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INTERVIEW

MELEE

2010.08.09UPDATE

2010年08月号掲載

MELEE

Member:Chris Cron(Vo&P) Ricky Sans(Gt) Ryan Malloy(Ba) Derek Lee(Dr)

Interviewer:ムラオカ

-本作からドラマーがMike NaderからDerek Leeにメンバー・チェンジしたとのことですが、Derekに決めた経緯を教えてください。

C: テレビ番組「Survivor」みたいなコンテストをやって、Derekが優勝したんだ(笑)。

R: Derekは、対戦相手を全員食い殺したんだよね(笑)。

R: いや、僕らがDerekを選んだというより、運命だったと思うんだ。それが形になっただけだよ。実は、他のドラマーと知り合うずっと前から、Derekとは友達だったんだ。タイミングや状況によって、当時Derekとは一緒に演奏することはなかったけど、今になって彼が加入するタイミングが合ったんだ。ドラマーが必要になったとき、彼しか考えられなかったよ。"やっと一緒にバンドやれるね"という感覚だったんだ。

C:ジャカルタのロック・フェスティバルに出演したんだけど、そのときにDerekを連れていったんだ。Derekは東南アジアに行くのは初めてだったんだよね?

Derek Lee(以下D): そうアジアに行ったのは初めてだったね。

C: そこで演奏したときに、彼のドラムと僕らの演奏の息がぴったり合ったんだ。出番のときに、まずDerekに一番最初にステージに出させて、しばらく一人でドラムを叩かせたんだ。MELEEとの初のライヴだったのに、彼を1分半くらい一人でドラムを叩かせた(笑)。

R: ちょっとしごいてやったのさ(笑)。

C: 本当は15秒だけ一人で叩いてもらう予定だったのが、しばらく叩いてもらったんだ(笑)。

D: MELEEに加入して、みんなで頑張ってきたし、このアルバムを作ることで、みんなの絆も深まった。僕のおんがくキャリアにおいて、こんなに素晴らしいチャレンジはないよ。アルバムの曲は全部大好きだよ。彼らは、本当に天才的なソングライターさ。地元の小さなライヴで、新曲を披露したけど、反応は良かったよ。だから、僕らが作り上げた新曲とライヴを、日本で最高の形で見せるのを楽しみにしてる。

-Track.1「Ballad Of You And I」やTrack.4「Movie Screen」は広大な草原にいるような壮大な雰囲気のトラックですね。前作『Devils & Angels』の流れを汲んでいる曲と感じましたが、そこら辺は意識したのでしょうか?

R: 『Devils & Angels』と新作に共通して入っている要素というのは、MELEEのトレードマークのサウンドだと思うんだ。それはこれからも変わらないよ。『Devils & Angels』は、どちらかというと70年代のレコードのようなサウンドで、新作はもっと未来的でエレクトロニックで、80年代っぽいサウンドなんだ。これからも、そういう要素を取り入れていくと思う。でもハートウォーミングなバラードや壮大なサウンドは、MELEEのサウンドの真髄なんだ。

C: MELEEの音楽において不変なのは、メロディの要素なんだ。どんな曲を作っても、常にメロディが中心なんだ。僕らはクラシックなメロディが大好きなんだ。メロディの周りにどんな音を入れるかは変化するかもしれないけど、メロディの大切は変わらない。

-TRACK.2「Immortal」やTrack.3「Girls Wanna Rock」を初め、今までにないエレクトロでダンサブルな曲がアルバム半分近くを占めていますね。今まではオーガニックなイメージが強かったので意外でした。今回大胆にダンス・ビートを導入したのはなぜでしょうか?

C: ここ数年間は、ダンス・ミュージックへの関心が高まっていて、ダンス・ミュージックに影響されたアーティストを聴くようになった。4つ打ちのキックの音にハマって、アルバム全体に取り入れたいと思ったんだ。新作の殆どの曲は、4つ打ちのキックが入ってる。だから、ダンス・ミュージックやエレクトロニックな要素を取り入れるきっかけになったんだ。前から興味があったんだけど、『Devils & Angels』ではたまたま別の方向性をとったんだ。昔の僕らが進んでいた方向性をそのまま続けていれば、新作みたいなサウンドをもっと早く生み出していたかもしれない。

R: 『Devils & Angels』のツアーで世界中で廻って、他の国の人がどういう音楽を聴いているかが分かったんだ。ヨーロッパやイギリスに行ったときに、クラブに行くとヨーロッパのダンス・ミュージックがいつもかかってた。そういう音楽は、それまであまり聴いたことがなかった。お客さんがそういう音楽に対してすごく盛り上がってたし、僕らも興奮したんだ。僕らも、こういうリズムを使ってオーディエンスを踊らせたい、と思ったんだ。ツアーに出ていたときは、毎晩がレイヴのような感じだった(笑)。イギリスのブライトンのクラブに行ったときに、お客さんは僕らしかいなかったんだけど、レーザーが会場の中で使われていたんだ(笑)。でも、音楽がよかったからすごく楽しかったんだよ。クラブ・ミュージックのリズムとフィーリングを取り入れて、そこに良い歌詞とメロディを組み合わせたかった。

C: 僕はイギリスのDOVESというバンドが好きなんだ。彼らのインタビューを読んでいたら、アルバムに入ってる「Jetstream」という曲について話してたんだ。彼らは、Vangelisが手掛けた「Bladerunner」のサントラにインスパイアされたらしいんだ。僕もあの映画が大好きで、最近Blu-Rayバージョンを買ったんだ。でも僕はBlu-Rayのプレイヤーも持ってないから、なぜ買ったかも分からないんだ(笑)。

R: マジで買っちゃったの(笑)?

C: 買った当時は、実家に住んでいて、兄貴がPS3を持ってたから、Blu-Rayを再生できたんだ。でも今は再生する方法がないんだ(笑)。僕はダヴズが大好きだから、「Bladerunner」のサントラを聴いてみたんだ。僕らはミュージシャンでもあるけど、音楽ファンでもあるんだ。だから、自分が好きなバンドが影響された音楽もチェックするんだ。サントラを聴いて、すごく刺激になったね。