－Track.9のタイトルは"Abida"に変わりましたが、この曲はもともと"Newport Rules"というタイトルでしたよね。名前から察すると、Alexとのレコーディングの模様が綴られた曲ですかね。

Adam：もとの"Newport Rules"はImmyがつけたタイトルだったんですよ。俺らみんなAlexのことが大好きだから、それを伝えたくて（笑）。でもAlexに見せたら、"やめろよ"って言われて。

Tomohiro：最初は"いいね"って言ってたのにね（笑）。

Adam：最初は、"アルバム名もそれにすれば？"って言われて。"ほんとに？"って思ってたら"やめろよ"って。なので、残念ながら変わりました。

Tomohiro：もともとこの曲は今回のアルバムに収録するつもりもなかったんですよ。他の曲を持っていってたんですけど、Alexがこの曲はやった方がいいって。

Adam：この曲はAlexが好きだよね。

－アルバムの中でも、ややテイストの違った曲ですよね。

Tomohiro：結構前に作った曲なんです。アレンジをして、ベースもシンプルにしてますけど、Alexがいなかったら入ってない曲だったんです。だから、アメリカに行って突然、"これも入れよう"って言われても、全員わからなかったんですよ。

Adam："どんな曲だっけ？"って。コードも覚えてなかったし。

Tomohiro：ゲネプロの5日くらいの間にやれるようにして。

Eiji：サウンドを複雑にしたい時期に作った曲だったから、"おい、そのときの俺！"みたいな。

Adam：Immyが一番大変だったよね。俺らはもともとデモ録りで一度演奏してるからいいけど、この曲はやる予定ではなかったから、教えてなくて。現場でいきなりだったから、かわいそうだなと思って（笑）。

Tomohiro：俺らですらテンパッてるのに。まぁでも、Immyはあまり焦らないよね。

－ちなみに、4人揃うとどんな感じなんですか。

Tomohiro：えっくんとImmyのケミストリーは最高だよね。

Eiji：4人揃うと、まぁまぁ動物園ですよ。特にAdamはイギリス人だし、日本にいるときはこっちに合わせてくれるんですよね。でも、周りに英語を喋る人がいると、やっぱり出てくるんですよね、リアルAdamが（笑）。

Adam：たしかに。日本語を話してるときは、Adamの70パーセントくらいしか出てないなって思う。

Tomohiro：ちょっと向こうに行くとワイルドになるよね、イメージが（笑）。これはFACTのお客さんもわかってないはず。ライヴとかで見てあれがAdamだなと思ってるだろうけど、そんなことねぇよって。

Adam：ほんとそう（笑）。FACTとしてステージで"イエーイ！"ってやってたときの俺と、ほんとの俺は違うと思う。

Tomohiro：すごくおちゃらけてるイギリス人だなと思ってるだろうけど――もちろんそれはあるんですけど、もっとワイルドなね。

Eiji：完璧なAdamになるよね、向こうでは（笑）。

－リリース後は、"RISE RECORDS TOUR JAPAN 2016"やcoldrainの"原点回帰全国ツアー"、Crossfaithの"New Age Warriors Tour 2016"に参加しますが、Joy Oppositesとしてはどういうペースで活動をしていこうと考えていますか？

Tomohiro：ありがたいことに、音源を出す前から友達にツアーに誘ってもらったりしているので、そこは応えたい。それに、ライヴはやればやるだけ広がっていくものだと思っているので。でも最初にプランを立てすぎて、"こうじゃなきゃ"ってなるとそれにいっぱいいっぱいになっちゃうから、自分らのペースで思いっきりやれれば、という感じですかね。

－こうして、ついに動き出すということですね。

Tomohiro：動き出しますね。ここまで長かったです。

Eiji：長かった。

Adam：（FACTの）解散の発表から1年くらい経ってるからね。

Tomohiro：急ぐ必要はないんだけど、動きたい気持ちと、ただしっかりとやりたい気持ち、そのバランスが難しかったですね。俺らは自分たちのできるベストを尽くしたつもりだから、"元なんとか"ではなくて、フラットな気持ちで聴いて、好きだなとかちょっとでも気に入ってもらえたら嬉しいですね。FACTを聴いたことのない人だって、Joy Oppositesを聴いてもいいし。少しでもいろんな人に届いていってくれたらやった甲斐があるかな。

－今回、日本のレコード店、CD店では、邦楽の方に並ぶんですかね？

Tomohiro：不思議な感じですよね。半分外国の人だし、うまくいけばどっちもアリだからね。

Eiji：今までにいなかったタイプなのかなって（笑）。

Adam：でも洋楽邦楽って、なんで分かれてるんだろうなって思う。

Tomohiro：分かれてることがナンセンスだからね。