－KYONOさんと言えば、激ロックではWAGDUG FUTURISTIC UNITYやTHE MAD CAPSULE MARKETSでお馴染みですが、最近の活動状況を教えてください。

KYONO(以下K)：最近は!!!KYONO+DJBAKU!!!のプロジェクトと、T.C.Lという仲間内でやっている生音のハードコア・バンドのレコーディングをしていて、もうすぐ歌録りなんですよ。アルバムは来年リリースされます。WAGDUG FUTURISTIC UNITYは曲作り期間中で、ライヴは最近やってないんですけど、来年にはやりたいと思っています。

－BAKUさんは激ロックマガジン読者の中では初めて知る人もいると思うのですが、最近の活動状況を教えてください。

DJ BAKU(以下B)：今は!!!KYONO+DJBAKU!!!が一番大きなプロジェクトですね。元々ロックが好きで、ひょんなことからKYONOさんと一緒にやることになりました。ソロ・アルバムもインストで作っていて、来年のリリースを予定しています。それから、新宿のラップ・グループ、MSCの漢とTABOO1と一緒にILL BROSというプロジェクトもやっているんですが、音源のリリースがいつになるかはまだわからないです。

K：!!!KYONO+DJBAKU!!!をやることによって、俺がBAKU君のソロ活動を邪魔しちゃってるとこもあるんです（笑）。
B：（笑）

－そんな（笑）。BAKUさんはヒップホップのDJを基盤としていて、更に“KAIKOO”（05年から始動したPOPGROUP Recordings主催の大型イベント)の発起人でもありますよね。毎回凄いメンツを集めていますね。最近ロック色も更に強くなっていませんか？

B：そうですね。最近はそんな感じですね。

K：“KAIKOO”って昔からハードコアのバンドも出てたりしてたんですよね。そういうヤバいフェスがあるっていうことは周りからちらほら聞いていて、僕は元々BAKU君のファンだったこともあって、知り合う前から注目していました。

－それでは!!!KYONO+DJBAKU!!!の結成の経緯について伺います。そもそもは、KYONOさん主催のイベントにBAKUさんを誘ったことがきっかけだったんですよね。

K：そうですね。以前からBAKU君には注目していたので、いつか絡みたいなと思ってて。それで自分のイベント“RAM THE CRUSH”にオファーして出てもらったんです。ロックだけじゃない、違うカラーのアーティストに出てもらって、“KAIKOO”じゃないですけど、そういうのを投げたいなという思いもあって。そこで初めてちゃんと喋りました。

－“RAM THE CRUSH”には誰が出演していたのですか？

K：その時は、WAGDUG FUTURISTIC UNITY と、WRENCHと、BAKU君でしたね。

B：“RAM THE CRUSH”に大阪から来てた人が、その後の俺のDJを聴きに来てくれたり、その頃から格好があからさまにハードコアの人とかが来てくれたりしましたね。

K：それからしばらく時間が空いて、“KAIKOO”を見に行ったんですよ。そこで改めてBAKU君の低音感とかトラックの作り方を見て、自分の中で勝手に歌が浮かんできちゃったんです。それでBAKU君のトラックに歌を入れて作品を作ったら面白いんじゃないかと思って誘ってみたら、BAKU君もやりたいと言ってくれて。それが4月？

B：3月くらいですかね。

K：BAKU君のDJはロックが好きな人も反応できるんですよね。BAKU君自身が、ラウドロック、ハードコア、メタルとか幅広く聴いてますし。それこそPANTERAとかRAGE AGAINST THE MACHINEも好きで。90年代くらいのそういう音楽のYouTubeを“これヤバくないっすか”って送ってきてくれたり（笑）。

－因みにそれは誰の映像だったんですか？

K：PANTERAのPhilip AnselmoがMEGADETHとかSLAYERとか、いろ色んな豪華なメンツでPANTERAの曲をやっているフェスのものですね。BAKU君はそういうのもチェックしていて、90年代って熱かったよねっていう共通点もあるんです。

－私はBAKUさんのDJを10年のSonar Soundで初めて見たんですが、もう熱量が凄くて。ラウドロックが好きな人も絶対楽しめると思いました。THE QEMISTSのネタを入れたりしてたのが印象的でした。

K：最近もロック寄りのイベントに出たりしてるよね。

B：そうですね。“トヨロック”っていう豊田市のフェスと、あと“夏の魔物”にも出ました。因みに“夏の魔物”では、内田裕也さんとか、スチャダラパーとか、神聖かまってちゃんとか、KING BROTHERSとかがラインナップされてて、僕はトリだったんですけど、結局スタートが24時くらいになっちゃって、残ってくれていたのはわずかな人達だったと思います。スタッフも片付け始めちゃって（笑）。