているんだよ、バンドをやっているんだよということを、今までにないくらい素直な気持ちで伝えながら歌えたと思うんですよ。"RENDEZVOUS"という言葉には"会う"とかそういう意味があるんですが、僕らとしては今度のツアーを直接みんなと会える場として大事にしていきたいです。
-さて。最後の最後にはなりますが、このDARRELLというバンド名の由来についてもうかがっておきたいです。教えていただけますか?
藍:これは元PANTERAのギタリストであるDimebag Darrellから取りました! 綴りもそのままです。そのわりには、最初にバンド内で出ていたのは"METALLICAみたいな曲やりたいよね"っていう話だったんですけどね(笑)。僕はヴィジュアル系も好きだったし、洋楽のロックも大好きだし、いろんな音楽を聴いてきたうえで今の自分がいるので、DARRELLでは自分たちの好きな音楽を好きな見た目で、自分たちらしくやりたいなという気持ちで、それを象徴するような言葉として"DARRELL"と付けたんです。言葉の響きもカッコ良かったし。まぁ、場合によってはLars Ulrich(METALLICA/Dr)からとって"LARS"でも良かったかもしれないですね(笑)。