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INTERVIEW

DIAWOLF

2015.05.20UPDATE

2015年05月号掲載

DIAWOLF

Member:SHOW OHARA (Vo)

Interviewer:荒金 良介

-目指すバンド像みたいなものはありますか?

具体的にこのバンドになりたいとかはなくて、純粋に子供のときに自分がどういう音楽をやりたかったのか。そのイメージしかないですね。

-もう少し具体的に言うと?

山嵐やBRAHMANを観て、"ワーッ!"と思った気持ちを大事にしたくて。

-こういう音楽性というより、自分が無我夢中になれる音を出そうと?

うん、熱さですね。ネットが発達して、言いたいことが言えるようで、言いづらい世の中になってると思うから。そういう感情をライヴハウスで爆発してくれたらいいなと。もっと本能的になれる場所を......まず僕らが本能を爆発させるから、みんなも一緒にそういう気持ちを解放しようよ!って。

-話を変えますが、いままでのバンド経験で学んだことも、このDIAWOLFには反映されてますか?

う〜ん、メロディは洋楽的にしないように気をつけてます。ラウドな感じでかっこよくしようとすると、洋楽に寄せたくなるんですけど。日本人特有のコード・チェンジが多くて歌謡曲ベースというのは意識してますね。でもそこもあまり計算すると、本能から離れてしまうので、バランスを取るのは難しいんですけどね(笑)。過去にロサンゼルスとドイツでライヴをやったことがあるけど、特にロサンゼルスでライヴをやったときに重い曲ばっかりプレイしたら、場がシラーッとなっちゃったんですよ。で、最後にめちゃポップな曲をやったら、すごく盛り上がったんですよ。その光景を見て、日本人だからできることがあると思うし、そこはフラットでいいのかなと。

-わかりました。DIAWOLF自体のコンセプトというと?

最初はふたりでひっそりやろうと思ってましたからね。で、自分が10代のときに突き刺さったものを、なぜ今吐き出したくなったかと言うと、"死をイメージしたときに後悔したくない"というのが、こういう音楽をやろうと思った動機なんですよ。自分の死に場所を探しに行くというか、骨を埋めに行くような感覚はありましたね。僕的に狼は孤高で、傷を負っても1匹で消えていくようなイメージなんですよ。自分が燃え尽きる場所を探すようなイメージですね。

-なるほど。

終わりを意識することって大事だと思うんですよ。自問自答したときに答えが出やすいんですよね。A9も終わる終わらないとか、そういう時期を乗り越えて、ここまで続けられましたからね。終わりを意識するのは頻繁ではないけど、習慣化されてるのかもしれない。

-もともとそういう考え方なんですか?

ああ、そうですね。27歳で死ぬかもと思ったら、死ななかったから。ああ、やっぱり凡人なんだなって(笑)。

-27歳で死ぬかもと思ったんですか?

NIRVANAのKurt Cobainが大好きで......まあ、これは笑い話ですけどね。"ほんとはこれをやりたかった!"と思いながら死にたくない。それだけですね。

-最初のコンセプトと、実際活動し始めて変わった部分は?

やりたいことをぶちまけてみようと思ったら、そこにすでに成熟したシーンがあったので、そこからどうやってハミ出そうかなと。その成熟したシーンに乗ろうと思うと、かっこ悪いじゃないですか。今後、いかに独自のシーンを作っていけるかが勝負だなと。自分がどういうつもりでやろうと、人からの目はありますからね。それを踏まえたうえでハミ出して、僕らだけのステージを作りたいですね。

-将来の展望は何かありますか?

もともと海外でライヴをやりたいという気持ちもあるんですよ。日本の音楽シーンは成熟しているからこそ、外に出たがらない人もいるかもしれないけど。自分の国に誇りを持って、もっとフラットな感覚で、日本の音楽の素晴らしさを伝えていけたらなと。僕らが率先してやって、それを面白そうだなと思って、ついて来てくれる人がいたら嬉しいですね。

-ちなみに、ヴォーカリストで影響を受けた人はいるんですか?

hydeさん(L'Arc~en~Ciel)とChester Bennington(LINKIN PARK)ですね。で、生き様がTOSHI-LOW(BRAHMAN)さんですね。

-生き様はTOSHI-LOWさんですか?

はい、これはガチです。1度だけお会いしたことがあって、"大好きです!"と伝えました。あれはやばかったです(笑)。hydeさんは見せ方とかヴィジュアル面、Chesterは喉の使い方がほんとに上手くて、ヴォーカル面で尊敬してるんですよ。で、TOSHI-LOWさんの場合は、あの鬱屈したものを爆発させるアプローチに惹かれるんですよね。ああいうアーティストになれたらいいなと。曲中に泣いてるように歌ったり、すべてに感謝してるように歌ったり......勝手ないちファンの意見ですが、赤ん坊の泣き声って、感情が爆発してるじゃないですか。こういう表現が合ってるかどうかわからないけど、TOSHI-LOWさんの歌や表現って、人間の根源的なところで爆発してるんですよね。それは自分がヴォーカリストとしてステージに立つうえで理想なんですよ。自分も全部の鎧を脱いだコアな部分を見せていきたいですね。