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INTERVIEW

SEASON OF GHOSTS

2015.07.08UPDATE

2015年07月号掲載

SEASON OF GHOSTS

Member:Sophia Aslanidou

Interviewer:米沢 彰

-BLOOD STAIN CHILDからの突然の脱退を残念に思っていた日本のファンも多かったことと思います。ファンからの声はあなたへ届いていましたか?

正直に言うと、今でも日本のファンからBSCを離れて悲しいというメッセージが届くの。どんなに時間が経っても、このような内容のメッセージをもらうなんて驚きよ。まだ人が覚えていて、バンドに私が欠けていることが目立っている。加入したときは経験がないパフォーマーだったけれど、人の心に残るように仕事をしたってことね。BSCを去ることは辛い決断だったけど、それを思うと微笑ましいわ。私は日本人じゃないけれど、私の決心を応援してくれた日本のファンたちに感謝したい。ほとんどの人が私のキャリアが終わったと思っていたなか、復活を待っていてくれた人たちにも感謝したい。私は可愛い衣装が好きだったけれど、心はハードコアなファイターよ。ガーリーな服装はただのファッションだから騙されないでね。現実は北斗の拳のケンシロウのようにタフなの(笑)。

-また、今回の始動に対するファンからの声は届いていますか?

もちろん! 復活を発表したときに日本から応援のメッセージが届いたし、WEB上でCDの予約をしてくれた人も多かった。アメリカの次に日本の人たちが一番予約してくれたの。本当に感謝しているわ。

-あなたが帰国後始めたプロジェクトということで、少し期待して音源を聴いてみたら、その期待を大きく上回る音源のクオリティで正直驚かされました。本国ではすでにリリースされている作品ですが、本国を始めヨーロッパ各国での反応はいかがですか?

それは嬉しいことね。特に初めての曲作りとプロデュースだったから。まだソフトウェアの勉強をしないといけないけれど、楽曲はすべて頭の中にあるの。自分のプロジェクトを始めることで、100%自由に表現できるから、抑えることなく感情を出すことができたわ。『The Human Paradox』はその結果で、私をそのまま代表する作品なの。誰もこのアルバムが出るとは思ってなかった。私もね(笑)。自分に何ができるか、真剣に取り組むまでわからなかったの。曲作りは難しいとばかり思っていたけれど、その気さえあればなんでも達成できることに気づいたの。このアルバムは大きなチャレンジだったけれど、最終的には私はそれに勝てた。時間もかかって楽な作業ではなかったけど、できたわ! 日本でリリースされたらぜひ聴いてね。面白いストーリーだから。アメリカとヨーロッパのオーディエンスは素晴らしい反応をしてくれて、アルバムを気に入ってくれているの。バンドの将来が明るいことに期待しているわ。

-脱退してからすぐにこのSEASON OF GHOSTSを始めたのでしょうか?

BSCを去る前からSEASON OF GHOSTSを始めていたわ。サイド・プロジェクトとしてやるつもりだったけれど、BSCを辞める決心をしたから、メインのプロジェクトになったの。

-あなた以外のメンバーについて教えていただけますか? それぞれどういった面々なのでしょうか?「Dream; Paralysis」のMVを見る限りイタリアなどのヨーロッパ系のメンバーのようですが。

「Dream; Paralysis」の3人はセッション・メンバーの"Ghost Legion"で、Zombie Sam (Gt)、Paul Brown(Ba)とMax Buell(Dr)から成っているの。Zombie Samは4分の1がギリシャ人、4分の3がイタリア人だけど、みんなイタリア人よ。全員経験豊富なミュージシャンで有名なロック・アーティストのセッション・ミュージシャンとして長いキャリアを積んでいる。3人とも機械のようにプレイするのよ。初めて彼らとスタジオに行ったときは感動してしまった。もう何年も一緒にプレイしているような気分だったわ。

-メンバーが集まった経緯を教えてください。

Ettore(Rigotti)のお陰でZombie Samと知り合えたの。Zombie が自分の1stアルバム『Self Conscious Insanity』をレコーディングしているとき、EttoreにZombieのキャリアのスタートために、そのうちの2曲でヴォーカルをやってくれと頼まれたわ。その間に、私たちはベスト・フレンドになって、彼に才能があることもわかったの。過去にレコード・レーベルのタレント・スカウトの仕事をしていたから、本当に才能がある人はわかる。Zombieは稀に見る才能の持ち主で音楽の天才だけど、彼と出会ったとき、どのようにして自分の音楽を売って、宣伝するかがわかってなかった。それを悲しいと思って、マーケティングやマネジメントについていろいろ教えてあげたの。彼も音楽制作についていろいろ教えてくれて、素敵なチームになったのよ。それで、バンドのラインナップを完成させるためにセッション・メンバーを探しているときに彼がPaulとMaxを推奨して、ヨーロッパでは一番腕のいいセッション・ミュージシャンだと言っていたわ。音楽やステージ関連に深い知識がある彼らからいろんなことを学んでいるわ。そして彼らに私が知っていることをたくさん教えているの。彼らは心が優しくてプロ意識が高い、みんなハッピーなゴーストたちよ(笑)。

-今のあなたの、そしてバンドの活動の拠点はどちらになるのでしょうか?

徐々にアメリカでも活動しているけれど、ヨーロッパや日本でも活動をしている。今現在、アメリカでの活動や人気がメインかしら。

-日本では大きな話題となった、『Princess Ghibli』(※通称ジブリメタル)にバンドとしてだけでなくヴォーカリストとしても参加されていましたが、そのことが、今作がCoroner Recordsからのリリースとなったことにつながったのでしょうか?

イエスとノーだわ。『Princess Ghibli』に参加した時にEttoreと彼のチームと親しくなったけれど、彼らからアルバムを出すことは私自身が決めたことだったの。有名なヨーロッパのレーベルが興味を示していたけれど、契約の内容がよくなかったり、条件が制限される感じだった。私はとてもインディーなミュージシャンなの。自分の曲を作り、自分の世界、歌詞を作り、自分でプロモーションやPRを手がけている。コネもあるし、ライヴのブッキングもできるから、自分でマネジメントができる。基本的にはレーベルが投資してくれない限り、あまり役には立たないわ。私にとって高級なレーベルに属して"かっこいいレーベルと契約している"なんてことは重要じゃないの。まだビッグでないアーティストは売上のわずかなパーセンテージしか入らないし、プロモーションもそれほど大々的にやってくれないわ。レーベルと契約しているという高い評判だけよ。よく考えてみて、どれだけのバンドが大きなレーベルと契約してキャリアをダメにしたか。私はそういうバンドになりたくないから、寝る時間を削って自分のために動き、インディペンデントでいたいわ。そしてCoroner Recordsとコラボレーションしてリリースすることにしたの。アーティストとレーベルの関係ではなく。私はお金と努力を注いで、彼らが名前と流通を担当する。1stアルバムではそれで十分だわ。