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INTERVIEW

ナナ

2018.06.19UPDATE

2018年06月号掲載

ナナ

メンバー:山沖 怜 SARSHI Chiyu AKI 藤原 章人(ZeeF)

インタビュアー:杉江 由紀

百戦錬磨の猛者たちが、今ここにナナとして復活する。約12年前に活動休止をしたのち、SuG、Sadie、HEROといった名だたるバンドのメンバーたちを続々と輩出していくことになった伝説のバンド ナナが、なぜここにきて新体制での未来を描いていくことになったのか。そのエピソードは聞けば聞くほど、運命と宿命に導かれたものであるように思えてくる。山沖 怜、SARSHI(HERO/Flutter Echo)、Chiyu(ex-SuG)、AKI(Sadie/AXESSORY)、ZeeFこと藤原章人(Flutter Echo)の5人が、このたびナナ初のフル・アルバムに冠した"CALL US"という言葉の意味はとても深い。


"こんなに一緒におるんやったら、またやろうか"という話になったのは自然なこと


-ナナについては、うかがいたいことがいろいろあるのですが、まずこのバンドでは各メンバーのパート名表記をしない方針になっている、とうかがっております。その理由について、最初に教えていただけますでしょうか。

藤原:ナナでは、それぞれがいろいろやるからなんです。

Chiyu:そもそも、ベーシストがふたり(Chiyu、AKI)いる時点でバンドとしてはちょっとイレギュラーですしね。現体制のナナでは、AKIさんがベースを弾くときには俺が(山沖と)ツイン・ヴォーカルでやったり、俺がベースを弾くときにはAKIさんがピアノを弾いたりするので半々くらいでやってますし、ほかにも曲によって俺がサックスを吹いたり、それぞれの役割分担がちょこちょこ変わるので、いちいち細かく説明するのもめんどくさいし(笑)。いっそのことパート名の表記はもうなしにしよう! ということになりました。

AKI:サウンド的な面で言うと、ベースは僕の方がChiyuよりもボトムを支える側になることが多いんですけど、僕がギターのようなベースの音を作って、あえてバリトン・ギターに近いアプローチを取りつつ、ツイン・ベースでやっている曲なんかもあります。

-そして、先ほどまさに"現体制のナナ"というお言葉がありましたけれど、ナナはこのたび初のフル・アルバム『CALL US』を発表し、久しぶりの復活を果たすことになります。時を経て、新たに活動を再開することになった理由についてもぜひ教えてください。

Chiyu:わかりやすい言葉として、"復活"という言葉を使ってはいるんですけどね。厳密に言うと、実はちょっと違うんですよ。

SARSHI:ナナを"この5人で"やるのはこれが初めてなんです。

-......どういうことなのでしょう?

SARSHI:昔のナナには第1期、第2期というのがありまして、第1期のベーシストがAKI君で、彼は一度脱退しているんですね。そこから、第2期を始めたときにベーシストとしてChiyuが入ってきて、ZeeFも入ってきたという流れだったんですよ。その後、第2期ナナは2006年で活動休止をしたんですが、今回は第1期と第2期のメンバーが入り交じっての再始動ということになりました。だから、第1期と第2期の両方でナナをやっていたのは僕と怜ちゃん(山沖)だけなんですよ。

-ちなみに、第2期のナナが2006年に活休となって以降はSARSHIさんがHERO、ChiyuさんはSuG、AKIさんもSadieにてそれぞれ大活躍をされてきました。また、藤原さんとSARSHIさんは現在Flutter Echoとしても活動されていますし、Chiyuさんはソロ・ワークスのほかにもGREMLINSでのサポートなどもされていらっしゃいます。また、AKIさんは今春からソロ・プロジェクトであるAXESSORYを始められたばかり。それぞれ決して時間があり余っているわけではないなかにあって、ナナをここでまた始めるとなると、みなさんきっとそれなりの覚悟が必要だったのではありませんか。

Chiyu:そこはタイミングもあったでしょうね。みんなそれぞれ、近年やっていたバンドが活休したり、解散したりということがちょうど重なっていたというか。

-その際、"またナナをやろう!"と最初に口火を切ったのはどなただったのです?

Chiyu:遡ると、SuGが1回目の活休(2012年)をしたあとに、第2期ナナのメンバーで限定復活ライヴ(2013年5月19日にESAKA MUSEにて開催した"七色会議~いつか君に話した夢~")をしたことがあったんですよ。そのときに、おそらくみんなの中で"やっぱり、なんやかんやナナは面白いなぁ"という気持ちがどこかしら生まれたところはあったと思うんですよね。それで、そこからまた何年か経ったときにSuGは解散、SadieとHEROも活休となって、それぞれのメンバーがいろいろな経験をしてきたことを踏まえると、今のみんなの力量でまたナナをやってみたら、新しい化学反応が起きて面白いんじゃないかな? となったのがきっかけで、はっきり言葉にしたのは俺だったかもしれないですけど、誰というわけでもなくみんながそういう雰囲気になっていったっていう感じだったと思います。

藤原:とはいえ、一応誤解がないようにお伝えしておくと、時期的にSadieさんに関してはすでにもう活休していましたけど、SuGさんにしてもHEROさんにしても、活休が決まる前から"それぞれのバンドと並行しながらナナをまたやりたいね"、という話はそのころから出ていたんですよ。だから、当時も大晦日のお祭り騒ぎ的な感じでセッションみたいなノリではやったこともあったんですけど、そういうのとバンドとして音源を作ったりしてちゃんと活動するということは、まったく別の次元の話ですからね。

-スタンスが違ってくるのは当然でしょう。

藤原:何しろ、それぞれのメンバーにフィールドがあるということを考えると、単に楽しいからやりたいというだけでできることではないのはわかっていましたし、Chiyuも今回の復活にあたっては最初から"やるならちゃんと本気でやろう"と言っていました。

Chiyu:やっぱり、各々ソロなりプロジェクトなりを現在進行形でやっているわけですからね。今ここでナナをやるのであれば、それぞれのフィールドにちゃんと還元ができるような活動をしていけたらいいなと考えたんです。

山沖:でもそこを抜いたら、あとはもう純粋に仲がいいからまた始めたっていうだけの話でもあると思いますよ。これまでずっと、このメンツでしょっちゅう集まっては遊んだり、飲んだりしていましたからね。"こんなに一緒におるんやったら、またナナやろうか"という話になったのは自然なことだったと思います。みんなはそれぞれバンドやソロをやってきていて、僕は僕で飲食系の会社経営をずっとやってきているんですけど、いろんなタイミングがちょうど噛み合ってようやくナナの復活が叶ったということですね。

-だとすると、現状この5人のスケジュールをうまく擦り合わせながらの活動は、時間管理の面においてなかなか大変そうですね。

藤原:むちゃくちゃ大変です(笑)。実際、今回のアルバム『CALL US』を制作していくうえでも、みんなで集まる時間を確保するのは難しかったので、基本的には各自で作業を分担しながら作っていくというやり方をしていきました。