－ハードコアのヴォーカルってギリギリいっぱい出し切るみたいなところがあると思うんですけど、今作ではまた違う路線に入ってるようにも感じました。ヴォーカル・ワーク上で余裕を持たせているように思ったのですが実際はいかがですか？

MAZZY：今作では肩の力を抜いて歌ってますね。気負いも特にないし、自分のスピーカーから、口から、ノドから出る音しか出せないから、それをあとから機械で加工するのもどうなんだろうって。自分らしさ、楽器らしさ、自分の精神とかっていう自然体で挑みましたね。前作よりよっぽど自然体です。

NAO：それは言葉を詰め込まないようにしたことからも言えますね。

MAZZY：詰め込まなくもなったし。言葉選びも嘘つくというよりも、考えすぎないようになったというか。素直に出たものをそのまま曲に入れたいっていう気持ちでした。

－言葉選びも含めて、本当にスルっと入ってきますね。歌詞の意味をあまり考えずに普段聴くんですが、勝手にスルスル入ってくる感じがしました。

MAZZY：予定通りですね。それは意識しました。考えさせるやつはとことん考えさせればいいと思うんですけど、そうするよりも聴いてすぐわかる言葉の方が、気持ちいいなって。より自然だなって感じですかね。

－アルバム・タイトルの"ELEGY"って言葉を調べると、日本語で"哀歌"とか――

MAZZY："哀歌"、"哀愁"、"挽歌"。

－っていう意味合いだったので、作品全体としてもメッセージ性や、こういう流れの作品にしたいっていうイメージをはっきりと持って作られたのでしょうか？

MAZZY：タイトルを決めたのは作品がまとまってからなので、それをどういうふうに伝えるのがいいかと考えたんです。"ELEGY"とか、哀愁、挽歌っていうが、まずピンときて。哀愁、挽歌って、やっぱり戦ってきたというか、何か過程があって、困難に立ち向かっていた状況のあとっていうのが"ELEGY"のイメージだと思うんですよ。まさに自分たちの生き様もそうだと言えるので、それがスっとハマったんですよね。でも悲しみに暮れて将来が何も見えないっていうのではなくて、"まだまだ、こっちは無敵だから"っていうイメージですね。

－わかりやすさもひとつのテーマなんだと感じたのですが、曲名も今改めてみると、全部1語か2語ですね。

MAZZY：シンプルな単語だし。聞いたこともない単語なんてないですよ。辞書で調べるとか、そんな難しいことを考えて生きてないんで。

－リリース後の予定はもう決まっていますか？

NAO：1月16日（土）に新宿ANTIKNOCKでレコ発を予定しています。アルバムが10月21日（水）に出てからは11月8日（日）に新宿WILDWIDEで行われる"WARGAME VOL.2"というイベントに出たり、11月29日（日）に渋谷CYCLONEのイベント"Be All,End All vol.6"に出る予定です。

－バンドとしての今後の展望を教えていただけますか？

MAZZY：今まで僕らは北は茨城、南は名古屋までしか行ったことなくて。もうちょい北の方にもいきたいな、とか、大阪も含め南の方も西の方もいきたいなっていう気持ちはありますね。まだどこまでスケジュールを組めるかわからないんですけど。僕らのテーマのひとつとして、全国の人たちに観せたい、聴かせたいと思っています。北海道も行きたいですし、大阪、広島、九州、四国とかも、全部予定が合ったらですけど、行きたいです。でも、おじさんになってきていろいろ忙しくて（笑）。

－4人のスケジュール合わすのはいよいよ大変になってきますよね。

MAZZY：世間ってものが（笑）。

一同：（笑）

－それも含めた哀歌（笑）。

MAZZY：そうです、まさに"ELEGY"ですよ。

－最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

MAZZY：激ロックのシーンにいる人たちで"AWAKED"って名前は初めて聞く名前だと思うんですけど、たぶん今まで聴いてきた音楽とちょっと違うニュアンスだと感じてもらえるはずです。そしてそこに面白さや勢いを感じられて、感動もあると思うので。これを読んでくれている方は食わず嫌いとかはしないとは思うんですけど、ひと口だけでもライヴを観て味わってもらえると、楽しいんじゃないかなっていうバンドです。音源を聴いてもらいたいっていう気持ちもありますけど、生の音ってのを聴いてもらえるのが、僕らが生きてる意味でもあるので、１回観てもらえればと思います。

NAO：そうですね。完全に頭いかれてますからね。まともじゃないもんな、自分で言うのもなんだけど。

MAZZY：あ、そうやって言うんだったら、"超"激ロックだぜってことかな！