INTERVIEW
ANCIENT MYTH
2014.05.02UPDATE
2014年05月号掲載
Member:Michal(Vo) Izo(Gt) Naoki(Ba) Puzzy(Key)
Interviewer:荒金 良介
-バンド・サウンドが前面に出てますもんね。
Naoki:うん、バックのゴージャス感を抑えめで、どんどんロックに近づけていきたいですね。
-「Aerial Memories」は日本語版、英語版と2バージョンあり、アレンジや歌詞の内容も変えてますよね。
Michal:演奏シーンの継ぎ接ぎだけをPVやMVと言うのは、私のイメージではナシで。歌詞にコンセプトを設定しているのは、もともと映画やゲームが好きだったり、海外のメタル・バンドのストーリー性があるMVが好きだったり、複合的な理由があるんですけど。私の中のANCIENT MYTHはシアトリカルでドラマチックなものなんですよ。一旦コンピで発表した曲なので、もう一歩深く入り込んで、徹底的に物語にしたくて。あの動画で何がいちばん違うかと言うと、歌詞を字幕で載せたこと。リリースものじゃないから、リスナーの方が歌詞を確認する手段がないので、それをうまく利用して、映像と歌詞を一緒に見てほしくて。おそらく何回か見た方は日本語が女性目線、英語が男性目線とわかってもらえたと思うんですよ。タイトルからして、表裏一体というか、女性と男性の視点を別々で作って、"そういうことだったのか!"と思ってもらえたらいいなと。さらに作り込む上で、自分の衣装はタロット・カードの女教皇のカードをイメージして。英語版は正位置(せいいち)で......。
Puzzy:それ、説明しないとわからないんちゃいます?(笑)
-お願いします(笑)。
Puzzy:タロット・カードって占いでめくったときに出る位置の向きが大事で、上向きなら正位置、下向きなら逆位置(ぎゃくいち)と呼ぶんそうなんですよ。それに着想を得たみたいで。
Michal:正位置が英語版で、逆位置が日本語版なんです。タロット1枚の絵柄で上下が逆になっただけで意味合いが変わる。ということは、1つの物語だけど、裏と表があるという。2つバージョンを作った意味合いを繋げたくて、主人公が辿る物語も女教皇からキーワードを作り上げて。英語の作詞は男性目線の言葉が欲しかったので、遠藤フビトさんというSABER TIGERの作詞もしている方にお願いしました。まあ、この場だけでは説明できないくらい、いっそ解説本でも出した方がいいんじゃないかと思うほど作り込んじゃって(笑)。自分の中ではいろいろ対になる要素を盛り込みました。今回はYouTubeにしかアップロードされないので、どんどんシェアしてほしいですね。
-話を聞くと、また繰り返して観たくなりました。
Naoki:ミックスも変えてますからね。英語版はより重みが出てるし、ロックな感じになってます。
Michal:映像やコンセプトとリンクさせたかったので、アレンジやミックスもギリギリまでやりました。今回は作品リリースではできないことをやれましたね。
-この「Aerial Memories」を通して、伝えたいメッセージというと?
Puzzy:こうだ!と言いたいわけじゃなく、聴き手にゆだねているところはあると思うんですよ。
Izo:ホームページでもぼやかしている通り、事細かく説明したくないんじゃないかな、と推測するんですけど。
Michal:今回の歌詞は自分の気持ちというより、主人公の気持ちを歌っているので、歌詞のメッセージ性というのは難しいんですよね。結論をぼやかしたのも、あの2つの映像だけで説明し切れなくて。観ている人の解釈にまかせます。
Puzzy:題名に"Memories"と入っているように、記憶というものがキーワードになっているのかなと。
-なるほど。最後に今後のバンドについて聞かせてもらえますか?
Naoki:今回はMVだけだったので、次はミニかフルかわからないけど、出したいですね。コンセプトも既にあるんですよ。
Michal:実はジャケットまで撮ってます。
-そこまで進んでいるんですね。
Naoki:Izoを含めた4人で、(ドラムが)入れば5人で(笑)、やっていきたいです。また新たな風を吹かせたいですね。
Izo:今回はMVという形でしたが、次は完全に音勝負になりますんで。自分が加入したことで、いままでのANCIENT MYTHらしさを失わず、生まれ変わった姿を見せたいですね。
Puzzy:リフがかっこいい曲など何曲かできてきています。楽しみにしてください!