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INTERVIEW

DAWN OF ASHES

2011.02.10UPDATE

2011年02月号掲載

DAWN OF ASHES

Member:Kristof Bathory(Vo&Key)

Interviewer:米沢 彰

-あなた方へのインタビューは初めてになりますので、自己紹介とこれまでの活動を教えて頂けますか?

俺の名前はKristof Bathoryで、ヴォーカルとスタジオ・キーボードと作曲を担当している。DAWN OF ASHESは“生に対する死、始まりに対する終わり、全ての悪夢が現実となるとき、暗黒の時代の復活”をコンセプトに俺が2001年に作ったバンドなんだ。このバンドでやる音楽のジャンルは、自分のソロ・プロジェクトとは違い、メタルというよりはむしろ邪悪なインダストリアル・サウンド寄りで、ソロとは分けていたんだけど、それでもブラック・メタルやデス・メタルの影響を受けたものだった。何年もかけて一緒に仕事をするミュージシャンを選んでラインナップを変えてきたんだけど、Bahemoth(Key)とは随分長い付き合いになっていて、今でもメンバーの一員だ。特にここ数年間はバンドで更に極悪で攻撃的な音を作れるようにしたいと思っていた。そのためにはバンド内に革命が必要だったから、自分の中にあったブラック・メタルや更にダークなデス・メタルの要素を前面に出すことにしたんだ。3年前、俺は時が来たと感じて実際にエクストリーム・メタル・サウンドの音楽の制作に取り掛かったんだ。

-ライヴでもかなり凝ったコスチュームでプレイされていますね。ホラー映画からの影響が感じられるのですが、どういった経緯・意図があるのでしょうか?

俺たちのコスチュームに関しては色んな形のインスピレーションを受けているよ。でも色んなことをグロテスクな外観の中にミステリーとして残しておきたいという主旨があるね。

-バンド名のDAWN OF ASHESは、ホラー映画の名作「DAWN OF THE DEAD」を意識してのものなのでしょうか?

バンド名は「DAWN OF THE DEAD」とは関係ないんだよね。映画自体は素晴らしい作品だけどね。このバンド名は「終わりの始まり」を意味して付けられたもので、すべてのものが終わり、新しい暗黒の時代がやってくることを表している。

-前作まではインダストリアルな方向性でしたが、今作では一転して純粋なブラック・メタルに変わっていますが、これはどういったきっかけで、またどういったものを目指して変化したのでしょうか?

さっきも述べたように、俺の中、そしてDAWN OF ASHESの音楽には強いブラック・メタルやデス・メタルから受けたインスピレーションがあったんだ。年月を経て、自分たちの音楽を更に攻撃的なものに進化させようと思ったときに、ギターや生ドラムの音を加えることが必須だと感じたんだ。俺たちの音楽がエクストリーム・メタルに進化するというのは遅かれ早かれ起きていたことだと思う。今後もDAWN OF ASHESのサウンドはエクストリーム・メタルであり続けると思うけど、よりシアトリカルでホラーやオカルトのテイストを加えるために更にダーク・インダストリアル、ダーク・アンビエントな要素が加わる可能性もあるね。

-既に本国では9月にリリースされておりますが、大胆な路線変更に対する周囲の反応は如何でしたか?ご自身ではこれまでのファンからの反応を気にしたりはしませんでしたか?

このアルバムは俺たちにとっての最初のエクストリーム・メタル作品となったわけだから反応も様々だったね。昔からのファンには変化についていけなかった人もいたし、昔からのファンでも凄く気に入ってくれた人もいた。でも確実に新しいファンは増えたみたいなんだ。最初のメタル・アルバムとしては上々の反応だったみたいだね。まあでも反応は気にするけど、自分たちがバンドとして成長して、楽しめる音楽を作ることを大事にしたいと思う。

-今作ではシンフォニーを多用し、壮大な雰囲気を強く打ち出していますが、これはアルバム・コンセプトに基づいたものですか?タイトルも意味深で、アルバム自体に強いコンセプト性が感じられます。

俺が曲のキーボード・パートを書いているときに、それぞれの曲の歌詞に合うように考えながら作ったんだ。このアルバムはネクロノミコンとシュメール人の悪魔研究からの影響を受けた内容になっているから、雰囲気を作るために中東のメロディを取り入れたりしたんだ。後は終末を思わせるサウンドを入れてみたり。俺はホラー映画のサントラやオカルトが好きだから、こういうダークな音楽要素は必須なんだ。ダーク・アンビエント音楽の要素は更に恐ろしい印象をリスナーに与えるために各曲に盛り込んであるよ。

-重低音が特に効いた独特のサウンドに仕上がっていますが、かなり緻密に計算された結果のように感じます。かなり意識して全体のサウンドを狙って作り上げたのではないですか?

アルバムのサウンド・プロダクションは非常に重要なものだと思ってる。特に色んな要素が取り入れられている場合はね。すべての音のディテールが耳に届かないといけないし、そのためにはミックスのバランスが欠かせない。ただ、次の作品では更にそれぞれの音を粒立てたプロダクションができると思ってるんだ。