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INTERVIEW

ANTHEM

2014.10.15UPDATE

2014年10月号掲載

ANTHEM

Member:柴田 直人 (Ba)

Interviewer:荒金 良介

-なるほど、今作はメタル・ファン以外の人にも届いてほしい内容で。

今はなかなか人の耳に届けるのが大変な時代だけど、僕としてはヘヴィ・メタルというジャンル以外の受け手にも届けたい意 識はあるんですけどね。ここからヘヴィ・メタルに入ってくれる人がいても幸せだし、ヘヴィ・メタルを聴かない人が普通に聴けるんじゃないと言ってくれても、それは別格嬉しい。今はヘヴィ・メタルと言っても、僕もほぼ知らないようなジャンル分けがあって、よくわからないんですよね(笑)。

-気持ちはとてもわかります(笑)。

僕らとしては嘘偽りなく、自分たちの名刺を出し続けるしかないですからね。そういう1枚になったと思います。

-歌詞は"燃える""灼熱"というキーワードも多いですね。

そうですね。それも僕の心の中にあるものがストレートに出てると思います。レコーディング中にもライヴが挟まっていたん ですよ。それを経験すると、このラインナップでやると気持ちがいいなあって、ほんとに思ったんですよ。ボキャブラリーが豊富ではないので、自分の心の中から出てきた言葉しか使えないから、思った通りに書こうと。

-その方が熱さが伝わってきますよ。それで秋にはレコ発ツアーを控えてますよね?

そうですね。7カ所あります。僕らは来年30周年になるので、今からいろんな仕込みをしながら動いているんですよ。来年はアニバーサリー・イヤーとして、30周年を応援してくれたかたたちと一緒に祝おうと。そのためにもこの秋のツアーは興行的にというより、腑に落ちる形で成功させたいんですよ。僕らの2014年はこうだったと年末に感じながら、来年の30周年を迎えたくて。メンバー全員高揚しながら、燃えてるところです。

-歌詞通りじゃないですか(笑)。

燃えてますね(笑)。是非ツアーも観に来てください。汗だくのおっさんを観るにもいいんじゃない(笑)? 僕はANTHEMを通して、まだまだ音楽をやりたいんですよ。ジャンル的にヘヴィ・メタルという音楽をやる以上は、ステージを走り回る姿が年寄り臭いとか、そうなるわけにいかないんです。そう映るのなら辞めますね。やるのなら自分のイメージ通りのパフォーマンスができないと、嫌だから。もしも痛々しくなるなら、やめた方がいい。

-IRON MAIDENのBruce Dickinson(Vo)もステージを右から左へ激しく走り回ってますからね。

ジャンプしまくってますよね?

-あの姿を見るだけで感動しますよ。

あの人も健康面に気を遣ってるだろうし、フェンシングの名手ですもんね。まあ、IRON MAIDEN、METALLICAも素晴らしいですけど、僕らもバンドが人生そのものなので、規模ではなくて、生き様をストレートに見せて、それに共感してくれる人たちが集まると、熱いに決まってるじゃないですか(笑)。

-ははははは。

集まってくれる彼らのエネルギーを、蹴り返せないような年の取りかたはしたくないんですよね。僕らのお客さんも既に二世代、ヘタすると三世代の人もいるだろうし。そうすると、ある種ストイックに自分たちのやりたいことを追求しないと、罰が当たるな と。長くやるって、そういうことなんですよ。お客さんからもらって、また勇気づけられての循環ですからね。ありがたいと思う反面、いまだに彼らの度肝を抜きたい、アゴがハズれるくらい驚かせたいと、毎日思ってるんですよ。ライヴはハグをし合うと同時に、殴り合いみたいな感覚もあって。僕は制作サイドに回って、何となく音楽業界をちょろちょろすることはできないですねえ。人に曲を書いたり、プロデュースすることにもあまり興味ないんですよ。

-サッカー選手に例えるなら、柴田さんは現役にこだわり続けるカズ(三浦知良)タイプですね。

はははは、光栄です。そうかもしれない。