－アルバムを制作するに当たって、かなりの数の曲を作ったのではないかと思いましたが実際はいかがでしょうか？先ほどは25曲くらいストックがあると言っていましたが。

俺が曲を書いてみんなに聴かせて"どう思う？一緒に完成させていかないか"なんて訊く。それからみんながそれぞれ"これにビビッときた""これをもっと突き詰めていきたい"なんてピックアップするんだ。そうやってみんなの意見を聴いて、プレイしながら完成させていくんだ。その中で最高のものをアルバムにした。

－なるほど。ところで今もフルタイムで仕事を続けているのでしょうか。

うん。実は今職場の休み時間で、車の中でインタビューを受けているんだ (笑) 。今日はスケジュールがタイトじゃないから心配要らないよ (笑) 。

－そうなんですね。今そう訊いたのは、活動休止中に音楽とはまったくかけ離れた生活をしていたから、様々な感情や音楽を出す場所が必要なときがやってきて、だからこそこのアルバムが多彩なのかもしれないと思ったんです。

まさにそれだよ！『Ceasing To Breathe』はフルタイムのバンドとして作ったアルバムじゃない。週55時間働いた後で家に帰って、ようやく時間を作ってじっくり取り組んだアルバムなんだ。週に1,2回集まってね。だからこそ生まれたアルバムなんだと思う。今の俺にとってSTILL REMAINSは100%楽しいものなんだ。職業や仕事じゃない。バンドの練習は1週間の中でも楽しい時間のひとつなんだ。大好きなギターを弾いて、STILL REMAINSのみんなと曲を書いて。本当に幸せな時間だよ。以前は"職業"だった。勿論その頃も大好きだったし情熱もあったけど、生活のためにやっていた部分があったからね。

－いわゆるワーク・ライフ・バランスが取れている感じですね。こういう形になって焦点がしっかり合って、なおかつ自由に表現できるようになったのではないでしょうか。

100％そうだと言えるよ。俺たちが曲を作る理由は何と言っても自分たちを信じるためなんだ。自分のやっていることが好きになれなかったら楽しめないからね。今は心から楽しめる曲を書いている実感が100%ある。小切手のために書いている訳じゃないんだ。今はSTILL REMAINSで稼いだ金を1ドルでもバンドに還元できる。それで海外に遠征したりできるから、いいことだよね。もう1枚アルバムを作ってもいいし。

－収録されているトラックはいずれも再結成後に制作された曲でしょうか？特にTrack.2「Crone」やTrack.7「Ceasing To Breathe」などのいくつかのトラックは他のトラックとは異なり、以前のSTILL REMAINSの雰囲気を色濃く持っているように感じられました。

確かどれも再結成後に書いた曲だと思うよ。俺はANTHEM ALONEをやっていたしね。どれもSTILL REMAINSのために書いたんだ。お蔵入りしていた曲を引っ張り出した訳じゃないんだ。バンド全体で書いた曲だよ。

－今作の制作プロセスはどのように進められたのですか？

前回、『The Serpent』のときはフルタイムでバンドをやっていたから、練習する場所の地下室に1日8時間、週5日篭って作ったんだ。今回は週2回、仕事の後に4時間だったからね。週末はできるときはやった。ファイルをやり取りすることができたから、ギターをコンピューターで録音したものをドラマーのAJに送って、あいつが聴きながら自分のアイデアを頭の中でまとめてから練習室に来るんだ。同じ場所で曲を書いていなくても、すぐに取りかかることができたよ。5分もあればドラムの部分が完成していたね。今回は集中力が100％活かされていたと思う。

－基本的なことを伺いますが、今作の制作にあたって外部のプロデューサーを招いたりしたのでしょうか？

IT DIES TODAYのMike Hatalak (Gt)がエンジニアリングを手がけてくれたんだ。基本的には自分たちだけで、外部のプロデューサーは招かずに作った。100％、STILL REMAINSにしたかったからね。でもMikeは素晴らしいエンジニアリングをしてくれただけじゃなくて、ところどころでアイデアを出してくれて、全体のプロセスを手助けしてくれた。あいつのおかげでうまく流れていったよ。プロデューサーというよりは俺たちのセルフ・プロデュースをアシストしてくれた感じだね。もう一度言うよ。Mike Hatalak。あいつは実際のクレジットよりも大きな仕事をしてくれたと思うから、ちゃんと名前を出しておきたいんだ。

－では太字で書いておきましょうかね(笑)。

ぜひ (笑) 。『Ceasing To Breathe』のインタビューでこんなことを言うのも何だけど、実はあいつとは次のアルバムを既に考えているんだ。まあ実際に出すには1年半はかかると思うけど、STILL REMAINSはまだまだストップする気は全くないってことさ。