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INTERVIEW

CATTLE DECAPITATION

2012.06.11UPDATE

2012年06月号掲載

CATTLE DECAPITATION

Member:Travis (Vo)

Interviewer:米沢 彰

-はじめまして。今回が激ロックでの初のインタビューとなりますので、バンドの自己紹介をお願いします。

CATTLE DECAPITATIONはTHE LOCUSTってバンドのサイド・プロジェクトとして1996年後半に結成されたバンドなんだ。数ヶ月でギター・ヴォーカルが抜けちゃって、それで1997年に俺が入った。彼らはTHE LOCUSTの活動が物凄く忙しかったから、このバンドのことは全部俺に任せてたんだよ。アルバムのテーマ、歌詞、カバー・アート、全部ね。それで結局俺はギターだけやることになったんだ。そもそも抜けたギター・ボーカルの代わりで入ったから、最初は弾いてたんだよね。アルバム2枚はギターとヴォーカルとドラムっていう構成でレコーディングしたんだ。そこからベース・プレイヤーを加えて、2001年にMETAL BLADE RECORDSと契約したっていうのがバンドの成り立ちだね。

-バンド名の由来を教えて下さい。

基本的にはCARCASSが活動を辞めたところから俺たちが続けたいっていう気持ちでつけたバンド名なんだ。俺たちがやってきたことが人類を地獄へ落とすことになるっていう。これは人類全体の大量虐殺の暗喩でもあるんだ。

-7枚目となるニュー・アルバム『Monolith Of Inhumanity』のリリースおめでとうございます。10年を超えて活動を続けてきて、こうして3年ぶりに作品をリリースする今のお気持ちを教えて下さい。

俺たちは今作の出来栄えには本当に満足しているし、反応が凄く良いからエキサイトしているんだ。誰も自分たちがリリースした作品をクソミソに言われたくはないんだけどさ、この国ではよくあることなんだよね。今回の作品で、俺たちは音楽的にもヴォーカル的にも、歌詞的にも冒険をした部分があったんだ。例えばみんなが嫌うかもしれないし、気に入ってくれるかもしれない試み、異常すぎてみんなが曲を台無しにしてると思うかもしれない歌詞、とかね。だからもっと酷い評価もあるんじゃないかと覚悟していたんだ。でもそうじゃなかったから本当に驚いてる。俺たちのうち2人がベジタリアンていうだけでバッシングするヤツらがいるからね。ビックリだよ。 3年ぶりのリリースだけど、これは俺たちにとっては普通のペースなんだ。ツアーをしてるし。みんな最近は毎年とか2年に1枚はバンドのアルバムが出るもんだと思ってると思うけど、そんなバンドはパパやママと暮らしてるか、異常に無責任か、金持ちの家の子か、金持ちになった人か、金持ちのオンナを妊娠させたか、どれかだろうね。俺たちは違うんだ。俺たちは定職についてるし、それぞれの生活もある、だからこのペースになるんだ。

-『Monolith Of Inhumanity』は既に本国ではリリースされていますね。周りのファンの反応は如何ですか?

どこもかしこも良いレビューばっかりだよ。さっきも言ったように嬉しいのもあるけど驚いてるんだよね。悪い方に転んでもおかしくないくらいのチャレンジをしたから。非常に興味深い結果だと思う。

-『Monolith Of Inhumanity』というタイトルに込められた意味や作品を通してのテーマを教えて下さい。

テクノロジーのお蔭で俺たちの生活のたくさんのことがラクになって行った。でもそうやって自分たちの便利を追及してきたこの100年の間に、気候や地球や資源に負担を強いてきたんだ。このアルバムでは便利さの副産物と人類がどういう運命をたどっているかについて書いている。“Monolith”は人間の破壊的な特性を象徴している。破壊し、腐らせ、退化させることに対するゆるぎない欲望が人間の中にあるんだ。

-グラインドコア的なヘヴィなリフ、ブラスト・ビートにデス・ヴォイス、グロウルを組み合わせながらも、時にキャッチーに変化するなど展開が幅広く、グラインドコアに限らずメタル・ファン、エクストリーム・ミュージック・ファンにも響く作品に仕上がっているように感じました。ご自身ではどういった意図を持って曲作りを進められたのでしょうか?

俺たちは先ず自分たちが聴きたいものを作るようにしているんだ。俺たちはエクストリーム・ミュージックの境界を押し広げるのが好きなんだ。俺たちのバンドはデス・メタルだ、グラインドコアだって言われてるけど、その中で常に何か新しいことをしようと思ってる。このアルバムでは過去のこのジャンルの作品にはなかった要素を入れ込んである。レビューとかを読んでも、みんなそう受け止めてくれてるみたいだけどね。それが正に俺たちが狙っていることなんだ。ブルータルだ、メロディックだ、エクストリームだって言って、またどんどんジャンルが増えてネットから生まれるバンドがたくさん出てくるけど、何だそれって感じ。インターネットなんて普及してからまだ15年くらいだろ?まだまだだよ。

-デス・ヴォイスでもグロウルでも無いヴォーカル・パートが複数出てきますが、あのパートもあなたが歌っているのでしょうか?

うん、そう。俺だよ。最初の曲で1ヶ所Derek (Ba)の“戦争の叫び”が入ってるけど、他は俺だよ。後はアルバムに2人ゲスト・ヴォーカルが参加してるけどね。