INTERVIEW
MOONSORROW
2011.06.09UPDATE
2011年06月号掲載
Member:Mitja Harvilahti(Gt)Ville Sorvali(Ba&Vo)
Interviewer:道明 利友
-その“ノルウェーの誇り”はどの曲を聴いても伝わると思いますし、あと、個人的に印象的だったのは、5曲目の「永久の叫び」のような繊細なギターのアルペジオなどを使って、激しさだけでなく美しさや儚さも同時に表現しているような曲でした。ただ攻撃的なサウンドだけではなくて、こういう世界観もしっかり表現したいっていう気持ちは本人的にもありますか?
V:そうだね。コントラストのようなものは、大事にしているよ。激しいサウンドから、儚いというか、穏やかなサウンドになっていくようなことなど、ヘヴィ・メタル的な激しいパートと美しいフォークのメロディを共存させることは、俺達にとってはすごく興味深い試みなんだ。
M:最近は、こういうペイガン・メタル、フォーク・メタルみたいな音楽がすごく流行りだしてきてるんだ。ある意味、割と安易にフォークのメロディを取り入れているバンドが増えてきてるんじゃないかと個人的には感じている。しかし、例えばフィンランドのフォーク・ミュージックにしても、それはやっぱり深い伝統に根ざしたものだから安易には解釈できないものなんだ。だからこそ、しっかり解釈して、消化しないと、自分の音楽に取り入れることはできないんじゃないかな。
-ちなみに、今話して下さった音楽は、2人はどのくらい前から聴いていたんですか? フィンランドの伝統的な音楽は小さい頃からもちろん親しんでいたと思うんですけど、例えばブラック・メタルみたいな音楽を聴いたのはいつ頃だったか覚えていますか?
V:そうだな。12歳、13歳くらいじゃないかな?
-そうなんですか。日本では、そういう音楽をそのくらいの年齢から聴いていた人はあまり多くはないと思います(笑)。
M:(笑)かもしれないね。俺がENSLAVEDを初めて聴いたのは12歳くらいだったと思うんだけど、そのENSLAVEDが世に出た当時のメンバーはたしか14歳くらいだったんだ。でもそれは珍しいことではなくて、当時ノルウェーの有名なブラック・メタル・バンドの名作を作っていたメンバーは、みんなそれくらい若い年齢だったんだ。AMORPHISやSENTENCEDも、確かそうだったんだと思う。彼らは、最初にレコード契約をする時にメンバーの年齢制限に達してなくて、親が契約にサインしたらしい(笑)。