INTERVIEW
FROM ASHES TO NEW
2016.02.12UPDATE
Member:Chris Musser(Vo) Matt Brandyberry(Vo/Gt/Key/Prog)
Interviewer:荒金 良介
-なぜ笑うんですか?
Matt:いや、ニューメタルはカムバックしてると思うからさ。俺が名前を挙げたバンドたちはニューメタルの先駆者みたいな存在だからね。ある時期からニューメタル勢がちょっと下に見られていた時期があったけど、今は再評価の機運が高まってる気がするんだ。実際にバンドの音楽性も非常に多岐にわたっているし、それは自分たちの音楽性にも言えることで、FROM ASHES TO NEWの音楽性もジャンルレスだと思っているんだ。だからそういうふうにジャンルで括られることに対して、ちょっと笑ってしまうんだ。俺たちはいろんな音楽の要素をミックスしてるからさ。
Chris:ジャンルで言えば、俺たちの音楽は"ラップメタル・ロック・カクテル"かな(笑)。
-(笑)改めてニューメタルの魅力を聞いてもいいですか?
Matt:俺の音楽の入り口はそもそもラップ・ミュージックだったんだよ。だから、最初はロックに対して反発心があったんだ。姉がロック好きでよく家でも流れていたんだけど、17歳のころには"そんな音楽を止めろよ!"なんて言っていたからね。でもそれからLINKIN PARK、LIMP BIZKIT、PAPA ROACHなどがロックにラップを取り入れるようになって、それで俺もそれらの音楽に夢中になったんだ。
-10年以上前に隆盛を極めたニューメタルの音楽は、今の若い人にはまた新鮮に映るかもしれませんね。バンドの音楽性はもちろん、メンバーひとりひとりのキャラも立ってましたからね。
Matt:俺たちはそこにメタルコアの要素も入れているからね。OF MICE & MENの影響も受けているんだよ。
-ちなみに、おふたりは今何歳なんですか?
Matt:俺が13歳で、Chrisは17歳になったばかりだ。
-(笑)
Matt:28歳だよ。
Chris:29歳さ。
-世代的に10代のころにニューメタルの衝撃を受けていることが、現在のサウンドにも繋がっているんですね。
Matt:そうだね。17歳のころにSEVENDUSTの『Animosity』(2001年リリースの3rdアルバム)を初めて買ったんだ。
Chris:俺が最初に買ったのはKORNの1stアルバム(1994年リリースの『Korn』)だね。
Matt:マジかよ(笑)? KORNは俺が1番ロックが嫌いだった時期に出てきたバンドだから、当時スルーしていたんだ。ウチの家庭はクリスチャンだからKORNなんて聴いていたら、殺されていたかもしれない(笑)。
-(笑)そして2枚のEP(2013年リリースの『From Ashes To New』、2015年リリースの『Downfall』)を経て、初のフル・アルバム『Day One』がリリースされますね。今回はどんな作風にしようと思ってました?
Chris:特に明確なヴィジョンみたいなものはなかったんだ。とにかく、自分たちがいいと思う曲を書いていっただけだからね。
Matt:曲作りに関してはEPのころからそんなに大きく変わらないよ。レーベルからはプラス4曲ぐらい欲しいといわれたけど、時間的に間に合わなかったんだ。今回は3週間スタジオにこもって曲を書いた。自分たちでプリプロも進めたから、でき上がった作品にはありのままの俺たちが出てると思うよ。
-メタルコアの影響も受けているといってますが、Track.3「Lost And Alone」ではブレイクダウンを取り入れて、メロディアスなパートとの対比をつけた曲調に仕上がってますね。
Matt:Chrisは歌がうまいからね(笑)。あの曲は最初にラップを入れようと思っていたんだけど、うまくハマらなくてね。あと、歌メロにもすごく苦労したんだ。サビは大きく変わらないけど、ヴァースのメロディがなかなか決まらなくてね。ブレイクダウンはかっこいいし、それが入ることで曲の推進力が増す気もするからね。
-わかりました。では最後に、"Day One"というアルバム名にはどんな思いを込めているんですか?
Chris:"Day One"というのは文字通り、"最初の1日"ということで、"ここから新しい何かが始まる"という意味を込めているんだ。
Matt:"FROM ASHES TO NEW"というバンド名も"灰から新しいものが生まれる"という意味だからね。"Day One"は最初のスタートということで、バンド名もそうだけど、最終的に"自分らしくあれ"ってことなんだよ。自分たちの夢を追い続けて、いずれ誰でもない何者かになるというメッセージなんだ。だから、次のニュー・アルバムは"Seven Weeks"というタイトルをつけるかもしれないね(笑)。