INTERVIEW
AWAKED
2015.10.19UPDATE
2015年10月号掲載
Member:MAZZY(Vo) Nao(Ba) HxSxO(Dr)
Interviewer:米沢 彰
-不思議な関係ですね。
MAZZY:そのスタンスって不思議なんですけど、自分たちの軸なんですよね。全員が全員に特に介入しないっていうバンド精神/スタイルなんです。着る服もそうだし、思想もそうだし、聴く音楽もそうだし、プレイもそう。それぞれが気持ち良ければいいんじゃないかって。その最大公約数でうまいことまとまっていくはずだってのは意識してますね。もちろん "ちょっとダサいんじゃないの"とか"理屈的に違うんじゃないの"とか、ちょっぴりは言うんですけど、でもそんなのは本当に100あるうちの1か2くらい。討論はするけど、最終的には別にいいよ!みたいなスタンスで。
HxSxO:まぁでもみんな我が強いんで。よく言うのが"みんながあと10歳若かったら3ヶ月ももたないバンドだ"って。
一同:(笑)
MAZZY:みんなアラフォーなので、文句言わないんですよね。楽しそうだしいいんだろうな、それでって。
-今作『ELEGY』を拝聴しました。ハードコアをベースにしつつ、パンクだったりメタルだったりで、それらにとらわれない独特のグルーヴもあって。サウンドがドライヴしていて、すごく面白い印象を受けたんですけど、この感覚はみなさんのスタンスからくるものなんでしょうか?
NAO:完全にそうですね。
MAZZY:前作(2012年リリースの1stフル・アルバム『BLOOD』)はここまでやってもいいのかなって思う部分も結構あったんですよ。でも今作はそれが前作以上にあって。対バンがメタルだったり、スラッシュ、グラインドコアっていろいろいるんですけど、なんかもう出てきちゃったし気にしなくていいかって結論に至りましたね。
HxSxO:この枠組みに収める楽曲を作ろうっていう考えはまるでないですね。できたものが必然的に枠になるような。
-そういう意味で、単純なスピードだけでなく、Track.3「Sunrise」でのスウィング感のある展開には単純なハードコアとパンクとメタルの足し算ではないものを感じましたね。ジャズとかに近いような熟練の域というか。
MAZZY:ロック・バンドって海外もそうですけど、みんなそうなるじゃないですか。最終的には古いのを掘り下げてって、新しいのは最近聴かないんだみたいな境地というか。若いころは、ジジイみたいなことを言いやがるって思っていたんですけど、こういうふうに初期衝動に戻っていくのかっていうことを今まさに感じていますね。好きなものをそれぞれが好きにやっていくのがバンドの1番の醍醐味なのかなと。それはスタジオ入ってても、ライヴやってても、曲作ってても毎回思いますね。
-「Sunrise」の展開でもベースとドラムになったところで、ギターが入ってくる展開は、かなり渋いですね。
NAO:ギターの代わりに言っちゃうとあれはもうほとんどDEEP PURPLEですよね。
-単純にハードコアとかパンクとかってジャンルで括っていくのも不自然だと感じるほどにいろいろなエッセンスが織り交ざっているように思いました。
MAZZY:本当にちゃんと聴いてくれてるんですね。
一同:(笑)
-「Sunrise」はどういった経緯で生まれた曲なのでしょうか?
NAO:あれは、うちのギターが作ったんですけど、どういう経緯なんだろう。
MAZZY:その展開の部分はDEEP PURPLEみたいにやりたいんだって言ってて。でもDEEP PURPLEはよくわかんないからそれぞれ進めちゃおうぜって。
一同:(笑)
MAZZY:DEEP PURPLEとか聴いてないですからね。
-(爆笑)
MAZZY:俺が知ってる範囲で言うと、ドゥームとかサザン・ロック的な要素とか、古いBLACK SABBATHとかのそういうリフの加減とかですかね、俺はそういうところが好きだから。みんなそれぞれ好きなところがあるから、それでいいのかなと。誰かひとりが取り残されるっていうのがあんまりなくて、"ここは譲るわ、その代わりここ楽しむから!"みたいな感じですね。