－なぜ今回そうしようと思ったんですか？

Ryotin：もともと俺がやりたかったのは、今回のアルバムみたいな作風なんですよ。でも前作のときは2ビートみたいな曲がほとんどだったから。ほんとは1曲ぐらい「Image」みたいな曲を入れる予定だったんですよ。だけど"1stアルバムだし、勢いがあった方がいいんじゃない？"という意見もあったから。それでこの2ndアルバムで違う一面を見せれたらいいなと。それがやっとできました。で、それからまたギターのリフを弾きたいという気持ちも強くなって、「Let's start this」、「Heaven」みたいな曲もできたんですよ。その変化が結果的にいい方向に作用したんじゃないかな。

－前作もハードコア調の楽曲はありましたが、今回はさらに針が振り切れてますね。

Ryotin：前作の「H×H×C」よりもさらに突き詰めることができましたね。

－「Let's start this」は歌もコーラスもシャウト押しで刺激性がありますよね。もう１つの「Heaven」もすごくオリジナリティが出てて、この曲はHinoさんがリード・ヴォーカルを取ってますよね。例えるなら『13日の金曜日』のジェイソンというより、『番長皿屋敷』のお岩さんみたいなホラー感が出てる。

全員：はははははは。

－おどろおどろしい雰囲気がありますよね。背筋がゾクゾクするヘヴィさというか。

Naoki：なんかわかります。いい表現ですね（笑）。

Hino：確かにそうっすね。

Ryotin：「Heaven」はメロディは3分割されてて、Aメロ、Bメロ、サビみたいな感じで。声とマッチするメロディを考えたんですよ。Hinoが作ったAメロを聴いたときに、おどろおどろしい雰囲気を感じたんですよ。これ面白いなと思って、じゃあ、やっちゃえって（笑）。それからBメロ、サビができたんですよ。俺的には違うジャンルを混ぜた感じなんですよ。Aがスラッシュ・メタル、Bがジャーマン・メタル、サビはFUNERAL FOR A FRIENDって感じで（笑）。ちょっと面白い曲だなと。いちばん好きな曲と言っても過言ではないですね。

－えっ、そうなんですか？

Ryotin：いちばん苦労したし、いちばんギターの練習もしたし、アイデアもすごく練りました。

－「Heaven」でここまで話が広がるとは、思いませんでした。

Ryotin：あっ、そうですか？

Naoki：僕も「Heaven」が好きなんですよね（笑）。

Ryotin：まだまだですけど、いちギタリストとしてやりたいことをやった感じですね。

－演奏もシンプルになった印象を受けましたが、今はどんなジャンルの音楽をやってる意識ですか？

Ryotin：メタルメロコア......？いや、違うな、メロコアですね。ただ、メロコアという枠組の中で自分たちの幅を見せたくて。俺らがメタルと言っても違うだろうし、ハードコアと言っても違うだろうし、メロコアですね。

Naoki：「Days」と「My soul」は前作のようなノリがある曲で。特に「My soul」は短いけど、勢いがあって、メロディアスで、どこか切なさがある。「My soul」は絶対ライヴでは欠かせない曲になるだろうなって。

Ryotin：この曲の仮タイトルは「Japanese Soul」だったんですよ。日本を意識したメロディとリフで、イントロも和っぽい音階を使った哀愁メロコアですね。