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INTERVIEW

Equal

2016.04.05UPDATE

2016年04月号掲載

Equal

Member:RYOTA(Vo) 164(Gt)

Interviewer:荒金 良介

-『Pride & Glory』(1994年リリース/※Zakk Wyldeが組んだバンド"PRIDE & GLORY"による唯一のアルバム)ですか?

164:そうです! そのアルバムのトラディショナルな見た目や音が好きなんですよ。レスポールにマーシャルみたいな。Zakk Wyldeはちょっと違うじゃないですか。『Pride & Glory』はよく聴きましたね。SLASHもGUNS N' ROSESではなく、SLASH'S SNAKEPITの方が好きなんです。

-そうなんですか。

164:GUNS N' ROSESの有名な曲は好きだけど、それ以外は覚えてなくて。

-やっぱり、渋めのハード・ロックが好きなんですね。RYOTAさんは164さんのギターに関してはどう思ってます?

RYOTA:ギター・ソロを聴いたときに、グッと引き込まれたファンのひとりなんですよ。ギター・ソロにはいろいろあるけど、この人のギター・ソロは歌ってるみたいだなと。

-それでお互いに惹かれ合ったんですね。そして、今作はどんな作品にしようと?

164:作風が変わったと思う人もいるかもしれないけど、自分たちにできることが増えただけだよって。

RYOTA:自分が作った曲は、ギター・ソロを弾いてほしいと思って作ったものもあるんですよ。「migratory」(Track.8)なんですけど、164のソロを入れてほしくて。

-「migratory」は特にヴォーカルの表情が豊かですね。

164:(RYOTAは)歌の表情が武器だと思っているんですよ。歌詞やメロディに乗じて、悲しさや怒りを理屈ではないところで表現できるから。

RYOTA:自分の中にあるリアルが1番出た曲ですね。ダークな展開からサビで明るくなるアプローチは、164から影響を受けました。殻にこもってるところから明るい場所に向かうけど、その中にも"泣き"があるという。この曲にはいろんな感情や表情を入れられたと思います。怒り、悲しみ、希望、虚無など全部入ってます。

-今作の中で自分たちの持ち味が出せた曲というと?

RYOTA:「時間」(Track.6)ですかね。

164:1番古臭い感じの曲ですからね。

-僕もその曲だと思いました。

164:はい、曲名でもあえて目立たせるために日本語にしたんですよ。

-バラードと言ってもいい曲調ですね。

RYOTA:もともと自分はバラードに育てられたんですよ。伸びのある歌で圧倒させられるものを歌いたくて。ロック・バラードが1番得意なんです。いろんなヴォーカリストがいるけど、ロック・バラードでは負けたくない。Celine Dionの「All By Myself」(1996年リリースのアルバム『Falling Into You』に収録したEric Carmenのカバー曲)を聴いて、大サビに行くときに"ロッカーやん!"と思ったんですよ。歌から炎が見えるんですよね。それは燃え滾るというより、聖火みたいな印象を受けて。力強さもありながら、神聖なものに見える。僕の歌の美学はロングトーンなんです。自分も歌を伸ばす表現が好きなので、「時間」は自分の脂が乗ったところを出せたと思います。あと、Whitney Houstonも好きですね。あの人もロングトーンが売りじゃないですか。その声はどこまで伸びるの? って、感動しちゃいますね。

-なるほど。あと、「時間」のブルージーなギター・ソロはGary Moore感が出てますよね。

RYOTA:そのギター・ソロでは僕も歌ってるけど、ギターも歌ってるから最高だなと。

164:ギター・ソロの僕の持ち味はロングトーンだと思ってるんですよ。このユニットを始めた時点でそこがシンクロしてるから、組んだんじゃないかなと。

RYOTA:お互いに1番おいしいと思って出す音が似てるんですよ。

-歌心が共通点にあるんですね。その話を聞いて、すごく腑に落ちます。

164:この曲のギター・ソロでブレスを入れてるのはGary Mooreの影響で、ビブラートはZakk Wyldeです(笑)。

-あと、「時間」の歌詞は"暗い"、"切ない"、"救いがない"の三拍子が揃ってて、歌詞は全体的に暗いですね。

164:僕、そういう人間なんです(笑)。偉人の名言とか好きで、"暗い、死にたいという感情が評価されるのは音楽や芸術だけ"というような言葉があるんですよ。それを読んでから、無理に明るくするのをやめました。1番大事なのは"共感"だと思うんですよ。昔、反社会的なロックが評価されたのも"共感"だと思うから。

RYOTA:ただ暗いだけの曲ってあるじゃないですか。そうじゃなくて、Equalの曲はちゃんと光が見えるんですよ。そこが164の魅力だと思うし、僕もそういう部分に惹かれましたからね。