－今回のアルバムの曲で、すでにライヴでやっている曲もあるんですか？

全曲１回はやっています。"エモやヒップホップなどをやってる人たちと改めて勝負させてもらってもよろしいですか"という挨拶の代わりとしてCDをリリースして、激ロックさんにも協力してもらって、いろいろな人たちに"どう思いますか？"って問いかけてるわけですよ。だから僕らも感想が聞きたくて。

－いや、かっこいいと思いますよ。

よかったです。じゃないとね、ここにいられないですからね（笑）。

－全9曲の中で一番自信がある曲を挙げるなら？

「Kids War」と「Let Me Out」は、僕は発明だと思うんですけどね。満場一致ということなら「Fight Back」。だけど、やっぱ「Dead Noise」（Track.3）は結構やってやったなと思います。初音ミクとかのボーカロイドを聴いていたときもあって、そのころに作ったんですけど、『DIGITAL HEROIN』を象徴する曲だと思うんですよ。

－個人的には「The Solid Gold Cadillac」が一番好きかな。

あ、ホントですか！？ ロック好きっすね（笑）。「The Solid Gold Cadillac」が好きな人はロックが好きですからね。洋楽も聴きます？ じゃないとわからないですもんね。結構昔の曲で、一番The John's Guerrillaっぽい。歌詞もスッと書けたんですよ。そうですね、「The Solid Gold Cadillac」も好きですね。

－『DIGITAL HEROIN』のリリースをきっかけに活動もスピードアップしていくわけですね？

そうですね。あとは"GUERRILLA WORKS"ってレーベルを立ち上げたことで、例えばGOMESSってラッパーとコラボしたことや、レゲエ・バンドとかも含めて、全部ひとつにまとめられるんで、The John's Guerrillaとしてはもちろんなんですけど、GUERRILLA WORKSとして活動できることが嬉しいです。Ken Yokoyamaさんも、BBQ CHICKENSとか、いろいろなバンドでギターを弾いたりしていろいろやってたじゃないですか。"PIZZA OF DEATH RECORDS"に中学生のころから憧れがあって、これまでいろいろなレーベルとやらせてもらってきましたけど、誰も僕のことをコントロールできないと思うんですよ（笑）。僕に言うことを聞かせようとしても無理なんです。いろいろな人と仕事しながら、それを10年かけて学びました。今、"WACKO MARIA"ってアパレルに昼間いて、そこで音楽をかけるだけの仕事をやってるんですけど、尊敬できる数少ない人の側で、いろいろ学べることが楽しいんですよ。音楽のこと以外でも音楽の勉強ができるっていうか、人生を磨かないと音楽も良くならないんで、長くやり続けるならなおさらそう思うんです。メンバーをふたり辞めさせてしまったことについては、フロントマンである自分にも非があると思うんで、同じ失敗を繰り返さないようにちゃんと......日々の積み重ねですよね、やっぱり。

－自分のレーベルでThe John's Guerrilla以外にもいろいろやっていこうと？

ええ。今はそれを考えるのが楽しいんです。手伝ってくれる仲間もいるんで。そういう意味ではホント、恵まれてますよね。いいですよ、自分のレーベル。ライフスタイルとして提案しながら一貫した活動ができるから。ファッションも含めたカルチャーに問いかけながら活動していくってのはThe John's Guerrillaのテーマでもあるんですよ。

－The John's Guerrillaとしては今後どんな活動をしていこうと考えているんですか？

もちろん、ライヴをたくさんやっていきます。新ドラマーとしてQUATTROのカディオも入りましたからね。カディオはハーフだから他のバンドだったら浮いちゃうんですけど、僕だったら負けない自信がある（笑）。でも、39歳のベーシストと24歳のドラマーを同時に入れることができるのってこのバンドぐらいじゃないですか。39歳と24歳がタメ語でイケちゃうって（笑）。だからすごく楽しい。今のリズム隊、すごくいいんですよ。この5人でしかできないっていうメンバーを揃えたんで、このフレッシュな気持ちでやっていきたいですね。

－さっき"本当にやりたいライヴはアルバムをもう1枚ぐらい作らないとできない"とおっしゃっていましたけど、今後、どんな音楽を作りたいと考えているんですか？

『DIGITAL HEROIN』の曲をライヴでやって、そのリアクションにもよるんですけど、次はハウスをやりたいんですよ。80〜90年代のハウスが今、僕の中ではヤバいんです。それをThe John's Guerrillaに取り入れたい。ダンス・ミュージックをやってみたいというか、一度ドラッギーなダンス・アルバムを作りたいんです。だから、メンバーを説得して（笑）。いや、やろうと思えば、どんな音楽でもできるじゃないですか。いろいろな音楽を調子よくつまんでるバンドなら。ただ、大事なことは、そこに魂が宿るか宿らないか。だから、これだっていうメンバーみんなの熱が必要ですよね。自分のレーベルから初めて出す作品だから今回は時間もかかったけど、次はもう2回目なんで、すぐできると思いますよ。

－じゃあ、なおさら今回のアルバムの反応が楽しみですね。

聴いてほしいですねぇ。これから増えると思うんですよ、こういうバンドって。だから、その前にガツンと、ね。