INTERVIEW
MergingMoon
2015.08.21UPDATE
2015年08月号掲載
Member:Jun(Key/Prog) Yusuke(Gt) Tatsuya(Vo/Ba)
Interviewer:米沢 彰
-今作のサウンド面で特に意識した部分をそれぞれのパートごとに教えていただけますか?
Tatsuya:前作では女性ヴォーカルと男性ヴォーカルのツインでしたので、それに負けない何かを作りたいと思って。新しいヴォーカリストのSabaの男気あふれるヴォーカルと、自分の線の細いコーラスが上手く歌詞に沿って展開したら面白いと思って作っていますね。
Yusuke:ギターについては、今回は曲ごとに弾いているメインの担当が違うんです。ふたりのギターはそれぞれ得意分野が違って、自分はニュアンスを出すタイプで、カッチリするより適度な適当さでエモーションを出すのが合うような曲は自分が弾きました。もうひとりはカッチリしたゴリゴリのメタルコアみたいな曲をやっていますね。統一感を持たせることに重きを置いて、たまに混ぜたりはしていますが、基本的にひとつの曲では同じギターとアンプを使って2本のギター・パートを録っています。
-2つのギター・パートを同じ機材で録っているんですね。
Tatsuya:今回もMETAL SAFARIのHiroさんのSTUDIO PRISONERで録ったんですが、そこにはいい機材がいっぱいあって、それぞれの機材のことも大体わかってきているので、この機材を使おうって決めたら、その機材の良さを出していくことを考えて、ふたりのギターが同じセッティングでやって音を統一させる、ってやり方でした。
Yusuke:いろいろ挑戦するのが好きなので、今回はそれでやってみようって。定番のやり方じゃないですが、そういうやり方をやってみた方が良くなるんじゃないかと実験的にやってみました。
Tatsuya:同じところでやってきたからそういう挑戦をやれた、というのもありますね。
Jun:昔話になってしまうんですが、1stのころはSLIPKNOTとか好きではありましたが、自分自身そこまでメタルに詳しいわけではなくて、"電子音入れたいから入ってよ"みたいに言われて、キーボードでメロディを弾いていたんです。でも、他のこともいろいろやってみたいと思うようになって、歌メロと被らないメロディだったり効果音的なものだったり、弾けないフレーズをパソコン上で作り出して乗せてみたり、他と差が出るサウンドにするために足し算ができないかって考えて今作は制作しています。なので、今作はいろいろな表情をキーボードによって出せているのではないかと感じています。
-本当にいろんな音が入っていますよね。
Jun:1曲目からスクラッチが入っていたりしますからね。
-そうですね。曲の構成として考えても、ラップが入ってる曲までありますよね。
Tatsuya:スクラッチやラップも含めて、この曲にはこういうウワモノが入っていたらいいんじゃないかって本当に突き詰めているので、それぞれの曲ごとにいろいろなパートが入ってくるんだと思います。
-今作はアメリカのホラー映画"Good Family Times"の挿入歌にも決まっているとのことですが、どういった経緯で採用されたのでしょうか?
Tatsuya:アメリカのインディー・ホラー映画になるんですが、プロデューサーの方から"YouTubeで楽曲を聴いてぜひ使いたいと思い連絡しました"って直接メールで連絡が来て。STUDIO PRISONERのHiroさんにも相談したんですが、Hiroさんも含めて僕らみんな映画好きだったので"ぜひお願いします!"って依頼された曲以外も一緒に送って。
-向こうからのアプローチだったんですね。
Tatsuya:以前にアメリカのCNNに取材を受けたことがあって、旅番組で東京のアンダー・グラウンドを紹介するという内容だったのですが、きっとそれを見て連絡をしてきてくれたんじゃないかな、と思います。
-その映像も拝見しました。あの番組はどういった経緯で取材を受けたのでしょうか?
Jun:アメリカで知りうる情報で取材をしても東京のアンダー・グラウンドを紹介することはできない、って考えていたみたいで、こっちに来てからいろいろリサーチをして番組を作るということだけは決まっていたらしいんです。
Tatsuya:それで、当時できたばかりだった新宿の"ロボットレストラン"で映像を撮ったら面白いってとこまでは決めていたらしくて、東京のいろんなところで聞き込みをされた中で、僕らの名前を挙げてくれた人がいたみたいで。それで、仲介の人から日本語で"CNNです"ってメールが来て。最初は嘘だと思いました(笑)。
一同:(爆笑)