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INTERVIEW

jealkb

2016.11.02UPDATE

2016年11月号掲載

jealkb

Member:haderu(Vo) ediee(Gt) sapoto(Gt) dunch(Ba) elsa(Dr) hideki(Agitator)

Interviewer:吉羽 さおり

-もともとヴィジュアル系っぽいことをやろうと言いながらも、がっつりヴィジュアル系でもなかったですし、楽しいものにしたいということで、いろんなアイディアを試行錯誤したと思いますが。そういう中で、他のバンドやロック・シーンの状況には目を配っていたんですか。

haderu:ライヴに行ったら、演奏技術よりもどうやって見せているんだろうとか、どうやってお客さんを巻き込んでいるんだろうってところに特に注視していましたね。音楽のことを追求しても、俺たちはわからないので。これが最新の曲だとか、これが古い曲だって言われても、大まかにはわかるけど、じゃあそれを粉々にした状態で、この部品は古いとか新しいとかが判断できないんです。パフォーマンスとして、他のバンドには絶対にできないようなことをやりたいなと考えながらいつも見ていますね。自分が憧れるバンドのパフォーマンスと、俺たちがやれるパフォーマンスは全然違うので。40歳を過ぎた人が、年下の人を追いかけてもしょうがないじゃないですか(笑)。jealkbって音を聴いたらかっこいいけど、ライヴではあんなにくだけてる、そのギャップがいいよねって好きになってもらえるのが一番いいかな。

hideki:メンバーと一緒に他のバンドのライヴを観ていても、全員目線が違いますね。僕は、お客さんがどう思ってるかが気になるので、客席ばかり見てるんです。ギタリストはギターを見ていたりして、それぞれのパートで見ているんだと思いますね。

-他の収録曲についてもお聞きしていきます。Track.2「by your side」はバラード曲ですね。

elsa:パワー・バラードを作りたいなと思って。ライヴの楽しさを重視すると、意外とバラードってはじかれていて。でも今回はAct2ということで、今まで力を入れてなかったところにも力を入れようというのはありました。バラードだけど、やっていることは結構激しいので、ライヴ映えするんじゃないかな。

hideki:僕らのバンドは、最初バラードがやれなかったんです。芸人感覚なのかもしれないですけど、ちょっとスベッてる感じがするんですよね。"お客さんは満足しているのか?"みたいな。でもバンドを10年もやっていると自信がついてきて、最近はバラードもセットリストに1曲くらいは入れるようにしているので。そこもだいぶ進化してきてますね。

elsa:怖かったよね、最初は。

hideki:徐々に、(セットリストにバラードを)入れた方が締まるねってなってきたので。良くなったと思います。

-歌詞についてはどうですか。

haderu:ゆっくりとした曲だから、よりストレートに伝わるなと思って。どちらかというと、新しくjealkbを知る人に聴いてほしいのは「reboot」で、今まで応援してくれていたファンに向けて書いたのがこの「by your side」です。そばで一緒に夢を見ていてくださいっていう思いが強い曲で。最近は、ファンがいるから俺たちはステージに立てているんだなって強く思うようになったんです。いずれさらに人数が増えて、武道館で同じ夢を共有すると考えたら、すごく気持ちいいなと。この曲を武道館でやったときに、今まで応援して一緒についてきてくれたファンが、どんな感情になるかなということを思いながら書いた歌詞ですね。

-続くTrack.3「System」はedieeさんの曲で、イントロと本編でガラリと雰囲気の変わる面白い曲ですね。

ediee:これもsapotoにだいぶカッコよくしてもらったんですけど、僕の場合は音楽に詳しくないので、鼻歌で作るんです。テレビ番組とか、カッコいい映像を無音で見ながら、これに曲をつけたらどういう感じにカッコよくなるかなって。

elsa:そんな作り方してるの?

haderu:初めて聞いたわ。

ediee:それを鼻歌で、"デデッテ、デーデデー"って。

elsa:え、リズム!?

ediee:というのを鼻歌でやって。それを一度、コンピューターの詳しい方に具現化してもらうみたいな。

haderu:edieeの曲は絶対に入れたくて。今までのjealkbの歴史の中でも、トリを飾る曲をいくつも作曲してきているんですよ。音としてしっかりした部分と、遊ぶ部分がないと、僕はjealkbをやる意味がないと思っていて。その感性を一番持っているのがedieeなんです。だからどんな感じでもいいからって、広~い牧場で放し飼いにしている感じで。

-そして名曲を生んでくる。

hideki:そこで育った肉をふたり(elsa、sapoto)が調理するといい料理になるんですよね。

-edieeさんから、こういう曲にしたいんだというイメージを伝えることはあるんですか。

ediee:それがなかなか、伝え方がわからなくてですね。

haderu:でもこの曲は、台湾のフェスに出演した日の夜に、曲を仕上げないといけないからって俺の部屋にみんなで集まって仕上げていったんですよ。"メロディはここをこう変えていい?"、"全然いいよ"って感じで。

ediee:僕が作る曲は、譜割りとかがちょっと変なんですよ。それをみなさんに聴いてもらって、"ここはこういうメロディかな?"、"ここはこういう歌詞にしていいかな?"って感じでできあがっていくんです。僕自身の、"ここは絶対こうしなきゃいけないんだ"っていう思いはないんです。

haderu:ルールを作ると面白くなくなっちゃうので、ルール無用でいいと思うんです。自由に作ってきてもらうと、音楽を知ってる人には絶対に生み出せないメロディが出てくるので。そこは強みだと思います。