INTERVIEW
MELEE
2010.08.09UPDATE
2010年08月号掲載
Member:Chris Cron(Vo&P) Ricky Sans(Gt) Ryan Malloy(Ba) Derek Lee(Dr)
Interviewer:ムラオカ
-前作は日本並びに台湾でヒットしましたね?
なぜアジア圏でMELEEがここまで受け入れられたと思いますか?
Ricky Sans(以下R): MELEEがアジアで人気があるのは、メロディにこだわってるからだと思うんだ。アジアの人々は、メロディが好きだということに気づいたんだ。他の国は、実はそうでもないんだ。ヒップホップとか、リズムのあるリリックのある音楽が人気があるんだ。そういう意味で、アジア人と共感しあえるんだ。
-2008年7月にはフジロックのグリーン・ステージに出演しましたが思い出に残っていることはありますか?
Ryan Malloy(以下RM): 航空会社が、僕らの荷物を紛失したのを覚えてるよ。日本で服を買わないといけなかったよ(笑)。そのときはすごく蒸し暑くて、ライヴの後に服が全くなかったんだ(笑)。良い思い出もあるけど、それについてはChrisが話すよ。
Chris Cron(以下C): 僕は身長が180センチ以上あるんだけど、日本のLサイズの下着が、実はLサイズじゃないっていうことが分かったよ(笑)。だから僕が日本で買ったのは、すごく小さい赤い下着だけだった(笑)。ステージでは、赤い下着ではなく、飛行機に乗ってたときの服を着るしかなかった。赤い下着を着た方が、目立ったかもね(笑)。もっといい思い出になったかも(笑)。
R: その日の夜は、ホテルの廊下を赤い下着だけで走り回って騒いでたね(笑)。みんなを驚かせてたよ。
RM: Chrisも言おうと思ってたことを言っていい?
C: 山の話?言ってよ!
RM: 僕らが「Built To Last」を演奏する前に、Chrisがオーディエンスにステージと反対側を向かせて、そこにある山を見させたんだ。オーディエンスに叫んでもらって、こだましたんだよね。
C: サウンドチェックのときに、僕の歌声が山に反射してこだましたんだ。それがすごく格好い音だったんだよ。だから、オーディエンスにも同じ体験をさせようと思って、山の方に向いてもらったんだ。1万人の観客をステージと反対側に向かせないといけないから、少し手間取ったけどね(笑)。1,2,3,と数えてからみんなに叫んでもらったら、声が山に反射したんだ。そのときに、後ろに向いてマイクに合図をして、「Built To Last」を演奏し始めたんだ。みんながクルッとこっちを見た頃には、ピアノのパートをちょうど演奏してたんだよ。素敵な瞬間だったよ。楽しかったね。
-アルバム完成おめでとうございます。完成した今の気持ちを教えてください。
C: どんな気持ちなのか、自分でも分からないね。
RM: それはまだ完全に作業が終わってないからだよ(笑)。
C: 今ちょうどミックスしてる最中なんだ。
RM: まだいくつかやらないといけないことがあるんだ。
C: 完成まであと何センチかだよ。
R: 今は音楽業界がインターネットが中心になってるよね。その利点は、MELEEが常に曲をリリースし続けられるということだから、いつまで経っても作品が完成しないということだよ(笑)。このアルバムが出た後に、次々とMELEEの曲を発表することのいなると思う。
RM: アルバムに収録されなかった曲がたくさんあるから、色々な方法で発表できると思う。すごくエキサイティングだよ。
C: 47曲作ったんだけど、アルバムに収録されるのは11,12曲なんだ。だから、まだリリースできる曲が30曲以上あるんだ。このアルバムを制作するのにすごく時間がかかったし、色々なことが起きたんだ。マネージャーがやめたり、ドラマーがやめたり、親戚が亡くなったり・・・このアルバムを作ることで、色々な感情を吐き出すことができて、すごくスッキリしてるんだ。とても深く深呼吸をしたような感覚だね。
-私が聞いた時点ではアルバム・タイトルがまだ"未定"となっていたのですが、すでに決定しましたでしょうか?またアルバム・タイトルの決定が遅くなった理由を教えてください。
C: 「The」という言葉をタイトルに入れるべきかどうか、ということでずっと意見がまとまらなかったんだ(笑)。
R: アルバム・タイトルは ずっと前から決まってたんだけど、「The Masquerade」にするべきか、「Masquerade」にするべきか、ずっと意見が衝突してたんだ(笑)。そういえば、ちゃんと決めたんだっけ?
C: 「The Masquerade」だったと思うよ。
R: デラックス・バージョンは「Masquerade」にするよ。
RM: ウソだよ。
C:いや、「The The Masquerade」だよ。
R: アルバム・タイトルは、アルバムのテーマを凝縮してるんだ。自分の本性に気づいて、それを社会で披露することを恐れないこと、を意味してるんだ。
C: "リアリティ"がこのアルバムのテーマだね。何が本物で、何が人生において本当に意味があるのか、ということが今作のテーマなんだ。