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INTERVIEW

HONE YOUR SENSE

2017.06.12UPDATE

2017年06月号掲載

HONE YOUR SENSE

Member:Toru Bara(Vo) Satoshi Matsushima(Ba)

Interviewer:荒金 良介

-そもそもこのコンピを立ち上げようと思ったきっかけは?

Satoshi:去年ミニ・アルバム(『PHONOMENA』)を出して、そのツアーが一段落してから、もう一度東名阪を回ろうと思ったんですよ。でもその3ヶ所だけじゃ誘いたいバンドを全部呼び切れなくて。

Bara:そんな話をしているときに、レーベルの社長から"そんなにいいバンドがたくさんいるなら、コンピ出そうよ?"と言われて、たしかにそうだなと。それで動き出した感じですね。

-ここ数年、ラウド系の若手がどんどん出ているのを肌で感じます?

Bara:SOUL JAPANの田浦 楽君は自分の企画で若いバンドを集めて、平日にイベントを20回以上やっているんですよ。"えっ、またやってるの?"という感じで、若いバンドの底上げや経験値を積ませるためだと思うけど、彼がやってることにも刺激を受けました。若いバンドをSOUL JAPANが引っ張っているので、そこにもリスペクトはありますね。彼はCrystal Lakeで土日も忙しいし、エンジニアもやっているにもかかわらず、平日にイベントをやるのはすごいなと。それで知ったバンドもいますからね。だから、ウチらも継続してコンピを出したいし、このツアーもやりたいですね。価値のあるムーヴメントにしていきたい。若いバンドがあのコンピに入りたい、あのイベントに出るのが夢だぜ、と思ってくれたらいいなと。

-全17バンドを収録してますが、新曲だったり、既存曲だったりするんですか?

Satoshi:特に"新曲にしてください"と指定しませんでした。値段も抑えなきゃいけないんで、新曲だと各バンドに金銭的な負担をかけますからね。これを聴いて、それが入ってるバンドの作品に興味を持ってくれたらいいなと。でも、新曲や未発表曲を入れてるバンドもいます。

Bara:ウチも新曲じゃないですからね(笑)。本当はギタリスト脱退のバタバタがなければ、新曲でいきたかったけど、いろいろあったから。だけど、ライヴであまりやってないけど、「NEW FAITH」(Track.1)はすごく好きな曲なんですよ。MVにもなってないので、もっとちゃんと聴いてほしいなと。イントロなしでいきなり始まるんですよ、勢いづけにいいかなと(笑)。

-「NEW FAITH」はどこが一番のお気に入りですか?

Bara:2回し目に掛け合いがあるんですけど、そこは勢いに乗ってるから、好きですね。

-あまり他のバンドがやらないアプローチですよね?

Satoshi:うん、曲が始まった瞬間はメロデスみたいな感じだけど、ハードコアっぽいシンガロング感もあるので。これは新しいかなと。

Bara:ライヴでもこれから推していきたい曲ですね。

-全17バンドの選出はなるべく幅広いジャンルからチョイスして?

Bara:そうですね。ヘヴィなバンドの中でもいろんなジャンルがありますからね。ここにPhantom Excaliverが入ってくれたのがいいなと。他にEACH OF THE DAYS、Castawayが入ってくれたのも嬉しくて。

Satoshi:あと、Crystal Lakeの"TRUE NORTH festival"の予選に出ているバンドがここにも収録されているんですよ。Earthists.、Sable HillsDEVIL'S INLAYとか、みんなそこに行き着くんだなと。

Bara:いいバンドだもんね。特に我々のようなメタルコア、Djentっぽいバンドは、メタルとはまた違うシーンにいる気がして。Phantom Excaliverと絡んだことがないバンドも多いだろうし、それも面白いなと。あと、北海道のバンドはなかなか観る機会もないだろうし、これを機に知ってほしくて。他の若いバンドに関してもあまり聴く機会がないだろうから、聴いてほしいなと。聴いてビビると思いますよ。

Satoshi:こうして記事で取り上げてもらえたら、若いバンドの励みにもなるし、露出に繋がりますからね。

-なんだか、レコード会社の人と話しているみたいです(笑)。

Satoshi:はははは。シーンのためになればいいなと思って。

Bara:俺たちはハードコア、メタル、メタルコア、メロデスとか、強くてかっこいい曲が好きだから。本当はもっとジャンルを増やしたかったんですよ。パンク、メロコアも好きだから、そこも交ぜたかったけど、一度ここをあたためようと。ストームを起こしたいんですよ、大嵐を。

-シーンの壁を壊したい、という気持ちはいつごろからありました?

Satoshi:それは昔からありましたね。最初のEP(2008年リリースの『PROPAGANDA』)をリリースしたころから、メタル界隈に行けばハードコアじゃん! と言われ、ハードコア界隈に行けばメタルじゃん! って。

Bara:俺たちはどこに行けばいいんだろって、市民権を得られなくて。どっちにもポカンとされてました。

Satoshi:バンドを続ければ、どっちにも行ける強みになりますからね。昔からこだわりはなかったです。

Bara:今はメタル、ハードコア、メロコア界隈にも知り合いがいますからね。

-そういう意味で今回のコンピ自体が、HONE YOUR SENSEの音楽的アイデンティティとも密接に繋がってますよね。

Bara:だからこそ、ジャンルの壁をぶっ壊したい気持ちが強いのかもしれないですね。先輩だからって、でかい顔しても潰れていくだけだから。若くて、かっこいいバンドには積極的に声を掛けて、一緒に頑張ろうよ! って。シーンを盛り上げたいですからね。将来的にはフェスもできたらいいなと。