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INTERVIEW

「Story of Hope」

2016.01.06UPDATE

2016年01月号掲載

「Story of Hope」

Member:MR.JiRO(Ba) Hikaru(Gt) m!sa(Vo) Yagi(Dr) Ryuto(Gt)

Interviewer:米沢 彰

-映像的にもすごくシンプルなのに。

Ryuto:そう、むちゃくちゃ狭い部屋で(笑)。

一同:(笑)

Ryuto:前のメンバーも映っていますが、誰もMVなんて撮ったことなかったですし、全然慣れていなかったです。

-何故か的外れだなと思う日本語のコメントも見受けられますが、英語でのコメントはほとんどが好意的で面白いな、と思いました。海外から観られているって感じることはありましたか?

m!sa:私が好きなBROADWAYっていう海外のバンドのSean(Gt)が観てくれて、メッセージのやりとりもさせてもらって。"一緒にライヴできたらいいね"って言ってくれたのですごく嬉しかったですね。

Ryuto:自分がFacebookページの管理をやっているんですけど、海外からのオファーとかメッセージとかすごく多いですね。アジアが多いですけど、台湾とか中国とかインドネシアとか。海外のファンから"来てくれよ!"とか"早く次のMV上げてくれ!"とかそういうメッセージが来てます。

-音源のスクリームと、今話しているm!saさんの印象とが私の中でまったく繋がらないのですが。

m!sa:よく言われます。スタッフに間違われたりとか(笑)。同一人物と思われなかったりとか。よくありますね。

-(笑)ですよね。MEMPHIS MAY FIREのカバーTrack.3「Vices」も面白いなと思いました。MMFらしい高音パートのある曲を女性ヴォーカルで歌うとすごく柔らかい感じになっていて全然印象が違って。

Ryuto:バックの演奏は、基本は変わってないんですけどキーを変えていて。自分が「Story of Hope」の曲は全部作っているんですけど、音楽的な知識とかまったくないのでうまく言い表せないんですが。

MR.JiRO:もともとギャグ要素っていうか。

Ryuto:ネタでやっていたんです。メンバー全員がMEMPHIS MAY FIREを好きっていうわけではないんですけど、周りの仲間も入れると好きなやつがめちゃくちゃいっぱいいて、みんな曲弾けたりして。それで集まったときに遊んでたんですけど、ここで入れてみたら面白いかなと思って。

-この曲は表現の幅が広くないとできないと感じましたが、そういう考えではなくノリで選んだっていうことですか?

Ryuto:そうですね。100パーセントノリですね(笑)。みんないろんな音楽が好きなので、いろんなアイディアが出てきますね。

-やはりルーツにはMEMPHIS MAY FIRE、あとは絶対言われるでしょうけどFUNERAL FOR A FRIEND、あとはこのカバーのセレクトも含めてA DAY TO REMEMBERといったあたりが挙げられるのでしょうか?

m!sa:中学生のころはEYES SET TO KILLが好きでした。Alexia(Rodriguez /Vo)のソロもよく聴いていました。女性ヴォーカルって太めで強い声の人が多いですが、それよりも細い声の方が好きで。自分もどちらかというと細い部類に入ると思いますけど。あとはFLYLEAFですね。高校生のころにカバーで歌ってみた動画をYouTubeにアップして、それを観た共通の知り合いが紹介してくれてバンドに入るきっかけになりました。

Ryuto:自分はハード・ロックですね。ギター・ヒーローとかハード・ロック・スターとか、70年代や80年代の華々しい時代への憧れが強くて。あと、バンドマンである前にオタクなんで、アニソンや展開が多い曲が好きでしたね。それでPERIPHERYとかTHE AFTERIMAGEとか、国内だったらSailing Before The Windとか聴くようになりました。他にもミクスチャーとかLIMP BIZKITとかRAGE AGAINST THE MACHINEとかLINKIN PARKとかも好きですし、いろんな音楽が好きです。でも明るいハード・ロックとかLAメタルとかキャッチーなものがそもそもは好きですね。

MR.JiRO:自分がベースを始めたきっかけはMR.BIGでした。だから初めて覚えたワザはタッピングで、それからBilly Sheehanの真似をするようになっていって(笑)。それからその当時やっていたバンドは解散してしまって、今はもうまったく(タッピングは)使わないですけど、Billy Sheehanのルーツであるジャズとかアシッド・ジャズとかファンクとか遡っていって。そのあたりが自分のルーツになると思いますね。

Hikaru:自分はすごく多趣味でいろいろやっていたんですけど、中学の友達がベースをやっていたのでなんとなくギターを始めて。高校に入ってからいろいろ聴くようになっていって、日本だとPay money To my Painはあのメッセージ性も含めてすごいと思っていましたね。このバンドも最初は外から見ていたので、訴えかけるものがすごくあって好きだったんです。音楽に対して知識がそんなにあるわけじゃないので、なんとなくギターをやっていたんですけど、メッセージ性の強い音楽にすごく惹かれていました。なので、誘ってもらったときも快く返答させてもらいました。

Yagi:自分は中3のときにドラムをかじり始めて。そのときはASIAN KUNG-FU GENERATIONをめっちゃ聴いてて。アジカンのあの影で支える感じのドラムがすごく好きで。そのあとはアニメにはまって、アニソン、ボカロをめっちゃ聴いていたんですけど、そのころに友達からAS I LAY DYINGを聴かされて、"海外のメタルコアやべぇ!"って思って。それからはAUGUST BURNS REDとかKILLSWITCH ENGAGEとか聴くようになって。そのあとCrossfaithを知って、"ドラム、マジかっけぇ!"って衝撃を受けて、それからHER NAME IN BLOODとか日本の今のドラム・ヒーローたちの影響を受けて、今もドラムをやっています。

-みなさん変遷がすごいですね。ところで、バンドとしては"幸福模索Screamo"を掲げていますが、この意味を教えていただけますか?

Ryuto:結成して半年ぐらいのころは"音楽ってすげぇ"、"ライヴしてる人たちかっこいい"って思っていろんなバンドを観てて、それでがむしゃらにやってたんですけど、メンバーのことを考えないでやっちゃってて。自分が頑張ってやっているせいで、いろいろ無理が出てきたり、メンバーの不満が溜まって、っていう悪循環が生まれて。練習はめちゃくちゃやっていたので、演奏力には自信があったんですけど、お世話になっている仙台MACANAのいつも面倒見てくれているブッキングの方にはライヴのたびに"お前らはライヴで何をしたいのかわからない。何を伝えたいのかわからない"って言われてて。それですごく考えて、一緒にめちゃくちゃ話し合って。自分たちの中で"ハッピーになりたい"って結論に至ったんです。もともと、みんな明るくはないんですけど、暗いままで終わりたくないよね、って。

m!sa:"幸せになりたい"っていうのも、ただ楽しいとかそういうことじゃなくって、日常にあるつらさとかをどうやって幸せに変えていけるかっていう、その途中段階を伝えるという意味で。それがいかに難しいかはすごく感じているんですけど、次のこの作品でそういうことをいかに伝えられるかってことをメンバーで話し合いました。

Ryuto:やっぱり震災が大きくて。家族が亡くなったり、家が流されたりとか、講演とかで話しているような人だけじゃなくて、みんなそういうエピソードを持っていて。そういう地区なんで、やっぱり幸せになりたいっていう願望はすごく強いと思います。