INTERVIEW
AVENGED SEVENFOLD
2010.07.08UPDATE
2010年08月号掲載
Member:Zacky Vengeance(Gt)
Interviewer:ムラオカ Interpreter : 川崎 たみ子
-曲のバリエーションがより豊かになったと感じました。
その中でもツー・バスが炸裂する「Natural Born Killer」やM. Shadowsのシャウトが印象的な「God Hate Us」などを筆頭に前作のどの曲よりヘヴィでアグレッシヴだと感じました。今作では“怒り”も重要なファクターだったのでしょうか?
そうだね。「God Hates Us」は曲名から分かるように、うまくいかない物事などに対しての怒りを表した曲だよ。アルバム制作時に俺たちの中にあった感情をダイレクトに表現しているんだ。だからこういう風な暗くて、悲しげで、世の中に対する欲求不満が満載な感じの作品に仕上がったんだ。この曲以外にも“怒り”についての曲はあるから、アルバムを通して“怒り”は確かに重要なファクターだったと言えるかな。ただ、“怒り”と言ってもただバカみたいに怒り散らしているんじゃなくて、どこか悲しげで、どこか暗い、そんな“怒り”を表現しているよ。
-また1曲単位でみても、1曲の中で非常に緩急がついていて前作以上にドラマティックに構築されていると感じました。曲の制作の段階で意識していましたか?
意識していたよ。さっき、俺たちは曲の制作の段階で演奏面で複雑なことをしようと決めていたと言ったけど、実はメロディ面も同じで、早い段階から前作以上にスケールが大きく、ダイナミックな曲をドラマティックに作ろうと決めて、意識して作ったんだよ。楽器のプレイの面でも、1曲1曲の曲の構築面で見ても、確実に前作よりレベルアップしていると言えるんじゃないかな。
-イントロの「Nightmare」からアルバムを通して“夜”を連想させる歌詞や単語が多く出てきますが、アルバムにはトータル的なコンセプトがあったのでしょうか?
“すごく暗いアルバムにしよう”っていうのはあったよ。というか時代と状況がそうさせたんだ。俺たち自身の、イライラしたり、がっかりしたり、そして困惑したりっていう経験から曲はできたんだけど、それだけでなく、テレビをつけたら他の国では国と国との戦争や宗教の違いなどから内戦も未だに怒っている。満足がいくまで食べ物を食べられない子どもたちや、貧富の差が拡張することによって起きる経済破綻。こういったことが全て目を開けてみている“悪夢(Nightmare)”のことのように感じたんだよね。だから今作はこういうことに対する“悪夢”を歌ったアルバムなんだけど、Jimmyが亡くなってからは、違うそれが“悪夢”に感じられるようになり、ガラッと違う意味を持つアルバムになったんだ。俺らが経験した一番の“悪夢”は彼との突然の別れだからね。
-『Nightmare』のアルバムのイラストですが、一気に公表せずに、18日間かけてパズルのように断片的に少しずつ明らかにしていったとのことですが、このアイデアはどのように生まれたのでしょうか?
実はこれは俺のアイデアなんだ。俺たちはバンドとして世の中に発信するものにとてもプライドを持っているんだ、もちろんアルバムのジャケットに関してもね。だから、一度に公開するんじゃなくて、18回に小分けにして公開するという手段を選んだんだよ。その方がファンのみんながわくわくしながら待ってくれると思ったし、ファンのみんなも楽しめるんじゃないかなと思ったからね。俺たちは自分たちのファンを人一倍大事に思っているバンドなんだ。ファンとの交流をすごく大事にしているから、ファンサイトに行ってメンバーがメッセージ・ボード(掲示板)に書き込みしたりすることもたまにあるよ。そうするとファンのみんなはものすごく喜んでくれるし、その反応を見ると俺たちも嬉しくなる。ファンが大好きだからこそ、俺たちは18個のピースに分けたんだ。みんなには1つ1つのピースを観察して、勉強してほしかったから、ちょっともったいぶったんだ。ピースが公開されていけばされていくほどファンの期待が高まっていくのが分かったし、それを見て俺たちの胸も高鳴った。俺たちはファンと、ライヴ会場以外でも常に一体でいたいんだ。
-日本盤にはボーナス・トラックが収録されるとのことですが、それはどのような曲でしょうか?
アルバムには13の曲が収録されているんだけど、本編にはどうしても入りきらなかったけどすごくカッコイイ2曲をボーナス・トラックとして入れることにしたんだ。ちなみにその2曲はJimmyが大好きでお気に入りだった曲だよ。日本盤に入れるけど、近々ネットにも流通させると思うから、日本のファンだけでなく、全世界のファンのみんなに聴いてほしいと思うよ。
-話は変わりますが、7月に渋谷にROCK BAR「ROCKAHOLIC」を7月にオープンしますのでLOUDPARKで日本にいらした際はぜひ遊びにいらしてください。
おぉ、そうなんだ!ぜひ行ってみたいな。
-最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
LOUDPARKでのライヴがすごく楽しみで、待ちきれないよ!